週末の10分間FX「ドル円編」@週活FX_2024年12月2日〜12月6日

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この記事では、2004年から20年間一度も退場することなく勝ち抜いてきた兼業トレーダーである私が、"ドル円"を題材にFXの分析方法やリスク管理、マインドなどを紹介しています。

FXで利益を出すにはどうしたらいいのかとお悩みの方に、少しでも参考にしていただけたら幸いです。

それでは、今週も週末にしっかりと振り返りをしてトレードスキルを向上させましょう。

本記事を読むメリット
  • P&Fを主軸としたテクニカル分析を通して、損切りと利確の基準が分かるようになる。
  • FXとちょうどいい距離感で生活できるようになる。
  • FXで成功している人の相場との向き合い方を知ることができる。

私が実践している戦略構築ステップは、こちらの記事で紹介していますので、初めての方はぜひ一度ご覧ください。

目次

STEP1:ファンダメンタル観点での分析

それでは、ドル円の「週間相場予想&トレード戦略構築」を一緒にやっていきましょう。

STEP1は、ファンダメンタル関連の情報をチェックして、マーケット状況や投資家の注目トピックなどを把握します。

今週の注目経済指標&イベント結果

11/26_FOMC参加者、緩やかな利下げ適切と認識=議事要旨

米連邦準備理事会(FRB)が26日公表した11月6─7日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨によると、多数の参加者は時間をかけて利下げを行うことが適切との認識を示した。

また、今後どの程度の利下げが必要かについて意見が分かれたものの、金融政策の展開について具体的な指針を控える点で見解が一致した。

多数の参加者は、景気を冷やしも過熱もしない中立金利の水準を巡る不透明感を背景に「金融政策の抑制度合いの判断が難しくなっており、徐々に抑制度合いを低下させることが適切になっている」との認識を示した。

参加者は「金融政策の決定はあらかじめ定められた道筋にあるのではなく、経済の推移と見通しへの影響次第」と指摘。「政策スタンスを調整するに当たって、委員会がこの点を明確にすることが重要」と強調した。

この会合で連邦準備理事会(FRB)は、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.25%ポイント引き下げ、4.50─4.75%とした。

ロイター

11/27_米PCE価格、10月前年比+2.3%に伸び加速 インフレ高止まり

米商務省が27日発表した10月の個人消費支出(PCE)価格指数は、前年比2.3%上昇し、前月の2.1%上昇から伸びが加速した。インフレ抑制に向けた進展が過去数カ月に停滞していることを示した。

前月比は0.2%上昇。前月も0.2%上昇で改定されなかった。

米連邦準備理事会(FRB)は依然として12月会合で3回目の追加利下げを行うと予想されている。

トレードステーションの市場戦略担当グローバル責任者、デビッド・ラッセル氏は、「12月の利下げの可能性は残っているが、2025年については消えつつある」との見方を示した。

変動の大きい食品とエネルギー成分を除いたコアPCE価格指数は前年比2.8%上昇。前月は2.7%上昇だった。

前月比は0.3%上昇で前月と同じ伸びだった。

10月の個人消費は0.4%増でエコノミスト予想の0.3%増を上回った。前月は0.6%増(速報値は0.5%)に上方改定された。

インフレ調整後の消費支出は0.1%小幅に増加。医療、住宅・公共料金のほか、交通・娯楽などのサービスに対する強い需要に主にけん引された。サービスへの支出は0.5%増。

ロイター

今週はFOMC議事要旨と米個人消費支出(PCE)価格指数が発表されました。米連邦準備理事会(FRB)は依然として12月会合で3回目の追加利下げを行うと予想されているとのことで、直近では円買い優勢の展開になっていますね。


注目経済指標&イベント

来週の注目経済指標を選定しました。来週は注目度の高い経済指標や要人発言が多数予定されています。もちろん米雇用統計には要注目です。

スクロールできます
日付時間経済指標・イベント予想
12/2(月)24:00(米)11月ISM製造業景況指数47.6
12/3(火)23:00(米)10月雇用動態調査(JOLTS)求人件数751.0万件
12/4(水)22:15(米)11月ADP雇用統計(前月比)16.5万人
24:00(米)11月ISM非製造業景況指数(総合)55.5
27:45(米)パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、発言
28:00(米)米地区連銀経済報告(ベージュブック)
12/6(金)22:30(米)11月非農業部門雇用者数変化(前月比)20.0万人
22:30(米)11月失業率4.2%
22:30(米)11月平均時給(前月比)0.3%
22:30(米)11月平均時給(前年同月比)3.9%
主な日米経済指標カレンダー

また、今は投資家の注目が米経済の行方に集まっています。上の表には載せていない経済指標でも結果次第では大きく変動する可能性がありますので、以下のようなサイトで情報を入手しておきましょう。

ワンポイントアドバイス

経済メディアではインフレの落ち着く時期やFRB利下げ転換時期等について、経済学者などの著名人がもっともらしい見解を述べています。しかし、こうした経済のプロフェッショナルでさえ、未来がどうなるのかは誰にも分かりません。

