週末の10分間FX「ドル円編」@週活FX_2024年11月25日〜11月29日

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この記事では、2004年から20年間一度も退場することなく勝ち抜いてきた兼業トレーダーである私が、"ドル円"を題材にFXの分析方法やリスク管理、マインドなどを紹介しています。

FXで利益を出すにはどうしたらいいのかとお悩みの方に、少しでも参考にしていただけたら幸いです。

それでは、今週も週末にしっかりと振り返りをしてトレードスキルを向上させましょう。

本記事を読むメリット
  • P&Fを主軸としたテクニカル分析を通して、損切りと利確の基準が分かるようになる。
  • FXとちょうどいい距離感で生活できるようになる。
  • FXで成功している人の相場との向き合い方を知ることができる。

私が実践している戦略構築ステップは、こちらの記事で紹介していますので、初めての方はぜひ一度ご覧ください。

目次

STEP1:ファンダメンタル観点での分析

それでは、ドル円の「週間相場予想&トレード戦略構築」を一緒にやっていきましょう。

STEP1は、ファンダメンタル関連の情報をチェックして、マーケット状況や投資家の注目トピックなどを把握します。

今週の注目経済指標&イベント結果

11/18_見通し実現の確度に「自信」得られれば次のステップ=植田日銀総裁

日銀の植田和男総裁は18日午後の記者会見で、経済・物価が足元で見通し通りに進捗し、2026年度までの見通し期間後半の見通しが実現する確度が「ある程度高まるという自信」が得られれば次のステップに移ると述べた。賃金や10月の東京都区部消費者物価指数(CPI)のサービス価格など、足元では「ある程度、良い方向でデータが少しずつ出ている」とする半面で、その他全体のデータ・情報も合わせた総合判断になると話した。

植田総裁は、経済・物価が「オントラック」(軌道に乗っている)であれば毎回利上げしていくということではないと指摘。「(利上げを決めた)7月の時点で見ていた姿に比べてどれくらいオントラックの度合いが上方修正されたか、毎回の決定会合で確認しながら進んでいく」とも述べた。

為替の動向については、7月初めに見られたようなポジションの一方向への偏りは見られないのではないか、と話した。為替円安の物価見通しなどへの影響については「各会合で点検していきたい」と述べるにとどめた。

ロイター

11/21_為替動向を考慮、経済・物価見通しの策定で=植田日銀総裁

日銀の植田和男総裁は21日、経済・物価見通しの策定においては為替の動向を考慮に入れると述べた。

金融政策については、手元にある情報に基づき、会合ごとに決定するとの姿勢を改めて示した。12月の次回の政策決定会合まで1カ月あり、それまでに一段の情報が得られるとも指摘した。

総裁は、その時点で起きている為替変動の要因も含め、経済・インフレ見通しを策定する際には為替レートの変動も考慮するとした。

イベントの質疑応答で述べた。

総裁はトランプ次期米大統領の政策が日本経済にどのような影響を与えるかを予測するのは非常に難しいと指摘。「新政権が一連の新たな政策を発表し次第、経済見通しに取り入れたい」と語った。

ロイター

今週は日銀植田総裁発言が2回ありましたね。市場の受け止め方は、1回目と2回目で異なったようで、いずれも大きな流れには至っていません。


注目経済指標&イベント

来週の注目経済指標を選定しました。来週も注目度の高い経済指標は少なめですが、米個人消費支出(PCE)には注目したいです。

スクロールできます
日付時間経済指標・イベント予想
11/26(火)24:00(米)10月新築住宅販売件数(年率換算件数)72.0万件
24:00(米)10月新築住宅販売件数(前月比)-2.4%
28:00(米)米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨
11/27(水)22:30(米)7-9月期四半期実質国内総生産(GDP、改定値)(前期比年率)2.8%
24:00(米)10月個人所得(前月比)0.3%
24:00(米)10月個人消費支出(PCE)(前月比)0.3%
24:00(米)10月個人消費支出(PCEデフレーター)(前年同月比)2.3%
24:00(米)10月個人消費支出(PCEコア・デフレーター、食品・エネルギー除く)(前月比)0.3%
24:00(米)10月個人消費支出(PCEコア・デフレーター、食品・エネルギー除く)(前年同月比)2.8%
主な日米経済指標カレンダー

また、今は投資家の注目が米経済の行方に集まっています。上の表には載せていない経済指標でも結果次第では大きく変動する可能性がありますので、以下のようなサイトで情報を入手しておきましょう。

ワンポイントアドバイス

経済メディアではインフレの落ち着く時期やFRB利下げ転換時期等について、経済学者などの著名人がもっともらしい見解を述べています。しかし、こうした経済のプロフェッショナルでさえ、未来がどうなるのかは誰にも分かりません。

