週末の10分間FX「ドル円編」@週活FX_2025年1月20日〜1月24日

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この記事では、2004年から20年間一度も退場することなく勝ち抜いてきた兼業トレーダーである私が、"ドル円"を題材にFXの分析方法やリスク管理、マインドなどを紹介しています。

FXで利益を出すにはどうしたらいいのかとお悩みの方に、少しでも参考にしていただけたら幸いです。

それでは、今週も週末にしっかりと振り返りをしてトレードスキルを向上させましょう。

本記事を読むメリット
  • P&Fを主軸としたテクニカル分析を通して、損切りと利確の基準が分かるようになる。
  • FXとちょうどいい距離感で生活できるようになる。
  • FXで成功している人の相場との向き合い方を知ることができる。

私が実践している戦略構築ステップは、こちらの記事で紹介していますので、初めての方はぜひ一度ご覧ください。

目次

STEP1:ファンダメンタル観点での分析

それでは、ドル円の「週間相場予想&トレード戦略構築」を一緒にやっていきましょう。

STEP1は、ファンダメンタル関連の情報をチェックして、マーケット状況や投資家の注目トピックなどを把握します。

今週の注目経済指標&イベント結果

1/14_米12月PPI、前年比3.3%上昇 前月比は予想外に鈍化

米労働省が14日発表した12月の卸売物価指数(PPI、最終需要向け財・サービス)は前年比3.3%上昇した。伸びは前月の3.0%から加速し、上昇率は2023年2月以来最大となった。

前年比での伸びの加速は、特に前年のエネルギー製品の価格低下が計算から除外されたことが背景にある。

12月のPPIは前月比0.2%上昇。エコノミスト予想は0.3%上昇だった。11月は0.4%上昇で改定されなかった。

モノの価格の上昇がサービス価格の横ばい推移に部分的に相殺されたことで、予想よりも緩やかな上昇率にとどまり、インフレが引き続き下降傾向にあることを示唆した。

モノの価格は0.6%上昇。11月は0.7%上昇だった。エネルギー製品の価格が3.5%上昇したことが寄与した。食品は0.1%下落。11月は2.9%上昇していた。

卵の価格は0.5%上昇。食品とエネルギーを除くモノの価格は11月の0.2%上昇から変わらずだった。横ばいとなるのは3月以来初めて。

ロイター

1/15_米CPI、12月は2.9%上昇に加速 コアは鈍化し物価上昇圧力緩和の兆候

米労働省が15日発表した2024年12月の消費者物価指数(CPI)は、前年比2.9%上昇した。伸びは前月の2.7%から加速し、7月以来の大幅な伸びを記録した。年内の米利下げ回数が当初見込まれていたよりも減少するという見通しを裏付ける内容となった。

前月比は0.4%上昇した。11月の0.3%上昇から加速し、3月以来9カ月ぶりの大幅な伸びとなった。

エネルギーは2.6%上昇し、CPI全体の伸びの40%超を占めた。ガソリン価格の4.4%上昇に押し上げられた。

食品も0.3%上昇した。

市場予想は前年比2.9%上昇、前月比0.3%上昇だった

BMOキャピタル・マーケッツのシニアエコノミスト、サール・グアティエリ氏は「米連邦準備理事会(FRB)のインフレ抑制に向けた仕事は残っており、それが制約的な金利をより緩やかなペースで引き下げる計画にシフトした理由だ」と指摘。月内の米連邦公開市場委員会(FOMC)で「現状維持」となった後、トランプ次期政権が実施する可能性のある「関税のインフレへの転嫁が明確になるまで、利下げは再開されない可能性がある」という見通しを示した。

変動の大きい食品とエネルギー成分を除くコアCPIは、前年比3.2%上昇、前月比0.2%上昇した。伸びはともに11月の3.3%上昇、0.3%上昇から鈍化し、物価上昇圧力が緩和されつつある兆候を示唆した。

