私は、個人トレーダーが生き残るのが難しいと言われるFX相場で17年間戦ってきましたが、これまで退場することなく続けられているのは、相場と毎日向き合い続けているからだと思っています。
この記事では、そんな私がどのような分析・リスク管理・マインドのもとで相場と向き合い、トレードしているのかを出来るだけ分かりやすくお伝えしていきます。
今週、FXで利益を出せた方も損をしてしまった方も、週末に振り返りをしてトレードスキルを着実に向上させましょう。
- FXで利益が上げられない
- 損切りができなくて困っている
- FXで成功している人の秘訣を知りたい
週活FX流 トレード戦略構築STEP
私が続けている戦略構築は以下の3ステップだけ。これを続けるだけで誰でもトレードスキルを恒常させることができますよ。具体的には次章で紹介します。
経済ニュース等を斜め読みして、取引通貨に関するトピックを収集
相場への影響に対する自分の見解をまとめる。
前週のトレード戦略とトレード内容を振り返り、改善点を考察します。
中長期トレンド判断に使用するテクニカルを選定
テクニカル分析に基づく中長期的な相場への見解をまとめる。
短期トレンド判断に使用するテクニカルを選定
テクニカル分析に基づく短期的な相場への見解をまとめる。
今週の振り返り<ファンダメンタル観点>
それでは、ドル円の「週間相場予想&トレード戦略構築」を一緒にやっていきましょう。
まず初めに米ドル関連ニュースを日本経済新聞のNY市場記事からファンダメンタル観点で状況をおさらいしていきます。
5/30_FRBウォラー理事「0.5%の利上げインフレ抑制されるまで」
米連邦準備理事会(FRB)のウォラー理事が30日の講演で、インフレが抑制されるまで通常の倍の0.5%の利上げを継続することに前向きな姿勢を示した。米原油先物相場が31日に1バレル119ドル台後半と2カ月半ぶりの高値を付けたこともあり、インフレ長期化やFRBによる積極的な金融引き締めの観測が強まった。
6/1_ISM製造業景況感指数「市場予想に反しての上昇にドル買いで反応」
1日発表の5月の米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数は前月比で市場予想に反して上昇した。4月の米雇用動態調査(JOLTS)では、非農業部門の求人件数は大幅に上方修正された前月からは減少したが高水準を維持した。米経済の堅調さが示され、米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締め観測が強まり、幅広い通貨に対してドルが買われた。
6/2_FRBブレイナード副議長「9月の利上げを一時休止するのは非常に難しい」
2日に米連邦準備理事会(FRB)のブレイナード副議長が米CNBCのインタビューで市場で見方が割れている9月の利上げを巡り「一時休止するのは非常に難しい」と述べた。需要が減退しなければ0.5%利上げが続く可能性を指摘した。金融緩和を続ける日銀との金融政策の違いが意識され、積極的に円を買う動きは限られた。
6/3_5月米雇用統計「堅調な内容受けて日米金利差が拡大」
雇用統計は非農業部門の雇用者数の伸びが前月比39万人と4月(43万6000人)から減速したものの、市場予想(32万8000人)は上回った。平均時給の上昇率は前年同月比5.2%と高い伸びが続き、米連邦準備理事会(FRB)が秋以降も利上げを続けるとの見方が強まった。米長期金利は一時、2.98%まで上昇した。金融緩和を続ける日銀との政策の違いも意識され、円売りが膨らんだ。
今週も中央銀行の要人発言や米経済指標への注目が高かった1週間でした。今週の結果を見る限りではアメリカ経済は堅調に推移していると判断することができるでしょう。過度な不安が解消されて市場には安心感が拡がり、株式市場も堅調に推移しているようです。
当面の間は、世界の投資家の注目がインフレ長期化&利上げによる実体経済への影響に集まると思いますので、注目していきましょう。
さて、今週発表された経済指標や要人発言が今後の値動きにどのように影響を及ぼすことになりそうなのか。その辺りは、テクニカル分析を通して一緒に予想してみましょう。
FXで利益を上げたいなら、投資先の経済や政治に関する情勢を理解することが重要。経済ニュース等から情報収集し、自分なりの解釈を記録していきましょう。「円売りが当面続く」といった簡単な記録でも構いません。
ただ、経済情報は無数にありますので、収集しすぎれば良いというものでもなく、長期間継続することが大事ですので、ご自身の負担にならない程度に続けてみてください。
私たち個人投資家は、生活を豊かにするためのお金が欲しいのであって、経済のプロになりたいわけではないという方が大半かと思いますので、大まかな状況が分かれば十分です。
今週の相場予想とトレード戦略振り返り
さて、ファンダメンタル観点で状況を押さえた後は、テクニカル観点で相場を捉えていきましょう。
まずは、今週の相場予想とトレード戦略を振り返りたいと思います。
【相場予想】
<中期相場予想>
・横ばいor円高
<短期相場予想>
・円高だが懸念点あり
【トレード戦略】
<メインシナリオ>
今週の予想レンジ:126.6円〜129.4円
新規売りレンジ:129.7円〜128.8円
新規買いレンジ:設定なし
買い保有レンジ:126.6円〜127.5円
買い決済レンジ:128.8円〜129.4円
<相場予想概況>
126円台到達で短期的な円高圧力緩和
128円台への反発を期待したいが、
126円割れなら123円台まで円高進展を警戒
今週のトレード戦略の詳細は、以下の記事を参照ください。
さて、今週は買いポジションを保持しつつ、まずは128円乗せを期待してスタートしましたね。結果としては、以下のチャートの通り5/31にあっさりと128円乗せを達成すると、そのまま131円台目前まで円安が進むことになりました。
