週末の10分間FX「ドル円編」@週活FX_2024年11月11日〜11月15日

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この記事では、2004年から20年間一度も退場することなく勝ち抜いてきた兼業トレーダーである私が、"ドル円"を題材にFXの分析方法やリスク管理、マインドなどを紹介しています。

FXで利益を出すにはどうしたらいいのかとお悩みの方に、少しでも参考にしていただけたら幸いです。

それでは、今週も週末にしっかりと振り返りをしてトレードスキルを向上させましょう。

本記事を読むメリット
  • P&Fを主軸としたテクニカル分析を通して、損切りと利確の基準が分かるようになる。
  • FXとちょうどいい距離感で生活できるようになる。
  • FXで成功している人の相場との向き合い方を知ることができる。

私が実践している戦略構築ステップは、こちらの記事で紹介していますので、初めての方はぜひ一度ご覧ください。

目次

STEP1:ファンダメンタル観点での分析

それでは、ドル円の「週間相場予想&トレード戦略構築」を一緒にやっていきましょう。

STEP1は、ファンダメンタル関連の情報をチェックして、マーケット状況や投資家の注目トピックなどを把握します。

今週の注目経済指標&イベント結果

11/5_米10月ISM非製造業総合指数56.0、約2年ぶり高水準 雇用好調

米供給管理協会(ISM)が5日発表した10月の非製造業総合指数は56.0と、前月の54.9から上昇した。主に雇用が好調だったことで押し上げられ、2022年7月以来2年3カ月ぶりの高水準となり、米経済が堅調であることが改めて示された。

市場予想は53.8への低下だった。指数は50が拡大と縮小の境目とされる。

新規受注指数は57.4で、9月の59.4から低下した。

価格指数は58.1に低下した。前月は8カ月ぶりの高水準となる59.4。インフレ圧力が引き続き低下している可能性がある。

雇用指数は9月の48.1から10月は53.0に上昇。23年9月以来の高水準を付け、1日に発表された雇用統計で見られた雇用増の減速が一時的なものであることが示された。

ネーションワイドの主任エコノミスト、ベン・エアーズ氏は「第4・四半期も堅調な経済成長が見込まれ、経済情勢に対する懸念はさらに払拭される」と述べた。

業種別では、小売、建設、金融・保険などを含む14業種が拡大、企業経営・支援サービスなどの2業種が縮小した。一部の医療・社会支援企業はハリケーン「ヘリーン」による被害の影響を報告した。

ロイター

11/7_FRB0.25%利下げ、全会一致で決定 議長「慎重かつ忍耐強く」

米連邦準備理事会(FRB)は6─7日に開催した連邦公開市場委員会(FOMC)でフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.25%ポイント引き下げ、4.50─4.75%とした。決定は全会一致。

FRBは声明で、雇用市場が全般的に減速する中、インフレ率はFRBが目標とする2%に向けて継続的に低下していると指摘。「経済活動は引き続き堅調なペースで拡大している」とした。 もっと見る

パウエル議長はFOMC後の記者会見で、この日の決定について「経済と労働市場の強さを維持するのに役立ち、時間とともにより中立的なスタンスに向かうにつれてインフレ面のさらなる進展を可能にするだろう」と説明。「経済とわれわれの政策はともに非常に良い状態にあると考えている」と述べた。

今後の利下げの程度やペースについてはほとんど手掛かりを示さなかった。景気を刺激も抑制もしない中立水準に向けて政策金利を徐々に引き下げるという9月時点の「ベースライン」予測は依然有効だが、具体的な引き下げペースや最終的な着地点は入手するデータ次第だと指摘。

ロイター

今週はISM非製造業総合指数やFOMCといった注目イベントや指標がありましたね。ただ、やはり一番は大統領選でトランプ氏の大勝利でしょう。大統領選終了後は財政悪化を懸念して米長期金利が上昇しドル買いの動きが活発になりましたが、その後は一旦落ち着いているようです。

なお、最新の予想利下げ幅の状況は、のちほどCMEのFedWatchツールで確認しようと思います。


注目経済指標&イベント

来週の注目経済指標を選定しました。来週は米消費者物価指数や卸売物価指数、小売売上高といった注目度の高い経済指標が発表されますので、要注目です。

スクロールできます
日付時間経済指標・イベント予想
11/13(水)22:30(米)10月消費者物価指数(CPI)(前月比)0.2%
22:30(米)10月消費者物価指数(CPI)(前年同月比)2.6%
22:30(米)10月消費者物価指数(CPIコア指数)(前月比)0.3%
22:30(米)10月消費者物価指数(CPIコア指数)(前年同月比)3.3%
11/14(木)22:30(米)10月卸売物価指数(PPI)(前月比)0.2%
22:30(米)10月卸売物価指数(PPI)(前年同月比)2.3%
22:30(米)10月卸売物価指数(PPIコア指数、食品・エネルギー除く)(前月比)0.3%
22:30(米)10月卸売物価指数(PPIコア指数、食品・エネルギー除く)(前年同月比)3.0%
29:00(米)パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、発言
11/15(金)22:30(米)10月小売売上高(前月比)0.3%
22:30(米)10月小売売上高(除自動車)(前月比)0.3%
主な日米経済指標カレンダー

