週末の10分間FX「ドル円編」@週活FX_2023WEEK-27

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この記事では、個人トレーダーが生き残るのが難しいと言われるFXの世界で、18年間一度も退場することなく勝ち抜いてきた私が、どのような分析・リスク管理・マインドのもとで相場と向き合い、トレードしているのかを紹介しています。

FXでなかなか利益を上げられないとお悩みの方に、少しでも参考にしていただけたら幸いです。

それでは、今週も週末にしっかりと振り返りをしてトレードスキルを向上させましょう。

本記事を読むメリット
  • P&Fを主軸としたテクニカル分析を通して、損切りと利確の基準が分かるようになる。
  • FXとちょうどいい距離感で生活できるようになる。
  • FXで成功している人の相場との向き合い方を知ることができる。
目次

週活FX流 トレード戦略構築STEP

私が続けている戦略構築は以下の6ステップだけ。これを続けるだけで誰でもトレードスキルを向上させることができますよ。具体的には次章で紹介します。

STEP
ファンダメンタル観点での分析
  • 経済ニュース等から、取引通貨に関するトピックを収集します。
  • 収集した情報が相場に与える影響をまとめてください。
  • 見解が正しいかどうかは重要ではありません。まずは自分なりの見解・解釈をアウトプットすることが大事です。知識は後から付いてきます。
STEP
先週のトレード戦略の評価
  • (最初のみ)自分のトレードルールを定めましょう。
  • ルールは売買基準・損切りと利確の位置設定基準・ポジション量管理方法を明確にすることが大切です。
  • 前週のトレード戦略とトレード内容を振り返り、ルールの改善点を考察します。
  • 利益が出た場合でも強欲になり過ぎていないかなど、
  • ルール通りにトレードできなかったことがあれば、改善策を検討した方がよいかもしれません。
  • 評価を繰り返していると自分のトレード癖が見えてくるはずです。
  • 大きな損失に発展する潜在リスクに、事前に気づくことができれば完璧です。
STEP
テクニカル観点での長期トレンド分析
  • テクニカル分析に基づいて、直近数ヶ月間の大きな流れ(方向性)を捉えてみましょう。
  • 自分なりの長期的な相場への見解をまとめます。
  • 予想の当たりorはずれは、それほど重要ではありません。自分なりの見解をアウトプットすることが重要です。
  • 使用するテクニカルは問いません。ご自分の考えに合致するテクニカルを選定しましょう。
STEP
テクニカル観点での中期トレンド分析
  • テクニカル分析に基づいて、直近数週間の方向性を捉えてみましょう。
  • 使用するテクニカルは問いません。ご自分の考えに合致するテクニカルを選定しましょう。
STEP
テクニカル観点での短期トレンド分析
  • テクニカル分析に基づいて、直近1週間の方向性を予想してみましょう。
  • 使用するテクニカルは問いません。ご自分の考えに合致するテクニカルを選定しましょう。
STEP
トレード方針決定
  • 来週の具体的なトレード指針を立てましょう。指針は日々の値動きに合わせて微修正していきます。
  • エントリー基準だけでなく、損切りと利確の位置・ポジション量を明確にします。
  • トレード指針が立てれらない時は、無理にトレードする必要はありません。見送ることも大切です。
FX基礎知識

STEP1〜6を繰り返すことで自分のトレード癖が掴めるようになってきます。FXでは利益を上げることに目が向きがちですが、一番大切なのは大きな損失を出さないことです。もし大きな損失を出してしまったときには、何が問題だったのか必ず振り返りを行って改善策を検討しましょう。

STEP1:ファンダメンタル観点での分析

それでは、ドル円の「週間相場予想&トレード戦略構築」を一緒にやっていきましょう。

STEP1は、ファンダメンタル関連の情報をチェックして、マーケット状況や投資家の注目トピックなどを把握しましょう。

6/28_パウエルFRB議長_ECBフォーラムのパネル討論連続で実施することを選択肢から決して外さない

28日にパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は欧州中央銀行(ECB)主催の「ECBフォーラム」のパネル討論に参加した。1会合置きに利上げする可能性もあると述べる一方で、「連続で実施することを選択肢から決して外さない」と答えた。労働市場については「非常に強い」といい、インフレについては「想定していたよりもしつこい」と述べた。発言を受け長期の金融引き締め観測が一段と高まり、米債券市場で長期金利が上昇した場面では、円売り・ドル買いが出た。

