週末の10分間FX「ドル円編」@週活FX_2024年10月28日〜11月1日

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この記事では、2004年から20年間一度も退場することなく勝ち抜いてきた兼業トレーダーである私が、"ドル円"を題材にFXの分析方法やリスク管理、マインドなどを紹介しています。

FXで利益を出すにはどうしたらいいのかとお悩みの方に、少しでも参考にしていただけたら幸いです。

それでは、今週も週末にしっかりと振り返りをしてトレードスキルを向上させましょう。

本記事を読むメリット
  • P&Fを主軸としたテクニカル分析を通して、損切りと利確の基準が分かるようになる。
  • FXとちょうどいい距離感で生活できるようになる。
  • FXで成功している人の相場との向き合い方を知ることができる。

私が実践している戦略構築ステップは、こちらの記事で紹介していますので、初めての方はぜひ一度ご覧ください。

目次

STEP1:ファンダメンタル観点での分析

それでは、ドル円の「週間相場予想&トレード戦略構築」を一緒にやっていきましょう。

STEP1は、ファンダメンタル関連の情報をチェックして、マーケット状況や投資家の注目トピックなどを把握します。

今週の注目経済指標&イベント結果

10/24_米総合PMI、10月は54.3に上昇 物価上昇圧力は緩和

米S&Pグローバルが24日発表した10月の米総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は54.3と、9月の54.0から上昇した。堅調な需要を背景に米企業活動は拡大したほか、モノやサービスの値上げペースが約4年半で最も緩やかとなり、米経済が第4・四半期に好調な出だしを切ったことを示唆した。

PMIは50が拡大と縮小の節目となっている。

S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンスのチーフビジネスエコノミスト、クリス・ウィリアムソン氏は「10月は企業活動が力強く堅調なペースで引き続き拡大し、年初来の経済回復が第4・四半期まで持続した」と述べた。

販売価格に関する指数は51.6と、前月の54.6から低下し、2020年5月以来の低水準となった。

投入価格指数は58.1。前月は58.8だった。

両指数の低下は9月の消費者物価の上昇が一時的なものであった可能性を示唆する。

10月の総合の新規受注指数は54.2と、前月の52.5から上昇した。

製造業PMIは47.8と、前月の47.3から小幅上昇した。ロイターがまとめた市場予想は47.5だった。

サービス業PMIは55.3と、前月の55.2から上昇。市場予想は55.0だった。

ロイター

10/25_米ミシガン大消費者信頼感10月確報値、6カ月ぶり高水準

米ミシガン大学が25日発表した10月の消費者信頼感指数の確報値は70.5と、6カ月ぶりの高水準となった。9月の確定値は70.1だった。金利低下を背景に自動車など高額商品の購入環境が改善したことが背景とみられる。

市場予想中央値の69.0を上回ったほか、速報値の68.9からも上昇した。11月5日に控える大統領選で、共和党の政権奪還に自信を深める共和党支持者の間で最も上昇が顕著だった。

ミシガン大の消費者調査ディレクター、ジョアン・シュー氏は声明で、「来たる選挙は消費者の期待に大きく影響する」と言及。共和党支持者の間で7.8%上昇し、2月以来の大幅な上昇となったほか、無党派層も4.1%上昇と、1月以来の大幅な上昇となった。

一方、民主党支持者では1.3%低下。7月以来初めて低下に転じた。シュー氏は、共和党は大統領候補であるトランプ前大統領が民主党候補ハリス副大統領に勝つとの自信を高めているとの見方を示した。

