本記事では国内FXトレーダーの人気No1ペアのドル円を対象に、P&F(ポイントアンドフィギュア)チャートを主軸テクニカルとした活用例を紹介しています。
本記事を継続してご覧いただくことで、実トレード場面でのテクニカル活用方法を習得していただけます。また、本記事を通して習得したテクニカル活用方法は、他の通貨ペアや株価指数などにも応用できますので無限の可能性を秘めていますよ。
FXでなかなか勝てないとお悩みの方は、もちろんのこと、ドル円相場に関心のある方も特定のテクニカルをじっくりと学ぶことで、着実にスキルアップできますので、私と一緒に朝活FXしてみませんか?
本日の相場概況把握「ファンダメンタル編」
まずは日本経済新聞のニュースを確認して、注目トピックを中心にファンダメンタル観点で押さえていきましょう。
現在の注目トピック |
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・次回9月FOMCは利上げ?据え置き? ・日銀金融政策方針(正常化への一歩?) ・米地銀金融システム不安(備忘録) |
米雇用統計では非農業部門の雇用者数が前月比18万7000人増え、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(17万人増)を上回った。6月と7月分は下方修正された。一方、失業率は3.8%と、横ばいを見込んでいた市場予想(3.5%)に反して上昇した。平均時給の伸びは市場予想を下回った。労働市場の過熱感は和らぎつつあり「FRBが望む方向に向かっている」(TD証券)と受け止められた。発表後に一時、144円44銭と3週間ぶりの円高・ドル安水準を付けた。
もっとも、円買いは続かなかった。雇用統計の発表を受けて低下していた米長期金利が上昇に転じ、一時は前日比0.10%高い(債券価格は安い)4.20%となった。日米金利差の拡大観測から円売り・ドル買いが出た。
1日午前に米サプライマネジメント協会(ISM)が発表した8月の製造業景況感指数が市場予想を上回った。クリーブランド連銀のメスター総裁は1日の講演で「労働市場は需給がより均衡してきたが、依然として強い」と指摘。インフレ率は「高すぎる」との認識を示した。米経済の底堅さやインフレ圧力の根強さを背景に米金融引き締めが長引くとの見方が改めて広がった。
日本経済新聞 為替概況より
先週金曜日に発表された米雇用統計は非農業部門の雇用者数こそ市場予想を上回ったものの、失業率や平均時給の伸びは市場予想を下回る結果となったことで、一時144.4円台まで円高が進む結果になりましたね。ただ、その後はISM製造業景況感指数が市場予想を上回ったことなどを受けて、急反発。終わってみれば146円台を回復して引けています。
具体的な値動きとトレード戦略への影響は、後ほどテクニカルで見ていきましょう。
今週の注目経済指標・イベント
さて、今週も多くの経済指標が発表されますが、やはり注目は9/6(水)発表の「8月ISM非製造業景況指数(総合)」かと思います。また、最近は9/7(木)発表の「前週分新規失業保険申請件数」も相場への影響が強くなっていますので、結果は把握しておきましょう。
日付 | 時間 | 経済指標・イベント |
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9/5(火) | 23:00 | 7月製造業新規受注(前月比) |
9/6(水) | 20:00 | MBA住宅ローン申請指数(前週比) |
21:30 | 7月貿易収支 | |
22:45 | 8月サービス部門購買担当者景気指数(PMI、改定値) | |
22:45 | 8月総合購買担当者景気指数(PMI、改定値) | |
23:00 | 8月ISM非製造業景況指数(総合) | |
27:00 | 米地区連銀経済報告(ベージュブック) | |
9/7(木) | 21:30 | 4-6月期四半期非農業部門労働生産性・改定値(前期比) |
21:30 | 前週分新規失業保険申請件数 | |
21:30 | 前週分失業保険継続受給者数 | |
9/8(金) | 23:00 | 7月卸売売上高(前月比) |
28:00 | 7月消費者信用残高(前月比) |
ファンダメンタル観点での情報収集は、市場参加者の注目トピックや大きな流れを把握するため、とても重要なことだと思っています。ただ、プロの投資家であっても未来を予想することは出来ません。