一方、日銀の植田和男総裁は同討論で、政策を据え置いている理由について「すでに物価目標を大きく上回っているが、基調的なインフレ率は2%より少し低いと考えている」と指摘。円相場については「ほかの中銀の政策など多くの要因に影響される」としたうえで「状況を注意深くみていく」と述べた。追加利上げを想定するFRBと金融緩和を継続する日米の方向性の違いがより明確になったのも、円相場の重荷だった。

日本経済新聞

6/29_米GDP確報値第1四半期確報値+2.0%に上方修正 予想上回る」

米商務省が29日発表した第1・四半期の実質国内総生産(GDP)確報値は、年率換算で前期比2.0%増となり改定値の1.3%増から予想以上に上方修正された。個人消費と輸出の上方修正を反映した。

市場予想は1.4%増。昨年第4・四半期は2.6%増だった。

ロイター

6/30_米PCE価格指数伸び鈍化、実質消費は横ばい-景気失速を示唆

5月の米個人消費支出(PCE)統計では、インフレが鈍化し、消費支出は実質ベースでほぼ横ばいにとどまった。米経済の主要なけん引役が勢いを幾分失い始めたことが示唆された。

ブルームバーグ

今週は、先週までに比べると大人しい週になりましたね。全般的には前述の経済指標等の結果を受けて、日米の金利政策の方向性の違いがより明確になる形となりました。ただ、為替介入への警戒感も徐々に出てきているとのことですので、円売りの勢いが弱まっている面があるようです。

その他、今週も米地銀問題関連のニュースはありませんでしたが、突如市場をかき乱す要因になり得ますので引き続き要警戒です。

ワンポイントアドバイス

経済メディアではインフレの落ち着く時期やFRB利上げペース等について、経済学者などの著名人がもっともらしい見解を述べています。しかし、こうした経済のプロフェッショナルでさえ、未来がどうなるのかは誰にも分かりません。

投資初心者の場合、こうした著名人の発言を鵜呑みにしてトレードしてしまう方が本当に多いですが、私はおすすめしません。

少し極端な表現ですが、投資の世界で信じられるのは自分だけです。この世界で長く生き残るためには、自分で相場の動向をいち早く察知して、その流れに付いていくことに専念するしかないと思っています。そして、そのためにはテクニカル分析と適度な情報収集を継続的に行う必要があります。この考えに共感いただける方は、ぜひ私と一緒にやっていきましょう。

さて、ここまでで今週の日米の経済指標の概況は把握できましたね。次章では、日米金利差との相関状況を確認していきましょう。

おすすめFX会社
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日米長期金利差とドル円の相関性

次に日米長期金利差とドル円の相関性を見ていきます。以下のチャートをご覧ください。

直近20日間の日米金利差とドル円のCC(相関係数)は"-0.58"となっていることから、やや逆相関の関係になってきているようです。

現在も市場の注目は米長期金利の行方に集まっていますが、日米金利差とドル円の関係性に関する報道を鵜呑みにせず、定期的にチャートをチェックして客観的に評価していきましょう。

以上で、ファンダメンタル観点での状況把握ができましたね。今週のファンダメンタル要素が、現在のドル円相場にどのような影響を及ぼしているのか。その辺りは、次章からのテクニカル分析を通してみてみましょう。

FX基礎知識

FXで利益を上げたいなら、投資先の経済や政治に関する情勢を理解することが重要。経済ニュース等から情報収集し、自分なりの解釈を記録していきましょう。「円売りが当面続く」といった簡単な記録でも構いません。

ただ、経済情報は無数にありますので、収集しすぎれば良いというものでもなく、長期間継続することが大事ですので、ご自身の負担にならない程度に続けてみてください。

私たち個人投資家は、生活を豊かにするためのお金が欲しいのであって、経済のプロになりたいわけではないという方が大半かと思いますので、大まかな状況が分かれば十分と私は考えています。

