この記事では、2004年から21年間一度も退場することなく勝ち抜いてきた兼業トレーダーである私が、"ドル円"を題材にP&FチャートによるFXの分析方法やリスク管理、実トレードに臨む際の考え方などを紹介しています。
FXで中長期的に利益を出すにはどうしたらいいのかとお悩みの方に、少しでも参考にしていただけたら幸いです。
それでは、今週もしっかりと振り返りをしてトレードスキルを向上させましょう。
- P&Fを主軸としたテクニカル分析を通して、損切りと利確の基準が分かるようになる。
- FXとちょうどいい距離感で生活できるようになる。
- FXで成功している人の相場との向き合い方を知ることができる。
私が実践している戦略構築ステップは、こちらの記事で紹介していますので、初めての方はぜひ一度ご覧ください。

STEP1:ファンダメンタル観点での分析
それでは、ドル円の「週間相場予想&トレード戦略構築」を一緒にやっていきましょう。
STEP1は、ファンダメンタル関連の情報をチェックして、マーケット状況や投資家の注目トピックなどを把握します。
今週の注目経済指標&イベント結果
2/10_米12月小売売上高、予想外の伸び悩み 個人消費に減速の兆し

米商務省が10日発表した2025年12月の小売売上高(季節調整済み)は、市場予想に反して前月比横ばいだった。市場予想は0.4%増。消費者が自動車やその他の高額商品への支出を控えたためとみられる。昨年末に個人消費と米経済全体の伸びが鈍化していた可能性が示唆された。前年同月比では2.4%増だった。
11月分は0.6%増と、速報値から改定はなかった。10月分の前月比は従来の0.1%減から0.2%減に下方修正された。
キャピタル・エコノミクスの北米担当エコノミスト、トーマス・ライアン氏は「全体として、消費者心理の指標や貯蓄率の低下に伴い、以前のような消費者の力強さは失速し始めている。とはいえ、大型の税還付が予想される景気刺激策を考えると、2026年第1・四半期末の消費は、現在のスタート時点の印象よりもずっと強くなる可能性がある」と指摘した。
1月の厳寒も消費支出を圧迫する可能性がある。予想される税還付が消費を下支えする可能性はあるものの、エコノミストは、労働市場が低迷していることから、一部の家計はこの恩恵を貯蓄に回す可能性があると述べた。
ロイター
2/11_1月米雇用、13万人増と1年超ぶり大幅増 失業率4.3%に改善

米労働省が11日発表した1月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は前月から13万人増加した。市場予想の7万人増を大きく上回り、13カ月ぶりの大幅増となった。失業率は4.3%と、前月の4.4%から改善。労働市場が安定化しつつある兆しが示され、連邦準備理事会(FRB)がインフレ動向を見極める中、当面は金利を据え置く余地があることが示された。
ただ、2025年12月の非農業部門雇用者数は4万8000人増と、5万人増から下方修正。25年通年では18万1000人増と、58万4000人増から大きく下方修正され、24年通年の145万9000人増に遠く及ばなかった。労働市場がトランプ大統領の通商、移民政策の影響を受ける中、1月の雇用者数の急増で労働市場の状況が実質的に転換したと見なすべきではないとの見方も出ている。
FWDBONDSのチーフエコノミスト、クリストファー・ラプキー氏は「1月に増加したのは医療や社会福祉のほか、人工知能(AI)関連施設に関連する一部の事業者に限定され、将来的な経済成長を保証するものではない」と指摘。求職者が仕事を見つけるのは依然として困難との見方を示した。
ロイター
2/13_米CPI、1月は2.4%に鈍化 基調インフレ圧力は継続

米労働省が13日発表した1月の消費者物価指数(CPI)は前年比2.4%上昇した。伸びは前月の2.7%から縮小。市場予想の2.5%も下回った。
物価の瞬間風速を示す前月比は0.2%上昇と、前月の0.3%から鈍化。ガソリン価格や家賃の伸びが減速したものの、年初に企業が値上げに踏み切ったことで基調的なインフレはなお強く、労働市場が安定化しつつある中、米連邦準備理事会(FRB)は当面は金利を据え置く可能性があることが改めて示された。
変動の大きい食品とエネルギーを除くコア指数は前年比2.5%上昇。伸びは前月の2.6%から鈍化し、2021年3月以来、最小の伸びとなった。
これを受け、ホワイトハウス報道官はソーシャルメディアへの投稿で「FRBによる長らく遅れていた利下げにより、米国経済は今後、一段と加速する」と述べた。
項目別では、家賃やホテルの宿泊代を含む住居費は0.2%上昇と、前月の0.4%上昇から伸びが鈍化した。食品は0.2%上昇。前月は0.7%上昇と、22年10月以来の大幅な伸びを記録していた。1月はシリアルなどが値上がりした一方、牛肉価格は0.4%下落。卵やコーヒー、生鮮果物、野菜なども下落した。
ロイター
今週の主な注目経済指標&イベント
| 日付 | 時間 | 経済指標・イベント |
|---|---|---|
| 2/18(水) | 28:00 | (米)米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨 |
| 2/20(金) | 8:30 | (日)1月全国消費者物価指数(CPI) |
| 22:30 | (米)12月個人所得 | |
| 22:30 | (米)12月個人消費支出(PCE) | |
| 22:30 | (米)10-12月期四半期実質国内総生産(GDP、速報値) |
上の表には載せていない経済指標でも結果次第では大きく変動する可能性がありますので、経済指標や経済イベントを重視したい方は、FX会社や証券会社のサイトで情報を入手しておきましょう。私は外為どっとコムのサイトを愛用しています。

