週末の10分間FX「ドル円編」@週活FX_2024年12月16日〜12月20日

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この記事では、2004年から20年間一度も退場することなく勝ち抜いてきた兼業トレーダーである私が、"ドル円"を題材にFXの分析方法やリスク管理、マインドなどを紹介しています。

FXで利益を出すにはどうしたらいいのかとお悩みの方に、少しでも参考にしていただけたら幸いです。

それでは、今週も週末にしっかりと振り返りをしてトレードスキルを向上させましょう。

本記事を読むメリット
  • P&Fを主軸としたテクニカル分析を通して、損切りと利確の基準が分かるようになる。
  • FXとちょうどいい距離感で生活できるようになる。
  • FXで成功している人の相場との向き合い方を知ることができる。

私が実践している戦略構築ステップは、こちらの記事で紹介していますので、初めての方はぜひ一度ご覧ください。

目次

STEP1:ファンダメンタル観点での分析

それでは、ドル円の「週間相場予想&トレード戦略構築」を一緒にやっていきましょう。

STEP1は、ファンダメンタル関連の情報をチェックして、マーケット状況や投資家の注目トピックなどを把握します。

今週の注目経済指標&イベント結果

12/11_米CPI、11月は前年比2.7%上昇 伸び2カ月連続で加速

米労働省が11日発表した11月の消費者物価指数(CPI)は、前年比2.7%上昇し、伸びは前月の2.6%から加速した。

前月比は0.3%上昇し、7カ月ぶりの大幅な伸びを記録したが、労働市場の鎮静化と家賃の伸び鈍化を背景に、来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ実施に妨げとなる可能性は低い。

前年比、前月比とも市場予想と一致した。

モルガン・スタンレー・ウェルス・マネジメントの首席経済ストラテジスト、エレン・ゼントナー氏は「FRBの来週の利下げに『万全』の姿勢を示した。一方、1月の利下げは引き続き議論の余地がある」と述べた。

家賃やホテルの宿泊代を含む住居費は前月比0.3%上昇し、前月比での上昇分の40%以上を占めた。10月は0.4%上昇だった。

食品は0.4%上昇。前月は0.2%上昇していた。鳥インフルエンザの発生により卵の価格が8.2%急騰した。

変動の大きい食品とエネルギー成分を除くコアCPIは、前年比3.3%上昇し、伸びは前月と同じだった。前月比では0.3%上昇した。

ロイター

12/12_米11月PPI、前年比3.0%上昇に伸び加速 卵の高騰が寄与

米労働省が12日発表した11月の卸売物価指数(PPI、最終需要向け財・サービス)は前年比3.0%上昇した。伸びは前月の2.6%から加速し、上昇率は2023年2月以来最大となった。市場予想の2.6%も上回った。

鳥インフルエンザの流行による卵の価格高騰が上昇に寄与した。

前日発表の11月の消費者物価指数(CPI)は前年比2.7%上昇。伸びは10月の2.6%から加速した。

11月のPPIは前月比0.4%上昇。エコノミスト予想は0.2%上昇だった。10月は0.3%上昇と、従来の0.2%上昇から上方改定された。

主に食品価格の急騰で押し上げられたが、サービス価格の上昇が緩和したことから、ディスインフレ傾向は続いているとの見方も出ている。

食品とエネルギー、貿易サービス部門を除く狭義のコア指数は前年比3.5%上昇と、伸びは10月と同じだった。前月比では0.1%上昇。10月は0.3%上昇していた。

ロイター

今週は米消費者物価指数と米卸売物価指数が発表されました。これらの結果を受けて、来週に迫ったFOMCでの小幅利下げが、ほぼ確実視されている状況のようです。


注目経済指標&イベント

来週はFOMC、日銀金融政策決定会合といった中銀政策イベントや、米小売売上高、米個人消費支出といった注目指標が予定されています。

スクロールできます
日付時間経済指標・イベント予想
12/17(火)22:30(米)11月小売売上高(前月比)0.6%
22:30(米)11月小売売上高(除自動車)(前月比)0.5%
12/18(水)28:00(米)米連邦公開市場委員会(FOMC)、終了後政策金利発表4.25-4.50%
28:30(米)パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、定例記者会見
12/19(木)(日)日銀金融政策決定会合、終了後政策金利発表0.25%
15:30(日)植田和男日銀総裁、定例記者会見
12/20(金)8:30(日)11月全国消費者物価指数(CPI)(前年同月比)2.9%
8:30(日)11月全国消費者物価指数(CPI、生鮮食料品除く)(前年同月比)2.6%
8:30(日)11月全国消費者物価指数(CPI、生鮮食料品・エネルギー除く)(前年同月比)2.4%
22:30(米)11月個人所得(前月比)0.4%
22:30(米)11月個人消費支出(PCE)(前月比)0.5%
22:30(米)11月個人消費支出(PCEデフレーター)(前年同月比)2.5%
22:30(米)11月個人消費支出(PCEコア・デフレーター、食品・エネルギー除く)(前月比)0.2%
22:30(米)11月個人消費支出(PCEコア・デフレーター、食品・エネルギー除く)(前年同月比)2.9%
主な日米経済指標カレンダー