ロイター

今週は注目指標の少ない週でした。米総合PMIや米ミシガン大消費者信頼感指数の発表がありましたが、ドル円相場に対する影響はそこまで大きくなかったようですね。

なお、最新の予想利下げ幅の状況は、のちほどCMEのFedWatchツールで確認しようと思います。


注目経済指標&イベント

来週の注目経済指標を選定しました。来週は日銀金融政策決定会合や米雇用統計など多くの注目イベント・指標がありますので要注目です。

スクロールできます
日付時間経済指標・イベント予想
10/30(水)21:15(米)10月ADP雇用統計(前月比)9.8万人
21:30(米)7-9月期四半期実質国内総生産(GDP、速報値)(前期比年率)3.0%
10/31(木)(日)日銀金融政策決定会合、終了後政策金利発表
(日)日銀展望レポート
15:30(日)植田和男日銀総裁、定例記者会見
21:30(米)9月個人所得(前月比)0.4%
21:30(米)9月個人消費支出(PCE)(前月比)0.4%
21:30(米)9月個人消費支出(PCEデフレーター)(前年同月比)2.1%
21:30(米)9月個人消費支出(PCEコア・デフレーター、食品・エネルギー除く)(前月比)0.3%
21:30(米)9月個人消費支出(PCEコア・デフレーター、食品・エネルギー除く)(前年同月比)2.6%
11/1(金)21:30(米)10月非農業部門雇用者数変化(前月比)10.8万人
21:30(米)10月失業率4.1%
21:30(米)10月平均時給(前月比)0.3%
21:30(米)10月平均時給(前年同月比)4.0%
23:00(米)10月ISM製造業景況指数47.6
主な日米経済指標カレンダー

また、今は投資家の注目が米経済の行方に集まっています。上の表には載せていない経済指標でも結果次第では大きく変動する可能性がありますので、以下のようなサイトで情報を入手しておきましょう。

ワンポイントアドバイス

経済メディアではインフレの落ち着く時期やFRB利下げ転換時期等について、経済学者などの著名人がもっともらしい見解を述べています。しかし、こうした経済のプロフェッショナルでさえ、未来がどうなるのかは誰にも分かりません。

こうした著名人の発言を鵜呑みにして、トレードを実行してしまう方が多いのですが、私はおすすめしません。

少し極端な表現ですが、投資の世界で最終的に信じられるのは自分だけです。この世界で長く生き残るためには、自分で相場の動向をいち早く察知して、その流れに付いていくことしかないと思っています。そして、そのためにはテクニカル分析と適度な情報収集を継続的に行う必要があります。

テクニカル分析の方法については、このブログで定期的にお伝えしていきますので、共感いただける方は、ぜひ一緒にやっていきましょう。

日米長期金利差とドル円の相関性

次に、参考程度ですが日米長期金利差とドル円の相関性を見ていきます。以下のチャートをご覧ください。

直近20日間の日米金利差とドル円のCC(相関係数)は"-0.46"ということで、ここまで強かった相関関係性が無くなり、逆相関の関係になっているようですね。

現在、市場の注目は米長期金利の行方に集まっていますが、日々の報道を鵜呑みにせず、自分でも定期的にチャートをチェックして客観的に評価していくようにしましょう。

FRB利下げ予想時期

CMEのFedWatchツールによると、市場参加者の次回11月FOMCでの利下げ予想は"95.1%"に再び増加していますね。

CME FedWatchツールより

なお、12月時点での米長期金利は、4.25〜4.50%と予想している参加者が"76.8%"(先週末時点)から"74.0%"に若干低下しています。

CME FedWatchツールより

以上で、ファンダメンタル観点での状況把握ができましたね。今週のファンダメンタル要素が、現在のドル円相場にどのような影響を及ぼしているのか。その辺りは、次章からのテクニカル分析を通してみてみましょう。

FX基礎知識

FXで利益を上げたいなら、投資先の経済や政治に関する情勢を理解することが重要。経済ニュース等から情報収集し、自分なりの解釈を記録していきましょう。「円売りが当面続く」といった簡単な記録でも構いません。

ただ、経済情報は無数にありますので、収集しすぎれば良いというものでもなく、長期間継続することが大事ですので、ご自身の負担にならない程度に続けてみてください。

私たち個人投資家は、生活を豊かにするための"資産"が欲しいのであって、"経済のプロ"になりたいわけではないという方が大半かと思いますので、大まかな状況が分かれば十分です。