こうした著名人の発言を鵜呑みにして、トレードを実行してしまう方が多いのですが、私はおすすめしません。

少し極端な表現ですが、投資の世界で最終的に信じられるのは自分だけです。この世界で長く生き残るためには、自分で相場の動向をいち早く察知して、その流れに付いていくことしかないと思っています。そして、そのためにはテクニカル分析と適度な情報収集を継続的に行う必要があります。

テクニカル分析の方法については、このブログで定期的にお伝えしていきますので、共感いただける方は、ぜひ一緒にやっていきましょう。

日米長期金利差とドル円の相関性

次に、参考程度ですが日米長期金利差とドル円の相関性を見ていきます。以下のチャートをご覧ください。

直近20日間の日米金利差とドル円のCC(相関係数)は"0.53"ということで、再び相関性が出てきたようです。

現在、市場の注目は日本と米の長期金利の行方に集まっていますが、日々の報道を鵜呑みにせず、自分でも定期的にチャートをチェックして客観的に評価していくようにしましょう。

FRB利下げ予想時期

CMEのFedWatchツールによると、市場参加者の次回12月FOMCでの利下げ予想率は"66.0%"と、小幅利下げ予想が据え置き予想よりも優勢になってきましたね。


以上で、ファンダメンタル観点での状況把握ができましたね。今週のファンダメンタル要素が、現在のドル円相場にどのような影響を及ぼしているのか。その辺りは、次章からのテクニカル分析を通してみてみましょう。

FX基礎知識

FXで利益を上げたいなら、投資先の経済や政治に関する情勢を理解することが重要。経済ニュース等から情報収集し、自分なりの解釈を記録していきましょう。「円売りが当面続く」といった簡単な記録でも構いません。

ただ、経済情報は無数にありますので、収集しすぎれば良いというものでもなく、長期間継続することが大事ですので、ご自身の負担にならない程度に続けてみてください。

私たち個人投資家は、生活を豊かにするための"資産"が欲しいのであって、"経済のプロ"になりたいわけではないという方が大半かと思いますので、大まかな状況が分かれば十分です。

STEP2:今週の相場予想とトレード戦略の評価

さて、ファンダメンタル観点で状況を押さえた後は、テクニカル観点で相場を捉えていきましょう。
まずは、今週の相場予想とトレード戦略を振り返りです。

吹き出しの色解説「緑:円安・サポート要素、赤:円高・レジスタンス要素」

今週は予想レンジを「154.3円〜155.3円」に設定目線は円安としました。ただ、徐々にレジサポ間隔が狭まってきていたことから、もしサポートを下抜けてしまった場合には目線を変更する必要があるとしていました。

直近の具体的な注目ポイントは、下表の通りとしていました。

レート根拠
157.0-1円中期P&F円安目標値
156.0-4円長期P&Fレジスタンス
155.2-3円中期P&Fレジスタンス
155.3円短期P&Fレジスタンス
円安方向注目ポイント
レート根拠
154.4-5円中期P&Fサポート
154.3円短期P&Fサポート
153.0-4円長期P&Fサポート
円高方向注目ポイント

結果としては、火曜日朝に短期P&Fのサポート154.3円付近を完全に下抜けると、円買いが加速。今週のNY終値では149.7円付近まで円高が進む結果となりました。

週初の目線は外れてしまいましたが、火曜日朝の時点で速やかに目線を切り替えたことで、短期チャートと中期チャートの円高シグナルともに利益確定できましたね。


なお、日々の具体的なトレード戦略は値動きに合わせて調整を行っています。日々のトレード戦略は当ブログで毎日公開していますので、よろしければ毎朝ご覧ください。

では、来週のドル円相場予想とトレード戦略を考えていきましょう。私の場合は、"P&F(ポイント&フィギュア)"を主軸テクニカルに使用しています。現在のボラリティ状況から、長期は「1枠50銭」、中期は「1枠20銭」、短期は「1枠:10銭」を採用しています。

それでは長期チャートから順番に見ていきましょう。

STEP3:テクニカル観点での長期トレンド分析

「P&F0.5チャート」powered by TradingView

P&F0.5チャートは、今週の値動きにより水平カウンティングによる円高シグナルが点灯しています。円高目標値は148.5円付近となっています。

スクロールできます
シグナル点灯状況目標値レジスタンスサポート
水平円高148.5-9円156.0-4円
垂直なし
長期P&F分析状況まとめ

STEP4:テクニカル観点での中期トレンド分析

「P&F0.2チャート」powered by TradingView

P&F0.2チャートは、今週の値動きにより水平カウンティングによる円高シグナルが点灯しましたが、すでに円高目標値に到達済ですので、次回シグナル点灯待ちの状況です。

スクロールできます
シグナル点灯状況目標値レジスタンスサポート
水平なし155.2-3円
垂直なし
中期P&F分析状況まとめ

STEP5:テクニカル観点での短期トレンド分析

「P&F0.1チャート」powered by TradingView

P&F0.1チャートは、今週火曜日の値動きにより水平カウンティングによる円高シグナルが点灯しましたが、こちらはすでに円高目標値に到達済です。そして、金曜日の値動きにより垂直カウンティングによる円高シグナルが点灯しています。