STEP2:今週の相場予想とトレード戦略の評価

さて、ファンダメンタル観点で状況を押さえた後はテクニカル観点で相場を捉えていきましょう。
まずは、今週の相場予想とトレード戦略を振り返りたいと思います。

吹き出しの色解説「緑:円安・サポート要素、赤:円高・レジスタンス要素」

今週は予想レンジを「141.5円〜144.4円」としたうえで、もしも144.5円付近に到達した場合には、その後に一度円高展開が来るのではないかと考えていました。

結果としては、予想通り144.5円台到達後、一時的には145円台に乗せる場面もありましたが、週の終値としては144.2円台まで押し戻されて引ける結果となりました。私のブログを参考に長期P&Fチャートのシグナルに沿ったトレードをされた方は、おそらく利益が出たのではないでしょうか。ここまでポジションを引っ張ることができたのは強い精神を持たれている証拠だと思います。本当に素晴らしいです。おめでとうございます。

さて、次章ではテクニカル面から来週の相場の行方を予想していきましょう。

なお、具体的なトレード戦略は日々の値動きに合わせて調整を行っています。日々のトレード戦略は当ブログで毎日公開していますので、よろしければご覧ください。

STEP3:テクニカル観点での長期トレンド分析

では、来週のドル円相場予想とトレード戦略を考えていきましょう。私の場合は、"P&F(ポイント&フィギュア)"を中長期相場予想の主軸テクニカルに使用しています。

相場の方向性「中立」

「P&F0.5チャート」powered by TradingView

上記の画像はP&F0.5チャート(1枠:50銭)です。私の場合、長期相場予想にP&F0.5を主に使用しています。

P&F0.5チャートは、今週の値動きにより×印が2枠増えました。そして、6月28日に円安目標値144.5円に到達しています。

よって、現在は次のシグナル点灯待ちの状況です。なお、円高方向のサポート候補(=シグナル点灯位置)は、139.0円の枠です。

以上のことから、週初時点における長期相場目線は「中立」にしようと思います。

FX基礎知識
  • テクニカル分析は、長期から短期の順に進めていくことをおすすめします。
  • 短期トレンドに対しては順張りでも、長期トレンドに対しては逆張りという場面が多々あります。
    短期・中期・長期の全てが同じトレンドであった場合は強気、逆行している場合には弱気とするなど、
    状況に合わせてポジション量をコントロールすることが大切です。

STEP4:テクニカル観点での中期トレンド分析

相場の方向性「中立」

上記の画像はP&F0.2チャート(1枠:20銭)です。私の場合、中期相場予想にはP&F0.2を主に使用しています。

P&F0.2チャートは今週の値動きにより×印が5枠増えましたが、現在は次のシグナル点灯待ちの状況に変わりありません。

よって、現時点で中期的には横ばいの展開が想定されます。なお、円高方向のサポート候補(=シグナル点灯位置)は、139.0円の枠です。

以上のことから、週初時点における中期相場目線は「中立」のままにしようと思います。

STEP5:テクニカル観点での短期トレンド分析

相場の方向性「中立」

さて、中期的な相場予想まで立てることができたら、最後に短期相場予想を行いましょう。

吹き出しの色解説「緑:円安・下値抵抗(サポート)要素、赤:円高・上値抵抗(レジスタンス)要素」

上記の画像は、P&F0.1チャート(1枠:10銭)です。短期相場予想にはP&F0.1チャートを使用しています。

P&F0.1チャートは、今週の値動きにより折り返し列が記録されました。そして、6月28日に垂直カウンティングによる円安目標値144.4円に到達しています。

よって、現在は次のシグナル点灯待ちの状況です。なお、円高方向のサポート候補(シグナル点灯位置)は、141.5円の枠です。

以上のことから、週初時点における短期相場目線は「中立」にしようと思います。

FX基礎知識
  • 複数のテクニカル指標を用いて分析する場合、方向性が分かれた際の考え方を決めておくのがおすすめです。
    私の場合、トレードは主軸とするテクニカルに従うこととし、方向性が分かれ具合に応じて取引量を調整するようにしています。

