私は、個人トレーダーが生き残るのが難しいと言われるFX相場で17年間戦ってきましたが、これまで退場することなく続けられているのは、相場と毎日向き合い続けているからだと思っています。
この記事では、そんな私がどのような分析・リスク管理・マインドのもとで相場と向き合い、トレードしているのかを出来るだけ分かりやすくお伝えしていきます。
今週、FXで利益を出せた方も損をしてしまった方も、週末に振り返りをしてトレードスキルを着実に向上させましょう。
- FXで利益が上げられない
- 損切りができなくて困っている
- FXで成功している人の秘訣を知りたい
今週の振り返り<ファンダメンタル観点>
それでは、ドル円の「週間相場予想&トレード戦略構築」を一緒にやっていきましょう。
まず初めに米ドル関連ニュースを日本経済新聞のNY市場記事からファンダメンタル観点で状況をおさらいしていきます。
5/9,10_米要人発言「金融引き締めを進めるとの見方強まる」
ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は9日の米CNBCのインタビューで「(供給網の混乱の解消など)供給サイドの助けなしに、物価を政策目標に戻すのにFRBがどの程度の負担をするのかを自信を持って言えない」と述べた。アトランタ連銀のボスティック総裁は9日、ブルームバーグ通信に対して0.5%の利上げを今後2~3回実施する可能性に言及した。いずれも積極的な金融引き締めを示唆する発言と受け止められた。
ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁が10日の講演で、インフレ圧力と景気の過熱を抑制するために「今年は政策金利を(景気を冷やしもふかしもしない)中立水準により近づけるために迅速に動くだろう」と述べた。FRBのウォラー理事やクリーブランド連銀のメスター総裁なども討議やインタビューで、高インフレに対応するために積極的な引き締めが必要と主張した。金融緩和を続ける日銀との違いが改めて意識され、円売りを誘った。
5/11_4月米消費者物価指数「市場予想上回るも材料出尽くし」
朝方のCPIの発表直後は円売り・ドル買いが勢いづく場面があった。4月のCPIは前年同月比8.3%上昇し、市場予想(8.1%上昇)を上回った。前月比でも食品・エネルギーを除くコア指数が0.6%上昇し、市場予想(0.4%上昇)以上だった。市場では「FRBのインフレ抑制への道のりは長い」(ウェルズ・ファーゴ)と受け止められた。FRBと、金融緩和を続ける日銀との政策の違いを背景とした円安・ドル高基調が続くとの見方は円相場の重荷となった。
5/12_4月米卸売物価指数「市場予想と一致で持ち高調整の円買い」
4月の米PPIは前月比0.5%上昇と市場予想に一致した。米国の高インフレ観測から積み増されていたドルの買い持ち高を一時的に手じまう動きがあった。円は足元で急ピッチで下げてきたため、持ち高調整の円買いが入りやすかったという。
今週は注目の米消費者物価指数の発表がありましたね。市場予想を上回る内容でしたが、円売りが進展しなかったことで、翌日には短期的に円買いが進んだ結果となったように思います。
今回の円高は一時的なものなのか?それともしばらく続くものなのか?が気になりますよね。
その辺りは、テクニカル分析を通して一緒に予想してみましょう。
FXで利益を上げたいなら、投資先の経済や政治に関する情勢を理解することが重要。経済ニュース等から情報収集し、自分なりの解釈を記録していきましょう。「円売りが当面続く」といった簡単な記録でも構いません。
ただ、経済情報は無数にありますので、収集しすぎれば良いというものでもなく、長期間継続することが大事ですので、ご自身の負担にならない程度に続けてみてください。
今週の相場予想とトレード戦略振り返り
さて、ファンダメンタル観点で状況を押さえた後は、テクニカル観点で相場を捉えていきましょう。
まずは、今週の相場予想とトレード戦略を振り返りたいと思います。
【相場予想】
<中期相場予想>
・横ばいor円高
<短期相場予想>
・横ばい
【トレード戦略】
<メインシナリオ>
予想レンジは「129.2円〜131.4円」
買いレンジ「129.5円〜129.2円台」
<サブシナリオ①>
127.9円下抜けなら、損切りして様子見
(P&Fチャート的には126円台突入を警戒)
今週は129.2円付近をサポートラインと想定して買う戦略でスタートしました。しかし、12日に4時間足100MAを割り込むと一時127.5円まで急速に円高が加速しました。129円台で建てた買いポジションは129円割れ確定時点で損切りとなっています。