また、今は投資家の注目が米経済の行方に集まっています。上の表には載せていない経済指標でも結果次第では大きく変動する可能性がありますので、以下のようなサイトで情報を入手しておきましょう。

ワンポイントアドバイス

経済メディアではインフレの落ち着く時期やFRB利下げ転換時期等について、経済学者などの著名人がもっともらしい見解を述べています。しかし、こうした経済のプロフェッショナルでさえ、未来がどうなるのかは誰にも分かりません。

こうした著名人の発言を鵜呑みにして、トレードを実行してしまう方が多いのですが、私はおすすめしません。

少し極端な表現ですが、投資の世界で最終的に信じられるのは自分だけです。この世界で長く生き残るためには、自分で相場の動向をいち早く察知して、その流れに付いていくことしかないと思っています。そして、そのためにはテクニカル分析と適度な情報収集を継続的に行う必要があります。

テクニカル分析の方法については、このブログで定期的にお伝えしていきますので、共感いただける方は、ぜひ一緒にやっていきましょう。

日米長期金利差とドル円の相関性

次に、参考程度ですが日米長期金利差とドル円の相関性を見ていきます。以下のチャートをご覧ください。

直近20日間の日米金利差とドル円のCC(相関係数)は"0.61"ということで、相関性の高い状況になっているようですね。

現在、市場の注目は米長期金利の行方に集まっていますが、日々の報道を鵜呑みにせず、自分でも定期的にチャートをチェックして客観的に評価していくようにしましょう。

FRB利下げ予想時期

11月のFOMCは大方の予想通り"0.25%”の利下げとなりましたが、CMEのFedWatchツールによると、市場参加者の次回12月FOMCでの利下げ予想率は"64.6%"と、小幅利下げ予想が据え置きよりもやや優勢ですね。

CME FedWatchツールより

以上で、ファンダメンタル観点での状況把握ができましたね。今週のファンダメンタル要素が、現在のドル円相場にどのような影響を及ぼしているのか。その辺りは、次章からのテクニカル分析を通してみてみましょう。

FX基礎知識

FXで利益を上げたいなら、投資先の経済や政治に関する情勢を理解することが重要。経済ニュース等から情報収集し、自分なりの解釈を記録していきましょう。「円売りが当面続く」といった簡単な記録でも構いません。

ただ、経済情報は無数にありますので、収集しすぎれば良いというものでもなく、長期間継続することが大事ですので、ご自身の負担にならない程度に続けてみてください。

私たち個人投資家は、生活を豊かにするための"資産"が欲しいのであって、"経済のプロ"になりたいわけではないという方が大半かと思いますので、大まかな状況が分かれば十分です。

STEP2:今週の相場予想とトレード戦略の評価

さて、ファンダメンタル観点で状況を押さえた後は、テクニカル観点で相場を捉えていきましょう。
まずは、今週の相場予想とトレード戦略を振り返りです。

吹き出しの色解説「緑:円安・サポート要素、赤:円高・レジスタンス要素」

今週は予想レンジを「152.1円〜154.6円」に設定目線は円安としました。そして、直近の具体的な注目ポイントは、円安方向が長期P&F円安目標値「150.5-9円付近」と短期・中期P&Fレジスタンス「153.4-5円付近」、円高方向が短期P&Fサポート「152.1円付近」と中期P&Fサポート「152.2-3円付近」を挙げていましたね。

結果としては、火曜日大統領選を前に151.3円台まで円高となる場面がありましたが、NY終値基準ではほぼ予想レンジ内に収まる結果となりました。


なお、日々の具体的なトレード戦略は値動きに合わせて調整を行っています。日々のトレード戦略は当ブログで毎日公開していますので、よろしければ毎朝ご覧ください。

では、来週のドル円相場予想とトレード戦略を考えていきましょう。私の場合は、"P&F(ポイント&フィギュア)"を主軸テクニカルに使用しています。現在のボラリティ状況から、長期は「1枠50銭」、中期は「1枠20銭」、短期は「1枠:10銭」を採用しています。

それでは長期チャートから順番に見ていきましょう。

STEP3:テクニカル観点での長期トレンド分析

「P&F0.5チャート」powered by TradingView

P&F0.5チャートは、今週の値動きにより○枠の折り返し列が形成され、レジスタンスが154.5円付近となっています。現在は次のシグナル点灯待ちの状況です。

スクロールできます
シグナル目標値レジスタンスサポート
なし154.5-9円142.5-9円
長期P&F分析状況まとめ(記載対象は水平Cのみ)