スクロールできます
シグナル点灯状況目標値レジスタンスサポート
水平なし151.5円
垂直円高147.3円
短期P&F分析状況まとめ
FX基礎知識
  • テクニカル分析は、長期から短期の順に進めていくことをおすすめします。
  • 短期トレンドに対しては順張りでも、長期トレンドに対しては逆張りという場面が多々あります。
    短期・中期・長期の全てが同じトレンドであった場合は強気、逆行している場合には弱気とするなど、
    状況に合わせてポジション量をコントロールすることが大切です。
  • 複数のテクニカル指標を用いて分析する場合、それぞれのテクニカル分析結果の方向が分かれた際の方針を決めておくとトレードが安定するのでおすすめです。
    私の場合、トレードは主軸とするテクニカルに従うこととし、方向性の分かれ具合に応じて取引量を調整することにしています。

週初時点のP&Fまとめ

スクロールできます
チャートシグナル点灯状況目標値レジスタンスサポート
長期P&F水平円高148.5-9円156.0-4円
垂直なし
中期P&F水平なし155.2-3円
垂直なし
短期P&F水平なし151.5円
垂直円高147.3円
P&F分析結果まとめ

STEP6:トレード方針の決定

来週のトレード方針

現在、P&Fは長期チャートで水平Cによる円高シグナルが点灯中、短期チャートで垂直Cによる円高シグナルが点灯中です。このことから、来週の目線は円高方向とします。直近の具体的な注目ポイントは下表の通りです。

レート根拠
156.0-4円長期P&Fレジスタンス
155.2-3円中期P&Fレジスタンス
151.5円短期P&Fレジスタンス
円安方向注目ポイント
レート根拠
148.5-9円中期P&F円高目標値
147.3円短期P&F円高目標値
円高方向注目ポイント

トレードに関しては、現在ノーポジションですが、151.1-5円付近まで戻りがあれば売りで入ろうと個人的には思っています。

吹き出しの色解説「緑:円安・下値抵抗(サポート)要素、赤:円高・上値抵抗(レジスタンス)要素」

以上、私の来週のドル円相場予想&トレード戦略構築でしたが、みなさんも来週のトレード戦略を立てられましたか?

P&Fチャートは初心者の方でも利確位置や損切り位置が明確に決めることができるので、個人的にはとてもおすすめのチャートです。ここまでご覧いただいて「もっとP&Fを勉強したい」と思っていただけた方は、以下の記事でP&Fチャートの詳細を解説していますので、よろしければご覧ください。

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FX基礎知識

大きな流れに逆らうときは控えめに

流れに逆らって泳ぐのは大変ですよね。トレードも同じです。大きな流れに沿った形の方が良い結果が出やすいと思います。今のトレードは大きな流れに沿っているのか?それとも逆らっているのかを意識するようにしましょう。

抵抗線を抜けた際の損切りは潔く

統計上、抵抗線を抜けた場合、逆方向の抵抗線になる可能性が高いです。

つまり、損切りをしないということは、損失拡大につながる可能性が高いというわけです。抵抗線を抜けた際には躊躇なく損切りしましょう。

さいごに

FX裁量トレードにおいては、長期間退場せずに生き残ることが最も大切です。長期間FXを継続することができればトレードスキルは自ずと身について来るからです。

私は平日毎朝、ブログとPostPrimeでFXや株式指数のトレード戦略情報を発信しています。儲かる保証などは到底できませんが、私のトレード戦略情報を読んでいただければ、いきなり大損して即退場に追い込まれるようなリスクは下げられると思っていますので、もしよろしければご覧ください。

以降は毎週同じことを書いていますが、本当に大事なことなのでブログでも書きます。

私はFX歴17年になった今でも必ず「トレードの振り返りと戦略構築」を行うようにしています。トレードしていれば毎回成功なんて言うことはありえません。成功もあれば失敗もあります。

そして、成功したときには自制が、失敗したときには改善が必要です。

そのためには、過去に自分がどういう考え方で取引したのかを振り返り、改善して次に活かしていく必要があるんです。

最近FXトレードを始めたばかりの方や成績が安定しない方は、騙されたと思って来週の戦略構築を立てて記録する習慣をつけてください。

記録はノートでも何でも構いません。
もし継続して実践することができれば成績は自ずとついてきます。

あなたが無理なく続けられる範囲で、少しずつアウトプットしてみませんか?

「具体的な記録の仕方がわからない」など質問や要望があれば遠慮なく、質問箱等で連絡ください。質問箱なら匿名で質問できますので、どうがお気軽に連絡いただければと思います。

注意:本記事の記載内容は私の個人的な相場認識やトレード戦略を公開しているものです。読者の皆さんに積極的な取引を推奨しているわけではありません。 投資実行判断は自己責任でお願いします。

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