こうした著名人の発言を鵜呑みにして、トレードを実行してしまう方が多いのですが、私はおすすめしません。

少し極端な表現ですが、投資の世界で最終的に信じられるのは自分だけです。この世界で長く生き残るためには、自分で相場の動向をいち早く察知して、その流れに付いていくことしかないと思っています。そして、そのためにはテクニカル分析と適度な情報収集を継続的に行う必要があります。

テクニカル分析の方法については、このブログで定期的にお伝えしていきますので、共感いただける方は、ぜひ一緒にやっていきましょう。

日米長期金利差とドル円の相関性

次に、参考程度ですが日米長期金利差とドル円の相関性を見ていきます。以下のチャートをご覧ください。

直近20日間の日米金利差とドル円のCC(相関係数)は"0.23"ということで、相関性の高い状況が解消されているようですね。

現在、市場の注目は日本と米の長期金利の行方に集まっていますが、日々の報道を鵜呑みにせず、自分でも定期的にチャートをチェックして客観的に評価していくようにしましょう。

FRB利下げ予想時期

CMEのFedWatchツールによると、市場参加者の次回12月FOMCでの利下げ予想率は"52.7%"と、小幅利下げ予想が据え置きよりもやや優勢ですね。


以上で、ファンダメンタル観点での状況把握ができましたね。今週のファンダメンタル要素が、現在のドル円相場にどのような影響を及ぼしているのか。その辺りは、次章からのテクニカル分析を通してみてみましょう。

FX基礎知識

FXで利益を上げたいなら、投資先の経済や政治に関する情勢を理解することが重要。経済ニュース等から情報収集し、自分なりの解釈を記録していきましょう。「円売りが当面続く」といった簡単な記録でも構いません。

ただ、経済情報は無数にありますので、収集しすぎれば良いというものでもなく、長期間継続することが大事ですので、ご自身の負担にならない程度に続けてみてください。

私たち個人投資家は、生活を豊かにするための"資産"が欲しいのであって、"経済のプロ"になりたいわけではないという方が大半かと思いますので、大まかな状況が分かれば十分です。

STEP2:今週の相場予想とトレード戦略の評価

さて、ファンダメンタル観点で状況を押さえた後は、テクニカル観点で相場を捉えていきましょう。
まずは、今週の相場予想とトレード戦略を振り返りです。

吹き出しの色解説「緑:円安・サポート要素、赤:円高・レジスタンス要素」

今週は予想レンジを「152.8円〜157.0円」に設定目線は円安としました。そして、直近の具体的な注目ポイントは、下表の通りとしていました。

レート根拠
157.0-1円中期P&F円安目標値
156.0-4円長期P&Fレジスタンス
156.2-3円中期P&Fレジスタンス
156.2円短期P&Fレジスタンス
円安方向注目ポイント
レート根拠
153.0-4円長期P&Fサポート
152.6-7円中期P&Fサポート
152.6円短期P&Fサポート
円高方向注目ポイント

結果としては、火曜日に長期P&Fのサポート153.0円台でサポートされて反発する場面もありつつ、全般的には横ばいの展開となっています。NY終値基準では154.7円付近での推移です。


なお、日々の具体的なトレード戦略は値動きに合わせて調整を行っています。日々のトレード戦略は当ブログで毎日公開していますので、よろしければ毎朝ご覧ください。

では、来週のドル円相場予想とトレード戦略を考えていきましょう。私の場合は、"P&F(ポイント&フィギュア)"を主軸テクニカルに使用しています。現在のボラリティ状況から、長期は「1枠50銭」、中期は「1枠20銭」、短期は「1枠:10銭」を採用しています。

それでは長期チャートから順番に見ていきましょう。

STEP3:テクニカル観点での長期トレンド分析

「P&F0.5チャート」powered by TradingView

P&F0.5チャートは、今週の値動きによる変化点はなく、現在も垂直カウンティングによる円安シグナルが点灯しています。円安目標値は165.0円付近となっています。

スクロールできます
シグナル点灯状況目標値レジスタンスサポート
水平なし156.0-4円153.0-4円
垂直円安165.0-4円
長期P&F分析状況まとめ

STEP4:テクニカル観点での中期トレンド分析

「P&F0.2チャート」powered by TradingView

P&F0.2チャートは、今週の値動きによりレジサポ位置が狭まってきている状況です。この先、レジスタンスを上抜けすることができれば、再び円安優勢の展開を期待できる場面かなと思います。

スクロールできます
シグナル点灯状況目標値レジスタンスサポート
水平円安157.0-1円155.2-3円154.4-5円
垂直なし
中期P&F分析状況まとめ

STEP5:テクニカル観点での短期トレンド分析

「P&F0.1チャート」powered by TradingView

P&F0.1チャートは、先日円安目標値に到達したこともあり、レジサポを形成する横ばいの動きとなりました。この先、どちらに抜けてくるかに注目したい場面です。

スクロールできます
シグナル点灯状況目標値レジスタンスサポート
水平なし155.3円154.3円
垂直なし
短期P&F分析状況まとめ
FX基礎知識
  • テクニカル分析は、長期から短期の順に進めていくことをおすすめします。
  • 短期トレンドに対しては順張りでも、長期トレンドに対しては逆張りという場面が多々あります。
    短期・中期・長期の全てが同じトレンドであった場合は強気、逆行している場合には弱気とするなど、
    状況に合わせてポジション量をコントロールすることが大切です。
  • 複数のテクニカル指標を用いて分析する場合、それぞれのテクニカル分析結果の方向が分かれた際の方針を決めておくとトレードが安定するのでおすすめです。
    私の場合、トレードは主軸とするテクニカルに従うこととし、方向性の分かれ具合に応じて取引量を調整することにしています。