STEP6:トレード方針の決定

来週のトレード方針

吹き出しの色解説「緑:円安・下値抵抗(サポート)要素、赤:円高・上値抵抗(レジスタンス)要素」

ここまでの情報を踏まえて、来週のトレード戦略を考えていきましょう。私の場合、具体的なトレード戦略構築には、ここまで紹介してきたP&Fの他、トレンド系から「移動平均線」「ボリンジャーバンド」、オシレーター系から「MACD」「RSI」を総合的に見て判断しています。

まず現在のP&Fは、すべてのチャートでシグナル点灯待ちの状況であることから、横ばいの展開に移行することをメインシナリオに考えたいと思います。その上でRSIを確認しますと、直近では円安方向の加熱感が出ていることから、短期的な押し目場面の到来が想定できそうです。

いずれにしても、レジスタンス・サポートの水準が明確になるまでは、トレードは控えるのが賢明だと個人的には考えています。

よって、来週は予想レンジを「141.5円〜145.0円」としたうえで、円安方向は145円付近の前回高値を上抜ける展開になるのかに注目。反対に円高方向は直近では明確なサポートがないため、新たなサポート形成の動きが出るかに注目したいと思います。

なお、買いポジションは今週すべて利確完了となり、大きく勝つことができました。しかし、獲得した利益は失わないことが大切です。買った後はつい気持ちが大きくなって過剰なポジション取りがちですので気をつけましょう。

以上、来週のドル円相場予想&トレード戦略構築でした。

みなさんも来週のトレード戦略はしっかりと立てられたでしょうか?P&Fチャートは初心者の方でも利確位置や損切り位置が明確に決めることができるので、個人的にはとてもおすすめのチャートです。ここまでご覧いただいてもっとP&Fを勉強したいと思っていただけた方は、以下の記事で詳細を解説していますので、よろしければご覧ください。

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大きな流れに逆らうときは控えめに

流れに逆らって泳ぐのは大変ですよね。トレードも同じです。大きな流れに沿った形の方が良い結果が出やすいと思います。今のトレードは大きな流れに沿っているのか?それとも逆らっているのかを意識するようにしましょう。

抵抗線を抜けた際の損切りは潔く

統計上、抵抗線を抜けた場合、逆方向の抵抗線になる可能性が高いです。

つまり、損切りをしないということは、損失拡大につながる可能性が高いというわけです。抵抗線を抜けた際には躊躇なく損切りしましょう。

さいごに

FX裁量トレードにおいては、長期間退場せずに生き残ることが最も大切です。長期間FXを継続することができればトレードスキルは自ずと身について来るからです。

私は平日毎朝、ブログとPostPrimeでFXや株式指数のトレード戦略情報を発信しています。儲かる保証などは到底できませんが、私のトレード戦略情報を読んでいただければ、いきなり大損して即退場に追い込まれるようなリスクは下げられると思っていますので、もしよろしければご覧ください。

以降は毎週同じことを書いていますが、本当に大事なことなのでブログでも書きます。

私はFX歴17年になった今でも必ず「トレードの振り返りと戦略構築」を行うようにしています。トレードしていれば毎回成功なんて言うことはありえません。成功もあれば失敗もあります。

そして、成功したときには自制が、失敗したときには改善が必要です。

そのためには、過去に自分がどういう考え方で取引したのかを振り返り、改善して次に活かしていく必要があるんです。

最近FXトレードを始めたばかりの方や成績が安定しない方は、騙されたと思って来週の戦略構築を立てて記録する習慣をつけてください。

記録はノートでも何でも構いません。
もし継続して実践することができれば成績は自ずとついてきます。

あなたが無理なく続けられる範囲で、少しずつアウトプットしてみませんか?

「具体的な記録の仕方がわからない」など質問や要望があれば遠慮なく、質問箱等で連絡ください。質問箱なら匿名で質問できますので、どうがお気軽に連絡いただければと思います。

注意:本記事の記載内容は私の個人的な相場認識やトレード戦略を公開しているものです。読者の皆さんに積極的な取引を推奨しているわけではありません。 投資実行判断は自己責任でお願いします。

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