これを受け、金融市場では6月の利下げ観測が強まった。

ただ、注目されている家賃は0.3%上昇し、11月の0.2%上昇から伸びが加速。帰属家賃(OER)も0.3%上昇した。

航空運賃は3.9%、中古車・トラックも1.2%それぞれ上昇した。

ロイター

1/16_米小売売上高、12月は0.4%増 予想下回るも堅調維持

米商務省が16日発表した2024年12月の小売売上高(季節調整済み)は前月比0.4%増加した。11月のデータも上方改定され、米連邦準備理事会(FRB)が今年の利下げに慎重となる可能性を改めて示唆した。

市場予想は0.6%増。

11月分は0.8%増と、当初発表の0.7%増から改定された。

自動車、ガソリン、建築資材、食品サービスを除く小売売上高は0.7%増。11月は0.4%増で、改定はなかった。

12月の小売売上高は前年比では3.9%増だった。

ハイ・フリークエンシー・エコノミクスの主任エコノミスト、カール・ワインバーグ氏は「今回の小売売上高から、FRBが緊急に金利を引き下げる必要があると主張する人はいない。経済がすでに完全雇用状態にあるため、金融刺激策による後押しは必要ない」と述べた。

自動車販売店の売上高は0.7%増加した。11月は3.1%増だった。家具は2.3%急増、衣料品小売店の売上も回復した。スポーツ用品、趣味用品、楽器、書店の売上高は2.6%増加した。

ロイター

今週発表された米CPIコアの上昇率が市場予想を下回り、米国のインフレ再加速に対する過度な懸念が薄れたということで、全般的には円買い優勢の展開になったようです。


注目経済指標&イベント

来週は日銀金融政策決定会合が予定されています。市場参加者の注目が追加利上げの有無に集まっていますので、植田総裁の定例記者会見と併せて要注目です。

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日付時間経済指標・イベント予想
1/24(金)(日)日銀金融政策決定会合、終了後政策金利発表0.5%
(日)日銀展望レポート
8:30(日)12月全国消費者物価指数(CPI)(前年同月比)3.4%
8:30(日)12月全国消費者物価指数(CPI、生鮮食料品除く)(前年同月比)3.0%
8:30(日)12月全国消費者物価指数(CPI、生鮮食料品・エネルギー除く)(前年同月比)2.4%
15:30(日)植田和男日銀総裁、定例記者会見
主な日米経済指標カレンダー

また、今は投資家の注目が米経済の行方に集まっています。上の表には載せていない経済指標でも結果次第では大きく変動する可能性がありますので、以下のようなサイトで情報を入手しておきましょう。

ワンポイントアドバイス

経済メディアではインフレの落ち着く時期やFRB利下げ転換時期等について、経済学者などの著名人がもっともらしい見解を述べています。しかし、こうした経済のプロフェッショナルでさえ、未来がどうなるのかは誰にも分かりません。

こうした著名人の発言を鵜呑みにして、トレードを実行してしまう方が多いのですが、私はおすすめしません。

少し極端な表現ですが、投資の世界で最終的に信じられるのは自分だけです。この世界で長く生き残るためには、自分で相場の動向をいち早く察知して、その流れに付いていくことしかないと思っています。そして、そのためにはテクニカル分析と適度な情報収集を継続的に行う必要があります。

テクニカル分析の方法については、このブログで定期的にお伝えしていきますので、共感いただける方は、ぜひ一緒にやっていきましょう。

日米長期金利差とドル円の相関性

次に、参考程度ですが日米長期金利差とドル円の相関性を見ていきます。以下のチャートをご覧ください。

直近20日間の日米金利差とドル円のCC(相関係数)は"-0.19"ということで、あまり相関性はないようです。

現在、市場の注目は日本と米の長期金利の行方に集まっていますが、日々の報道を鵜呑みにせず、自分でも定期的にチャートをチェックして客観的に評価していくようにしましょう。