なお、現在は中期円安目標到達後の横ばいもしくは短期的な円高場面の時期ですので、無理にトレードする必要はないと思っていますので、過剰なポジション量は避けたいです。
なお、日々のトレード戦略については、noteにて公開しています。
来週のドル円相場予想&トレード戦略構築
では、来週のドル円相場予想とトレード戦略を考えていきましょう。私は中期相場予想用に"P&F(ポイント&フィギュア)"を使用しています。
中期相場予想「横ばいor円高」
以下の画像が現在のP&F0.2の状況です。上が自作のP&F、下がTradingViewで自動作成したものです。
先日、129円台のサポートラインを割り込んできましたので、126円台まで円高が進む可能性があると考えています。しかし、先日すでに127.5円までは円高になっていますので、ある程度円高圧力が緩和されている可能性があることも頭に入れてきたいです。
なお、日銀とFRBの金融政策スタンスの差からくる円売り・ドル買いの流れは変わらないものと見ていますので、長期的な円安目線は維持で良いと考えています。
短期相場予想「中立」
さて、中期的な相場予想を立てたら、次は短期相場予想を行いましょう。
来週の予想レンジは「126.6円〜130.8円」とします。また、126.6円付近では円高圧力が弱回るものと予想します。
トレード戦略「127円台に買いレンジを設定」
ドル円はP&F0.2チャートにおいて、126円台までの円高シグナルが点灯したことを受け、現在の売りポジションは保持したままとし、126円台を狙おうと思います。また、131円を上抜けてくるようでしたら損切りします。
そして、予想レンジの下限では円高圧力が低下することを想定した買い注文を「127.5円〜126.6円」の範囲に設定して臨みたいと思います。
来週のトレード戦略「売りポジションは保持。127.5円〜126.6円台を段階的に買い下がる」
以上、来週のドル円相場予想&トレード戦略構築でした。Noteでは上記の相場予想・戦略を基本としつつ、毎日の相場動向に合わせてトレード方針を紹介していますので、よろしければご覧いただけると嬉しいです。
抵抗線を抜けた際の損切りは潔く
統計上、抵抗線を抜けた場合、逆方向の抵抗線になる可能性が比較的高いです。
つまり、損切りをしないということは、損失拡大につながる可能性が高いというわけですね。抵抗線を抜けた際には、躊躇なく損切りしましょう。
来週の相場予想とトレード戦略まとめ
最後に来週の相場予想とトレード戦略をまとめます。
【相場予想】
<中期相場予想>
・横ばいor円高
<短期相場予想>
・中立
【トレード戦略】
<メインシナリオ>
予想レンジは「126.6円〜130.8円」
買いレンジ「127.5円〜126.6円台」
<サブシナリオ①>
126円下抜けなら、買いポジションを損切りして様子見
<サブシナリオ②>
131円上抜けなら、売りポジションを損切りして様子見
さいごに
FX裁量トレードでは長期間継続することが最も大切です。長期間継続することができればトレードスキルは自ずと身について来るからです。
私は平日毎朝、noteとPostPrimeでFXトレード戦略情報を無料で発信しています。儲かる保証などは到底できませんが、私のFXトレード戦略情報を読んでいただければ、FXで大損して即退場となるリスクは下げられると思っていますので、もしよろしければご覧ください。
以降は毎週同じことを書いていますが、本当に大事なことなのでブログでも書きます。
私はFX歴17年になった今でも必ず「トレードの振り返りと戦略構築」を行うようにしています。トレードしていれば毎回成功なんて言うことはありえません。成功もあれば失敗もあります。
そして、成功したときには自制が、失敗したときには改善が必要です。
そのためには、過去に自分がどういう考え方で取引したのかを振り返り、改善して次に活かしていく必要があるんです。
最近FXトレードを始めたばかりの方や成績が安定しない方は、騙されたと思って来週の戦略構築を立てて記録する習慣をつけてください。
記録はノートでも何でも構いません。
もし継続して実践することができれば成績は自ずとついてきます。
あなたが無理なく続けられる範囲で、少しずつアウトプットしてみませんか?
「具体的な記録の仕方がわからない」など質問や要望があれば遠慮なく、質問箱等で連絡ください。質問箱なら匿名で質問できますので、どうがお気軽に連絡いただければと思います。
注意:本記事の記載内容は私の個人的な相場認識やトレード戦略を公開しているものです。読者の皆さんに積極的な取引を推奨しているわけではありません。 投資実行判断は自己責任でお願いします。
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