STEP2:今週の相場予想とトレード戦略の評価

さて、ファンダメンタル観点で状況を押さえた後は、テクニカル観点で相場を捉えていきましょう。
まずは、今週の相場予想とトレード戦略を振り返りです。

吹き出しの色解説「緑:円安・サポート要素、赤:円高・レジスタンス要素」

今週は予想レンジを「148.6円〜150.9円」に設定目線は円安としました。そして、直近の具体的な注目ポイントは、円安方向が長期P&F円安目標値「150.5-9円付近」と短期P&Fレジスタンス「150.1円付近」、円高方向が短期P&Fサポート「148.6円付近」と中期P&Fサポート「148.6-7円付近」を挙げていましたね。

結果としては、水曜日に150.9円付近のレジスタンスを完全に上抜けると円売りの勢いが増して、一時153.1円台まで円安が進みました。木曜日金曜日は、円高方向に調整が入っていますが、日足200MAのサポートを受けているようにも見える状況です。


なお、日々の具体的なトレード戦略は値動きに合わせて調整を行っています。日々のトレード戦略は当ブログで毎日公開していますので、よろしければ毎朝ご覧ください。

では、来週のドル円相場予想とトレード戦略を考えていきましょう。私の場合は、"P&F(ポイント&フィギュア)"を主軸テクニカルに使用しています。現在のボラリティ状況から、長期は「1枠50銭」、中期は「1枠20銭」、短期は「1枠:10銭」を採用しています。

それでは長期チャートから順番に見ていきましょう。

STEP3:テクニカル観点での長期トレンド分析

「P&F0.5チャート」powered by TradingView

P&F0.5チャートは、今週の値動きにより円安目標値150.5-9円に到達しました。現在は円安目標値を行きすぎている状況で次のシグナル点灯待ちの状況です。

スクロールできます
シグナル目標値レジスタンスサポート
なし142.5-9円
長期P&F分析状況まとめ(記載対象は水平Cのみ)

STEP4:テクニカル観点での中期トレンド分析

「P&F0.2チャート」powered by TradingView

P&F0.2チャートは、今週の値動きによりレジスタンスが152.6円付近、サポートが148.6円付近に形成されています。現在はシグナル点灯待ちの状況です。

なお、チャート形状的には垂直Cによる円安シグナルが点灯中と見ることもできますが、2回続けて同じ方向のシグナルで、かつ、垂直Cによる円安シグナルは水平Cに比べて一般的に到達確率が低めですので、今回はシグナル点灯とは判断していません。なお、仮にシグナル点灯とみなす場合、円安目標値は155.6円付近となります。

スクロールできます
シグナル目標値レジスタンスサポート
なし152.6-7円148.6-7円
中期P&F分析状況まとめ(記載対象は水平Cのみ)

STEP5:テクニカル観点での短期トレンド分析

「P&F0.1チャート」powered by TradingView

P&F0.1チャートは、今週の値動きにより一気にレジサポ位置が切り上がりました。現在、レジスタンスは152.7円、サポートは151.9円付近に更新されています。現在は垂直Cによる円安シグナルが点灯中で、円安目標値は154.6円となっています。

スクロールできます
シグナル目標値レジスタンスサポート
なし152.7円151.9円
短期P&F分析状況まとめ(記載対象は水平Cのみ)
FX基礎知識
  • テクニカル分析は、長期から短期の順に進めていくことをおすすめします。
  • 短期トレンドに対しては順張りでも、長期トレンドに対しては逆張りという場面が多々あります。
    短期・中期・長期の全てが同じトレンドであった場合は強気、逆行している場合には弱気とするなど、
    状況に合わせてポジション量をコントロールすることが大切です。
  • 複数のテクニカル指標を用いて分析する場合、それぞれのテクニカル分析結果の方向が分かれた際の方針を決めておくとトレードが安定するのでおすすめです。
    私の場合、トレードは主軸とするテクニカルに従うこととし、方向性の分かれ具合に応じて取引量を調整することにしています。