STEP4:テクニカル観点での中期トレンド分析

「P&F0.2チャート」powered by TradingView

P&F0.2チャートは、今週の値動きにより一時円高シグナルが点灯していましたが、現在は円安シグナルが点灯中の状況です。

スクロールできます
シグナル目標値レジスタンスサポート
円安157.0-1円154.6-7円151.8-9円
中期P&F分析状況まとめ(記載対象は水平Cのみ)

STEP5:テクニカル観点での短期トレンド分析

「P&F0.1チャート」powered by TradingView

P&F0.1チャートは、今週の値動きにより一時円高シグナルが点灯していましたが、現在は円安シグナルが点灯中の状況です。

ただ、列数を6とした場合には、すでに円安目標値に到達していますので、現在のシグナル点灯状況については見方が分かれそうです。

スクロールできます
シグナル目標値レジスタンスサポート
円安155.0円154.6円151.7円
短期P&F分析状況まとめ(記載対象は水平Cのみ)
FX基礎知識
  • テクニカル分析は、長期から短期の順に進めていくことをおすすめします。
  • 短期トレンドに対しては順張りでも、長期トレンドに対しては逆張りという場面が多々あります。
    短期・中期・長期の全てが同じトレンドであった場合は強気、逆行している場合には弱気とするなど、
    状況に合わせてポジション量をコントロールすることが大切です。
  • 複数のテクニカル指標を用いて分析する場合、それぞれのテクニカル分析結果の方向が分かれた際の方針を決めておくとトレードが安定するのでおすすめです。
    私の場合、トレードは主軸とするテクニカルに従うこととし、方向性の分かれ具合に応じて取引量を調整することにしています。

週初時点のP&Fまとめ

スクロールできます
チャートシグナル目標値レジスタンスサポート
長期P&Fなし154.5-9円142.5-9円
中期P&F円安157.0-1円154.6-7円151.8-9円
短期P&F円安155.0円154.6円151.7円
P&F分析結果まとめ(記載対象は水平Cのみ)

STEP6:トレード方針の決定

来週のトレード方針

現在、P&Fは短期チャートと中期チャートで水平Cによる円安シグナルが点灯中です。このことから、来週も目線は円安方向とし、円売りの勢いが増す展開を期待したいです。

よって、来週の予想レンジは「151.7円〜155.0円」とし、目線は円安とします。直近の具体的な注目ポイントは下表の通りです。

レート根拠
157.0-1円中期P&F円安目標値
155.0円短期P&F円安目標値
154.5-9円長期P&Fレジスタンス
154.6-7円中期P&Fレジスタンス
154.6円短期P&Fレジスタンス
円安方向注目ポイント
レート根拠
151.8-9円中期P&Fサポート
151.7円短期P&Fサポート
円高方向注目ポイント

トレードに関しては、短期・中期チャートの円安シグナル点灯位置(152.8-9円)で買いポジションを構築済みです。短期チャートのシグナルについては、すでに消滅したとの見方もできるのですが、このまま目標値到達を期待して保持しようと思います。

吹き出しの色解説「緑:円安・下値抵抗(サポート)要素、赤:円高・上値抵抗(レジスタンス)要素」

以上、私の来週のドル円相場予想&トレード戦略構築でしたが、みなさんも来週のトレード戦略を立てられましたか?

P&Fチャートは初心者の方でも利確位置や損切り位置が明確に決めることができるので、個人的にはとてもおすすめのチャートです。ここまでご覧いただいて「もっとP&Fを勉強したい」と思っていただけた方は、以下の記事でP&Fチャートの詳細を解説していますので、よろしければご覧ください。

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大きな流れに逆らうときは控えめに

流れに逆らって泳ぐのは大変ですよね。トレードも同じです。大きな流れに沿った形の方が良い結果が出やすいと思います。今のトレードは大きな流れに沿っているのか?それとも逆らっているのかを意識するようにしましょう。

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つまり、損切りをしないということは、損失拡大につながる可能性が高いというわけです。抵抗線を抜けた際には躊躇なく損切りしましょう。

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FX裁量トレードにおいては、長期間退場せずに生き残ることが最も大切です。長期間FXを継続することができればトレードスキルは自ずと身について来るからです。

私は平日毎朝、ブログとPostPrimeでFXや株式指数のトレード戦略情報を発信しています。儲かる保証などは到底できませんが、私のトレード戦略情報を読んでいただければ、いきなり大損して即退場に追い込まれるようなリスクは下げられると思っていますので、もしよろしければご覧ください。

以降は毎週同じことを書いていますが、本当に大事なことなのでブログでも書きます。

私はFX歴17年になった今でも必ず「トレードの振り返りと戦略構築」を行うようにしています。トレードしていれば毎回成功なんて言うことはありえません。成功もあれば失敗もあります。

そして、成功したときには自制が、失敗したときには改善が必要です。

そのためには、過去に自分がどういう考え方で取引したのかを振り返り、改善して次に活かしていく必要があるんです。

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注意:本記事の記載内容は私の個人的な相場認識やトレード戦略を公開しているものです。読者の皆さんに積極的な取引を推奨しているわけではありません。 投資実行判断は自己責任でお願いします。

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