126.6円〜127.5円台の買いポジションは全て利確完了となっています。私のアイデアを参考に買いトレードできた方は、先週に続き利益が出ているかと思います。おめでとうございます。
6/2には日足MACDのゴールデンクロスをサインにして、買い戻しスタンスに変更して対応しているところですが、いつまで続けていくのかが、来週のポイントになりそうですね。その辺りは次の章で戦略を考えていきましょう。
なお、トレード戦略は日々の値動きに合わせて調整を行っています。日々のトレード戦略はnoteにて公開していますので、よろしければご覧ください。
来週のドル円相場予想&トレード戦略構築
では、来週のドル円相場予想とトレード戦略を考えていきましょう。私は中期相場予想用に"P&F(ポイント&フィギュア)"を使用しています。
中期相場予想「中立〜円安」
以下の画像が現在のP&F0.2の状況です。上が自作のP&F、下がTradingViewで自動作成したものです。
現在、自作P&F0.2チャートでは円安シグナルが点灯しています。130円台後半でレジスタンスされる可能性もありますが、上抜けすることができれば131.6円あたりまで円安が進むものと考えられます。
また、もう一つ先の円安ターゲットとして132.4円が計測できていますが、こちらの到達確率は低いかもしれません。理由はDM列が129.59円ですので129.4円の枠に◯を付けるかどうかは微妙なレートです。終値が129.6円であれば○はつかなかったわけです。実際、tradingviewのチャートでは3枠転換していませんね。
そうなると売り転換のレート(損切り位置)はDL列126.8円になりますので、だいぶ距離がありますから、よって積極的に買いで臨む場面ではないと見ることができます。
ただ、依然として気になるのはP&F0.5チャートです。
私の場合、ドル円のP&F0.5チャートはボラティリティの高い時にのみ使用していますが、現在売りシグナルが出ている状況で、円高の到達目標は123円台です。131円台乗せとなれば再び買いシグナル点灯となります。
なお、日銀とFRBの金融政策スタンスの差から生じる円売り・ドル買いの流れは変わらないものと見ていますので、超長期的な円安目線は維持で良いと考えています。
短期相場予想「中立〜円安」
さて、中期的な相場予想を立てたら、次は短期相場予想を行いましょう。
現在のところは今週と同じ横ばいの展開を想定していますが、130円台後半を上抜けすることができれば131円台半ばまで円安が進むことが予想できます。よって、予想レンジは「127.8円〜131.4円」です。
来週のトレード戦略「日足50MA下抜けまで押し目買い継続」
ドル円は130円台を上抜けできれば、もう一段円安が進むものと見ています。127.8円〜129.6円の間で買い戻しをしていきたいと個人的には考えています。
以上、来週のドル円相場予想&トレード戦略構築でした。Noteでは上記の相場予想・戦略を基本としつつ、毎日の相場動向に合わせてトレード方針を紹介していますので、よろしければご覧いただけると嬉しいです。
抵抗線を抜けた際の損切りは潔く
統計上、抵抗線を抜けた場合、逆方向の抵抗線になる可能性が比較的高いです。
つまり、損切りをしないということは、損失拡大につながる可能性が高いというわけですね。抵抗線を抜けた際には、躊躇なく損切りしましょう。
来週の相場予想とトレード戦略まとめ
最後に来週の相場予想とトレード戦略をまとめます。
【相場予想】
<中期相場予想>
・中立〜円安
<短期相場予想>
・中立〜円安
【トレード戦略】
<メインシナリオ>
今週の予想レンジ:127.8円〜131.4円
新規売りレンジ:設定なし
新規買いレンジ:127.8円〜129.6円
買い決済レンジ:131.4円
買い損切りレンジ:126.3円
<相場予想概況>
128円台上抜けで131円台まで円安再開を期待
損切りは126.3円割れ
さいごに
FX裁量トレードでは長期間継続することが最も大切です。長期間継続することができればトレードスキルは自ずと身について来るからです。
私は平日毎朝、noteとPostPrimeでFXトレード戦略情報を無料で発信しています。儲かる保証などは到底できませんが、私のFXトレード戦略情報を読んでいただければ、FXで大損して即退場となるリスクは下げられると思っていますので、もしよろしければご覧ください。
以降は毎週同じことを書いていますが、本当に大事なことなのでブログでも書きます。
私はFX歴17年になった今でも必ず「トレードの振り返りと戦略構築」を行うようにしています。トレードしていれば毎回成功なんて言うことはありえません。成功もあれば失敗もあります。
そして、成功したときには自制が、失敗したときには改善が必要です。
そのためには、過去に自分がどういう考え方で取引したのかを振り返り、改善して次に活かしていく必要があるんです。
最近FXトレードを始めたばかりの方や成績が安定しない方は、騙されたと思って来週の戦略構築を立てて記録する習慣をつけてください。
記録はノートでも何でも構いません。
もし継続して実践することができれば成績は自ずとついてきます。
あなたが無理なく続けられる範囲で、少しずつアウトプットしてみませんか?
「具体的な記録の仕方がわからない」など質問や要望があれば遠慮なく、質問箱等で連絡ください。質問箱なら匿名で質問できますので、どうがお気軽に連絡いただければと思います。
注意:本記事の記載内容は私の個人的な相場認識やトレード戦略を公開しているものです。読者の皆さんに積極的な取引を推奨しているわけではありません。 投資実行判断は自己責任でお願いします。
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