週初時点のP&Fまとめ

スクロールできます
チャートシグナル点灯状況目標値レジスタンスサポート
長期P&F水平なし156.0-4円153.0-4円
垂直円安165.0-4円
中期P&F水平円安157.0-1円155.2-3円154.4-5円
垂直なし
短期P&F水平なし155.3円154.3円
垂直なし
P&F分析結果まとめ

STEP6:トレード方針の決定

来週のトレード方針

現在、P&Fは中期チャートで水平Cによる円安シグナルが点灯中、長期チャートで垂直Cによる円安シグナルが点灯中です。このことから、来週も目線は円安方向とします。ただ、徐々にレジサポ間隔が狭まってきていますので、どちらに抜けてくるかは注目です。もしサポートを下抜けてしまった場合には目線を変更する必要がありそうです。

直近の具体的な注目ポイントは下表の通りです。

レート根拠
157.0-1円中期P&F円安目標値
156.0-4円長期P&Fレジスタンス
155.2-3円中期P&Fレジスタンス
155.3円短期P&Fレジスタンス
円安方向注目ポイント
レート根拠
154.4-5円中期P&Fサポート
154.3円短期P&Fサポート
153.0-4円長期P&Fサポート
円高方向注目ポイント

トレードに関しては、現在、中期チャートの円安シグナル点灯位置(152.8-9円)での買いポジションを保有しています。なお、短期チャートの円安シグナルを根拠にした買いポジションは先日155.0円にて利益確定済です。

吹き出しの色解説「緑:円安・下値抵抗(サポート)要素、赤:円高・上値抵抗(レジスタンス)要素」

以上、私の来週のドル円相場予想&トレード戦略構築でしたが、みなさんも来週のトレード戦略を立てられましたか?

P&Fチャートは初心者の方でも利確位置や損切り位置が明確に決めることができるので、個人的にはとてもおすすめのチャートです。ここまでご覧いただいて「もっとP&Fを勉強したい」と思っていただけた方は、以下の記事でP&Fチャートの詳細を解説していますので、よろしければご覧ください。

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FX基礎知識

大きな流れに逆らうときは控えめに

流れに逆らって泳ぐのは大変ですよね。トレードも同じです。大きな流れに沿った形の方が良い結果が出やすいと思います。今のトレードは大きな流れに沿っているのか?それとも逆らっているのかを意識するようにしましょう。

抵抗線を抜けた際の損切りは潔く

統計上、抵抗線を抜けた場合、逆方向の抵抗線になる可能性が高いです。

つまり、損切りをしないということは、損失拡大につながる可能性が高いというわけです。抵抗線を抜けた際には躊躇なく損切りしましょう。

さいごに

FX裁量トレードにおいては、長期間退場せずに生き残ることが最も大切です。長期間FXを継続することができればトレードスキルは自ずと身について来るからです。

私は平日毎朝、ブログとPostPrimeでFXや株式指数のトレード戦略情報を発信しています。儲かる保証などは到底できませんが、私のトレード戦略情報を読んでいただければ、いきなり大損して即退場に追い込まれるようなリスクは下げられると思っていますので、もしよろしければご覧ください。

以降は毎週同じことを書いていますが、本当に大事なことなのでブログでも書きます。

私はFX歴17年になった今でも必ず「トレードの振り返りと戦略構築」を行うようにしています。トレードしていれば毎回成功なんて言うことはありえません。成功もあれば失敗もあります。

そして、成功したときには自制が、失敗したときには改善が必要です。

そのためには、過去に自分がどういう考え方で取引したのかを振り返り、改善して次に活かしていく必要があるんです。

最近FXトレードを始めたばかりの方や成績が安定しない方は、騙されたと思って来週の戦略構築を立てて記録する習慣をつけてください。

記録はノートでも何でも構いません。
もし継続して実践することができれば成績は自ずとついてきます。

あなたが無理なく続けられる範囲で、少しずつアウトプットしてみませんか?

「具体的な記録の仕方がわからない」など質問や要望があれば遠慮なく、質問箱等で連絡ください。質問箱なら匿名で質問できますので、どうがお気軽に連絡いただければと思います。

注意:本記事の記載内容は私の個人的な相場認識やトレード戦略を公開しているものです。読者の皆さんに積極的な取引を推奨しているわけではありません。 投資実行判断は自己責任でお願いします。

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