ですから、私は初心者の方が過剰に情報収集してしまうと、逆に混乱を招きかねないと考えています。
市場には情報が溢れかえっており、事実と憶測が混在して報じられますので、きちんと区別して理解するように心がけながら、無理のない範囲で情報収集を続けていくことが大切だと私は考えています。
本日の相場概況把握「米長期金利編」
本題のドル円に入る前に、米長期金利の概況を押さえていきましょう。
米長期金利
米長期金利は、NY市場クローズ時点で前日比+0.07%の”4.18%”となりました。
米長期金利は、注目していた4.09%付近でのサポートを受けて反発しています。この先、4.19%付近がレジスタンスにならないか?今後の展開に注目です。
それでは、次章よりドル円の今後の具体的な戦略をテクニカル面から検討していきましょう。
本日の相場分析「テクニカル編」
ここでは複数のP&Fチャートを活用したトレード戦略構築例を紹介していきますね。
相場分析は長期→中期→短期と未来側から現在側に向かって順に進めていくことをおすすめします。仕事や子育て等と同じ感覚ですね。
前日のトレード戦略
前日のトレード戦略の内容は、こちらの記事をご覧ください。
前日は、中長期チャートで円安シグナルが点灯、短期チャートでは円高シグナルが点灯している状況でしたので、短期的には円高目線で臨むこととしていました。
結果としては、米雇用統計を受けて一時144.4円台まで円高となりましたので、見方は合っていたと思います。
トレードについては、短期の買いポジションは損切りして、売り指値を行いましたが、残念ながら約定せず。短期チャートの円高目標値144.7円に到達してことを受けて、新規注文はキャンセルしています。
今後の戦略については、次章で見ていきましょう。
私は、週末に1週間の戦略を立てるようにしています。これは日々の戦略がブレないようにするためです。日々の戦略は、週末に立てた戦略をもとに解説していますので、よろしければ週末の戦略記事も併せてご覧ください。
さて、次項では前日の値動きを反映したP&Fチャートの状況から、本日の戦略を考えていきましょう。
長期相場予想
長期相場予想には、1枠:50銭のチャート(以降、P&F0.5)を使用しています。
P&F0.5チャートは、前日の値動きによる変化点はありません。現在は円安シグナル点灯中で、円安目標値は列数のカウント方法にもよりますが"149円付近"との認識です。
よって、長期的観点では円安展開を想定したいです。
シグナル点灯状況 | 目標値 | レジスタンス | サポート |
---|---|---|---|
円安(水平) | 149.0~4円 | ー | 139.5~9円 |
中期相場予想
中期相場予想には、1枠:20銭のチャート(以降、P&F0.2)を使用しています。
P&F0.2チャートも前日の値動きにより×印の折り返し列が記録されました。これによりサポート位置が145.6円付近に更新されています。シグナルの点灯状況については、円安シグナル点灯中の状況に変わりなく、円安目標値は"149.2~3円付近"との認識です。
よって、中期的観点では円安展開を想定したいです。
シグナル点灯状況 | 目標値 | レジスタンス | サポート |
---|---|---|---|
円安 | 149.2~3円 | 146.4-5円 | 145.6~7円 |
短期相場予想
短期相場予想には、1枠:10銭のチャート(以降、P&F0.1)を使用しています。
P&F0.1チャートは前日の値動きにより円高目標値144.7円付近に到達、円高シグナルは目標値到達により消滅しています。また、その後の反発により×印の折り返し列が記録されており、前回高値の146.2円付近に到達していますので、上抜けてくるのかに注目したい状況です。
現時点ではシグナル点灯待ちですので、短期的観点では横ばいの展開を想定したいです。
シグナル点灯状況 | 目標値 | レジスタンス | サポート |
---|---|---|---|
なし | ー | 146.2円 | 145.6円 |
本日のP&Fまとめ
P&Fの分析結果は下表の通りですので、状況はしっかりと押さえておきましょう。
チャート | シグナル点灯状況 | 目標値 | レジスタンス | サポート |
---|---|---|---|---|
長期P&F | 円安(水平) | 149.0~4円 | ー | 139.5~9円 |
中期P&F | 円安(水平) | 149.2~3円 | 146.4-5円 | 145.6~7円 |
短期P&F | 中立 | ー | 146.2円 | 145.6円 |