経済メディアではインフレの落ち着く時期やFRB利下げ転換時期等について、経済学者などの著名人がもっともらしい見解を述べています。しかし、こうした経済のプロフェッショナルでさえ、未来がどうなるのかは誰にも分かりません。
こうした著名人の発言を鵜呑みにして、トレードを実行してしまう方が多いのですが、私はおすすめしません。
少し極端な表現ですが、投資の世界で最終的に信じられるのは自分だけです。この世界で長く生き残るためには、自分で相場の動向をいち早く察知して、その流れに付いていくことしかないと思っています。そして、そのためにはテクニカル分析と適度な情報収集を継続的に行う必要があります。
テクニカル分析の方法については、このブログで定期的にお伝えしていきますので、共感いただける方は、ぜひ一緒にやっていきましょう。
今週の相場概況把握「米長期金利関連情報」
本題のドル円に入る前に、米長期金利に関連する情報の概況を押さえていきましょう。
米長期金利チャート
日米長期金利差とドル円の相関性
FRB利下げ予想時期
CMEのFedWatchツールによると、次回3月のFOMCは据え置き予想が76.8%から90.8%に大きく上昇しています。また、次々回4月のFOMCでの据え置き予想も70.1%に上昇しています。据え置き予想の向きが、再び盛り返して来ましたね。