週初時点のP&Fまとめ

スクロールできます
チャートシグナル目標値レジスタンスサポート
長期P&Fなし142.5-9円
中期P&Fなし152.6-7円148.6-7円
短期P&Fなし152.7円151.9円
P&F分析結果まとめ(記載対象は水平Cのみ)

STEP6:トレード方針の決定

来週のトレード方針

長期チャートで水平Cによる円安目標値に到達済み、短期チャートでは垂直Cによる円安シグナルが点灯中の状況です。

以上のことから、テクニカル的にはいったんは円売りの勢いが落ち着き、横ばい(レンジ)の展開に移行することを期待したいです。

よって、来週の予想レンジは「148.6円〜150.9円」とし、目線は円安とします。直近の具体的な注目ポイントは、円安方向が長期P&F円安目標値「150.5-9円付近」と短期・中期P&Fレジスタンス「152.6-7円付近」、円高方向が短期P&Fサポート「151.9円付近」と中期P&Fサポート「148.6-7円付近」です。

トレードに関しては、149.2〜3円と148.6円〜148.3円で建てた買いポジションは、先日150.5〜9円で一部のポジションを残して利確完了しています。残した少量ポジションはこのまま一気に154.6円まで到達した時用に保持します。なお151.9円のレジスタンス付近では買い戻しを行う予定です。

吹き出しの色解説「緑:円安・下値抵抗(サポート)要素、赤:円高・上値抵抗(レジスタンス)要素」

以上、私の来週のドル円相場予想&トレード戦略構築でしたが、みなさんも来週のトレード戦略を立てられましたか?

P&Fチャートは初心者の方でも利確位置や損切り位置が明確に決めることができるので、個人的にはとてもおすすめのチャートです。ここまでご覧いただいて「もっとP&Fを勉強したい」と思っていただけた方は、以下の記事でP&Fチャートの詳細を解説していますので、よろしければご覧ください。

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大きな流れに逆らうときは控えめに

流れに逆らって泳ぐのは大変ですよね。トレードも同じです。大きな流れに沿った形の方が良い結果が出やすいと思います。今のトレードは大きな流れに沿っているのか?それとも逆らっているのかを意識するようにしましょう。

抵抗線を抜けた際の損切りは潔く

統計上、抵抗線を抜けた場合、逆方向の抵抗線になる可能性が高いです。

つまり、損切りをしないということは、損失拡大につながる可能性が高いというわけです。抵抗線を抜けた際には躊躇なく損切りしましょう。

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FX裁量トレードにおいては、長期間退場せずに生き残ることが最も大切です。長期間FXを継続することができればトレードスキルは自ずと身について来るからです。

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以降は毎週同じことを書いていますが、本当に大事なことなのでブログでも書きます。

私はFX歴17年になった今でも必ず「トレードの振り返りと戦略構築」を行うようにしています。トレードしていれば毎回成功なんて言うことはありえません。成功もあれば失敗もあります。

そして、成功したときには自制が、失敗したときには改善が必要です。

そのためには、過去に自分がどういう考え方で取引したのかを振り返り、改善して次に活かしていく必要があるんです。

最近FXトレードを始めたばかりの方や成績が安定しない方は、騙されたと思って来週の戦略構築を立てて記録する習慣をつけてください。

記録はノートでも何でも構いません。
もし継続して実践することができれば成績は自ずとついてきます。

あなたが無理なく続けられる範囲で、少しずつアウトプットしてみませんか?

「具体的な記録の仕方がわからない」など質問や要望があれば遠慮なく、質問箱等で連絡ください。質問箱なら匿名で質問できますので、どうがお気軽に連絡いただければと思います。

注意:本記事の記載内容は私の個人的な相場認識やトレード戦略を公開しているものです。読者の皆さんに積極的な取引を推奨しているわけではありません。 投資実行判断は自己責任でお願いします。

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