本日のトレード戦略構築
ここまでのP&F分析で大きな目線(方向性)が定まりましたので、本日の具体的なトレード戦略を考えていきましょう。
私の場合、当日の戦略構築には移動平均線「50MA:赤,100MA:橙,200MA:水色」・MACD・BBを補助的に組み合わせて使用しています。
まず、前述のとおり主軸テクニカルのP&F分析により、中長期チャートで円安シグナルが点灯、短期チャートは次回シグナル点灯待ちの状況です。
よって、本日は短期的に横ばいの展開を挟むことを想定しながらも、基本は円安目線で行きたいと思います。
トレードについては、4時間足MACDがゴールデンクロスしていますので買いで臨みたい気持ちもありますが、146円台前半はP&Fチャートのレジスタンス候補がありますので、短期に関してはこの水準を上抜けるかに注目して様子見したいと思います。反対に円高方向は、145.6円付近にサポート候補があります。ここを下抜けますと円高シグナルが点灯しますので要注目です。
なお、現時点では中期・長期の買いポジションは保持したままにしようと思います。
注:上記のトレード方針は、あくまで個人的な見解です。
本日は、以上となります。
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(補足)P&Fチャートって何?
P&Fチャートって何?
日本ではあまり知られていない「P&F(ポイントアンドフィギュア)」ですが、実は機関投資家の間ではメジャーなテクニカルなんです。
P&Fは非時系列チャートというカテゴリに分類されるテクニカル指標です。移動平均線、MACD、RSIなどのメジャーなテクニカルは値動きがなくてもチャートが変化していきますよね?それに対して非時系列チャートは相場の値動きがなければ、時間が経過しても形状が変化しないチャートのことです。
つまり、忙しい会社員の方でも主婦の方でも子育て中のママでも、相場の値動きがなければチャートを何度もチェックする必要はなく、少しの時間でテクニカル分析できるということです。さらにP&Fでは、利益確定や損切り位置が明確に定まるので、 初心者の方でも扱いやすい点が最大のメリットと私は考えています。
もしよろしければ、この機会にP&Fチャートを勉強してみませんか?
P&Fチャートはエクセルなどでも誰でも簡単に作成することが可能ですよ。また、上級者の方であればマクロを組むことも可能です。
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- テクニカル分析は、長期から短期の順に進めていくのがおすすめです。
- 短期トレンドに対しては順張りでも、長期トレンドに対しては逆張りという場面が多々あります。
短期・中期・長期の全てが同じトレンドであった場合は強気、逆行している場合には弱気とするなど、
状況に合わせてポジション量をコントロールすることが大切です。
(補足)記事の趣旨
私は、個人トレーダーが生き残るのが難しいと言われるFX相場で17年間戦ってきましたが、これまで退場することなく続けられているのは、相場と毎日向き合い続けているからだと思っています。
この記事では、そんな私がどのような分析・リスク管理・マインドのもとで相場と向き合い、トレードしているのかを出来るだけ分かりやすくお伝えしたいと思っています。
FX初心者のみなさんが、この記事を通してトレード技術を学び、自身のトレードに活かしていただければ幸いです。
【こんな人に読んでほしい&期待される効果】
※最近FXを始めてみたけど損ばかり
・エントリーポイントの開示
→有利な位置で取引する感覚を体得
・損切りポイントの開示
→損切りに対する抵抗感を減少
※FXに興味はあるが、時間をかけられない
・平日朝の記事更新
→サラリーマンや主婦の方でも大丈夫
※副業で収入を増やし、生活にゆとりが欲しい
・適切なポジション量の開示
→予想精度よりも、ポジション量の調整が大事
チャンス到来時にはレバレッジを掛けて勝負
→トレードの繰返しで着実にスキルアップ
【お願い事項】
<その1>
日本人の資産を守りたいとの思いから長期的に利益を出せるように誠心誠意分析していますが、利益を保証・確約するようなものではありません。また、読者の方に本記事の指針に従った取引を推奨する意図もありません。最終的な投資判断は、ご自身でお願いします。
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