また、今は投資家の注目が米経済の行方に集まっています。上の表には載せていない経済指標でも結果次第では大きく変動する可能性がありますので、以下のようなサイトで情報を入手しておきましょう。

ワンポイントアドバイス

経済メディアではインフレの落ち着く時期やFRB利下げ転換時期等について、経済学者などの著名人がもっともらしい見解を述べています。しかし、こうした経済のプロフェッショナルでさえ、未来がどうなるのかは誰にも分かりません。

こうした著名人の発言を鵜呑みにして、トレードを実行してしまう方が多いのですが、私はおすすめしません。

少し極端な表現ですが、投資の世界で最終的に信じられるのは自分だけです。この世界で長く生き残るためには、自分で相場の動向をいち早く察知して、その流れに付いていくことしかないと思っています。そして、そのためにはテクニカル分析と適度な情報収集を継続的に行う必要があります。

テクニカル分析の方法については、このブログで定期的にお伝えしていきますので、共感いただける方は、ぜひ一緒にやっていきましょう。

日米長期金利差とドル円の相関性

次に、参考程度ですが日米長期金利差とドル円の相関性を見ていきます。以下のチャートをご覧ください。

直近20日間の日米金利差とドル円のCC(相関係数)は"0.16"ということで、相関性はあまりないようです。

現在、市場の注目は日本と米の長期金利の行方に集まっていますが、日々の報道を鵜呑みにせず、自分でも定期的にチャートをチェックして客観的に評価していくようにしましょう。

FRB利下げ予想時期

CMEのFedWatchツールによると、市場参加者の次回12月FOMCでの利下げ予想率は"96.0%"と、小幅利下げ予想が前週比10%増となりました。小幅利下げ予想がほぼ確実されているようですね。


以上で、ファンダメンタル観点での状況把握ができましたね。今週のファンダメンタル要素が、現在のドル円相場にどのような影響を及ぼしているのか。その辺りは、次章からのテクニカル分析を通してみてみましょう。

FX基礎知識

FXで利益を上げたいなら、投資先の経済や政治に関する情勢を理解することが重要。経済ニュース等から情報収集し、自分なりの解釈を記録していきましょう。「円売りが当面続く」といった簡単な記録でも構いません。

ただ、経済情報は無数にありますので、収集しすぎれば良いというものでもなく、長期間継続することが大事ですので、ご自身の負担にならない程度に続けてみてください。

私たち個人投資家は、生活を豊かにするための"資産"が欲しいのであって、"経済のプロ"になりたいわけではないという方が大半かと思いますので、大まかな状況が分かれば十分です。

STEP2:今週の相場予想とトレード戦略の評価

さて、ファンダメンタル観点で状況を押さえた後は、テクニカル観点で相場を捉えていきましょう。
まずは、今週の相場予想とトレード戦略を振り返りです。

吹き出しの色解説「緑:円安・サポート要素、赤:円高・レジスタンス要素」

今週は予想レンジを「147.3円〜151.5円」に設定、目線は円高とし、具体的な注目ポイントとしては、下表の通りとしていましたね。また、トレードに関しては151.1円で売りポジションを建てていました。

レート根拠
156.0-4円長期P&Fレジスタンス
155.2-3円中期P&Fレジスタンス
151.5円短期P&Fレジスタンス
円安方向注目ポイント
レート根拠
149.6-7円中期P&Fサポート
149.5円短期P&Fサポート
148.5-9円中期P&F円高目標値
147.3円短期P&F円高目標値
円高方向注目ポイント

結果としては、火曜日時点で短期P&Fレジスタンス151.5円付近を上抜けると、円売りが優勢となり、金曜日には153.8円付近まで円安が進みました。今週のNY終値は153.6円付近での推移です。

トレードに関しては、火曜日朝時点でシグナルが転換したことを受けて決済し、現在はノーポジションです。


なお、日々の具体的なトレード戦略は値動きに合わせて調整を行っています。日々のトレード戦略は当ブログで毎日公開していますので、よろしければ毎朝ご覧ください。

では、来週のドル円相場予想とトレード戦略を考えていきましょう。私の場合は、"P&F(ポイント&フィギュア)"を主軸テクニカルに使用しています。現在のボラリティ状況から、長期は「1枠50銭」、中期は「1枠20銭」、短期は「1枠:10銭」を採用しています。