以上で、ファンダメンタル観点での状況把握ができました。今週のファンダメンタル要素が現在のドル円相場にどのような影響を及ぼしているのか。その辺りは、次章からのテクニカル分析を通してみてみましょう。
FXで利益を上げたいなら、投資先の経済や政治に関する情勢を理解することが重要。経済ニュース等から情報収集し、自分なりの解釈を記録していきましょう。「円売りが当面続く」といった簡単な記録でも構いません。
ただ、経済情報は無数にありますので、収集しすぎれば良いというものでもなく、長期間継続することが大事ですので、ご自身の負担にならない程度に続けてみてください。
私たち個人投資家は、生活を豊かにするための"資産"が欲しいのであって、"経済のプロ"になりたいわけではないという方が大半かと思いますので、大まかな状況が分かれば十分です。
STEP2:今週の相場予想とトレード戦略の評価
さて、ファンダメンタル観点で状況を押さえた後は、テクニカル観点で相場を捉えていきましょう。
まずは、今週の相場予想とトレード戦略を振り返りです。
今週は予想レンジを「151.5円〜159.4円」に設定、週明け時点の目線は円高とし、具体的な注目ポイントとしては、下表の通りとしていましたね。
| レート | 根拠 |
|---|---|
| 159.0-4 | 長期P&Fレジスタンス |
| 159.0-1 | 中期P&Fレジスタンス |
| レート | 根拠 |
|---|---|
| 154.3 | 短期P&F前回円安目標値 |
| 153.4 | 短期P&F前回レジスタンス |
| 153.1 | 短期P&Fサポート |
| 152.5-9 | 長期P&Fサポート |
| 152.2-3 | 中期P&Fサポート |
| 151.5-9 | 長期P&F円高目標値 |
トレード戦略評価
結果としては、全般的には先週までの円売り優勢の展開から一転。円買い優勢の展開となり、行ってこいのような形になりました。広めのレンジにすっぽり収まっていますね。
トレードについては、長期チャートの売りシグナルをポジションを保有しています。長期チャートの売りシグナルは、すでに目標値に到達したという見方もできる状況ですが、検証ルールに従って様子見しています。
なお、日々の具体的なトレード戦略は値動きに合わせて調整を行っています。日々のトレード戦略は当ブログで毎日公開していますので、よろしければ毎朝ご覧ください。
では、今週のドル円相場予想とトレード戦略を考えていきましょう。私の場合は、"P&F(ポイント&フィギュア)"を主軸テクニカルに使用しています。現在のドル円のボラティリティー状況から、長期は「1枠50銭」、中期は「1枠20銭」、短期は「1枠:10銭」を採用しています。ただ、短期チャートは最近のボラティリティーには、若干合っていない状況が続いています。
それでは長期チャートから順番に見ていきましょう。
STEP3:テクニカル観点での長期トレンド分析
P&F0.5チャートは今週の値動きによりレジスタンスが157.0円付近に更新されています。
現在のところ、円高シグナルが点灯中で、目標値は151.5-9円付近となっています。ただ、1/27に一時152.0円台まで円高になっていますので、これを目標値到達と見做すのか判断が分かれそうな状況です。
| シグナル | 点灯状況 | 目標値 | レジスタンス | サポート |
|---|---|---|---|---|
| 水平 | 円高 | 151.5-9 | 157.0-4 | 152.5-9 |
| 垂直 | なし | ー |
STEP4:テクニカル観点での中期トレンド分析
P&F0.2チャートは今週の値動きによりレジスタンスが157.0円付近に更新されていますが、次回シグナル点灯待ちのままです。
| シグナル | 点灯状況 | 目標値 | レジスタンス | サポート |
|---|---|---|---|---|
| 水平 | なし | ー | 157.0-1 | 152.2-3 |
| 垂直 | なし | ー |
STEP5:テクニカル観点での短期トレンド分析
P&F0.1チャートは今週の値動きにより円高シグナルが点灯していますが、リスクリワードの状況が良くないため、トレード時は慎重になったほうが良さそうです。
| シグナル | 点灯状況 | 目標値 | レジスタンス | サポート |
|---|---|---|---|---|
| 水平 | 円高 | 152.2 | 157.1 | ー |
| 垂直 | なし | ー |
- テクニカル分析は、長期から短期の順に進めていくことをおすすめします。
- 短期トレンドに対しては順張りでも、長期トレンドに対しては逆張りという場面が多々あります。
短期・中期・長期の全てが同じトレンドであった場合は強気、逆行している場合には弱気とするなど、
状況に合わせてポジション量をコントロールすることが大切です。 - 複数のテクニカル指標を用いて分析する場合、それぞれのテクニカル分析結果の方向が分かれた際の方針を決めておくとトレードが安定するのでおすすめです。
私の場合、トレードは主軸とするテクニカルに従うこととし、方向性の分かれ具合に応じて取引量を調整することにしています。
週初時点のP&Fまとめ
| チャート | シグナル | 点灯状況 | 目標値 | レジスタンス | サポート |
|---|---|---|---|---|---|
| 長期P&F | 水平 | 円高 | 151.5-9 | 157.0-4 | 152.5-9 |
| 垂直 | なし | ー | |||
| 中期P&F | 水平 | なし | ー | 157.0-1 | 152.2-3 |
| 垂直 | なし | ー | |||
| 短期P&F | 水平 | 円高 | 152.2 | 157.1 | ー |
| 垂直 | なし | ー |
STEP6:トレード方針の決定
今週のトレード方針
週初時点では、長期チャートでは円高シグナルが点灯しているので、今週の目線は円高方向にしようと思います。
週明け時点の具体的な注目レートは下表の通りです。円安方向は直近に具体的な目処がない状況ですので、予想レンジが広めになっていますが、今週の値動きでレジスタンス水準が更新された場合は見直していく必要がありそうです。
| レート | 根拠 |
|---|---|
| 157.0-4 | 長期P&Fレジスタンス |
| 157.0-1 | 中期P&Fレジスタンス |
| 157.1 | 短期P&Fレジスタンス |
| 153.1 | 短期P&F前回サポート |
| レート | 根拠 |
|---|---|
| 152.5-9 | 長期P&Fサポート |
| 152.2-3 | 中期P&Fサポート |
| 152.2 | 短期P&F円高目標値 |
| 151.5-9 | 長期P&F円高目標値 |
トレード検証状況
トレード検証に関しては、長期チャートの円高シグナルを根拠にした売りポジションを保有しています。長期チャートの円高シグナルは、すでに目標値に到達したという見方もできる状況ですが、検証ルールに従って淡々とトレードしています。
以上、私の今週のドル円相場予想&トレード戦略構築でしたが、みなさんも今週のトレード戦略を立てられましたか?
P&Fチャートは初心者の方でも利確位置や損切り位置が明確に決めることができるので、個人的にはとてもおすすめのチャートです。ここまでご覧いただいて「もっとP&Fを勉強したい」と思っていただけた方は、以下の記事でP&Fチャートの詳細を解説していますので、よろしければご覧ください。
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