それでは長期チャートから順番に見ていきましょう。

STEP3:テクニカル観点での長期トレンド分析

「P&F0.5チャート」powered by TradingView

P&F0.5チャートは、今週の値動きにより×枠の折り返し列が形成され、150.0~4円付近がサポートになっています。なお、現在も水平カウンティングによる円高シグナルが点灯しています。円高目標値は148.5円付近となっています。

ただ、今週の円高進展場面において148.6円台まで到達しました。この水準は円高目標値圏内ですので、これをシグナル到達と見るか否かは判断が分かれそうです。上記チャート画像では目標値未到達としていますが、長期的な観点では10銭程度は誤差と言えることから、実戦では目標値到達と判断しても良いと個人的には思っています。

なお、本記事は初心者の方向けということもあり、ルールは曖昧にしたくないので、目標値到達として扱っております。

スクロールできます
シグナル点灯状況目標値レジスタンスサポート
水平円高148.5-9円156.0-4円150.0-4円
垂直なし
長期P&F分析状況まとめ

STEP4:テクニカル観点での中期トレンド分析

「P&F0.2チャート」powered by TradingView

P&F0.2チャートは次回シグナル点灯待ちの状況ですが、今週の値動きにより×枠が大幅に増えています。

スクロールできます
シグナル点灯状況目標値レジスタンスサポート
水平なし155.2-3円149.6-7円
垂直なし
中期P&F分析状況まとめ

STEP5:テクニカル観点での短期トレンド分析

「P&F0.1チャート」powered by TradingView

P&F0.1チャートは垂直カウンティングによる円高シグナルが点灯していましたが、今週の値動きにより水平カウンティングによる円安シグナルに転換し、さらに目標値到達となっています。現在は次回シグナル点灯待ちの状況です。

スクロールできます
シグナル点灯状況目標値レジスタンスサポート
水平なし150.0円
垂直なし
短期P&F分析状況まとめ
FX基礎知識
  • テクニカル分析は、長期から短期の順に進めていくことをおすすめします。
  • 短期トレンドに対しては順張りでも、長期トレンドに対しては逆張りという場面が多々あります。
    短期・中期・長期の全てが同じトレンドであった場合は強気、逆行している場合には弱気とするなど、
    状況に合わせてポジション量をコントロールすることが大切です。
  • 複数のテクニカル指標を用いて分析する場合、それぞれのテクニカル分析結果の方向が分かれた際の方針を決めておくとトレードが安定するのでおすすめです。
    私の場合、トレードは主軸とするテクニカルに従うこととし、方向性の分かれ具合に応じて取引量を調整することにしています。

週初時点のP&Fまとめ

スクロールできます
チャートシグナル点灯状況目標値レジスタンスサポート
長期P&F水平円高148.5-9円156.0-4円150.0-4円
垂直なし
中期P&F水平なし155.2-3円149.6-7円
垂直なし
短期P&F水平なし150.0円
垂直なし
P&F分析結果まとめ

STEP6:トレード方針の決定

来週のトレード方針

現在、長期チャートで水平Cによる円高シグナルが点灯中となっています。ただ、前述の注意事項があることから、来週の目線は横方向(レンジ)とします。直近の具体的な注目ポイントは下表の通りです。

レート根拠
156.0-4円長期P&Fレジスタンス
155.2-3円中期P&Fレジスタンス
円安方向注目ポイント
レート根拠
151.7円短期P&F前回円安目標値
150.5円短期P&F前回レジスタンス
149.6-7円中期P&Fサポート
149.5円短期P&Fサポート
148.5-9円長期P&F円高目標値
円高方向注目ポイント

トレードに関しては、現在ノーポジションで、新規指値注文もありません。次回シグナル点灯まで様子見です。

吹き出しの色解説「緑:円安・下値抵抗(サポート)要素、赤:円高・上値抵抗(レジスタンス)要素」

以上、私の来週のドル円相場予想&トレード戦略構築でしたが、みなさんも来週のトレード戦略を立てられましたか?

P&Fチャートは初心者の方でも利確位置や損切り位置が明確に決めることができるので、個人的にはとてもおすすめのチャートです。ここまでご覧いただいて「もっとP&Fを勉強したい」と思っていただけた方は、以下の記事でP&Fチャートの詳細を解説していますので、よろしければご覧ください。

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以降は毎週同じことを書いていますが、本当に大事なことなのでブログでも書きます。

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そのためには、過去に自分がどういう考え方で取引したのかを振り返り、改善して次に活かしていく必要があるんです。

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注意:本記事の記載内容は私の個人的な相場認識やトレード戦略を公開しているものです。読者の皆さんに積極的な取引を推奨しているわけではありません。 投資実行判断は自己責任でお願いします。

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