FRB利下げ予想時期

CMEのFedWatchツールによると、次回1月FOMCでは据え置きが"97.9%"と確実視されているようですね。

次々回3月のFOMCでは利下げを予想する割合は、3割弱に減少しています。

5月のFOMCで利下げを予想する割合で、ようやく4割強となっていますね。


以上で、ファンダメンタル観点での状況把握ができましたね。今週のファンダメンタル要素が、現在のドル円相場にどのような影響を及ぼしているのか。その辺りは、次章からのテクニカル分析を通してみてみましょう。

FX基礎知識

FXで利益を上げたいなら、投資先の経済や政治に関する情勢を理解することが重要。経済ニュース等から情報収集し、自分なりの解釈を記録していきましょう。「円売りが当面続く」といった簡単な記録でも構いません。

ただ、経済情報は無数にありますので、収集しすぎれば良いというものでもなく、長期間継続することが大事ですので、ご自身の負担にならない程度に続けてみてください。

私たち個人投資家は、生活を豊かにするための"資産"が欲しいのであって、"経済のプロ"になりたいわけではないという方が大半かと思いますので、大まかな状況が分かれば十分です。

STEP2:今週の相場予想とトレード戦略の評価

さて、ファンダメンタル観点で状況を押さえた後は、テクニカル観点で相場を捉えていきましょう。
まずは、今週の相場予想とトレード戦略を振り返りです。

吹き出しの色解説「緑:円安・サポート要素、赤:円高・レジスタンス要素」

今週は予想レンジを「156.4円〜158.3円」に設定、目線は円安とし、具体的な注目ポイントとしては、下表の通りとしていましたね。

レート根拠
164.2-3円中期P&F円安目標値(垂直C)
163.5-9円長期P&F円安目標値(水平C)
158.2-3円中期P&F前回円安目標値(水平C)
円安方向の注目ポイント
レート根拠
156.9円短期P&Fサポート
156.4-5円中期P&Fサポート
156.0-4円長期P&F前回レジスタンス
円高方向の注目ポイント

結果としては、今週は1/15の展開により短期チャートと中期チャートのサポートを下抜ける展開となり、両チャートでは円高シグナルの点灯・転換がありました。そして、短期チャート・中期チャートともに円高目標値到達済みとなっています。

トレードに関しては、1/15のNY終値時点で中期チャートの円安シグナルが円高に転換したことを受けて、157.4円(中期・垂直C)での買いポジションは損切り。156.0円(長期・水平C)で構築した買いポジションは保持したままとなっています。


なお、日々の具体的なトレード戦略は値動きに合わせて調整を行っています。日々のトレード戦略は当ブログで毎日公開していますので、よろしければ毎朝ご覧ください。

では、来週のドル円相場予想とトレード戦略を考えていきましょう。私の場合は、"P&F(ポイント&フィギュア)"を主軸テクニカルに使用しています。現在のボラリティ状況から、長期は「1枠50銭」、中期は「1枠20銭」、短期は「1枠:10銭」を採用しています。

それでは長期チャートから順番に見ていきましょう。

STEP3:テクニカル観点での長期トレンド分析

「P&F0.5チャート」powered by TradingView

P&F0.5チャートは、今週の値動きにより○枠の折り返し列が形成され、158円付近がレジスタンスとなりました。ただ現在も水平カウンティングによる円安シグナルは点灯しており、円安目標値は163.5円付近となっています。

スクロールできます
シグナル点灯状況目標値レジスタンスサポート
水平円安163.5-9円158.0-4円150.0-4円
垂直なし
長期P&F分析状況まとめ

STEP4:テクニカル観点での中期トレンド分析

「P&F0.2チャート」powered by TradingView

P&F0.2チャートは、1/15の値動きにより円高シグナルに転換したものの、1/16に円高目標値に到達済みとなっています。現在は次回シグナルの点灯待ちです。

スクロールできます
シグナル点灯状況目標値レジスタンスサポート
水平158.2-3円155.2-3円
垂直
中期P&F分析状況まとめ

STEP5:テクニカル観点での短期トレンド分析

「P&F0.1チャート」powered by TradingView

P&F0.1チャートは1/15の値動きにより円高シグナルに転換したものの、同日中に円高目標値に到達済みとなっていました。現在は次回シグナルの点灯待ちです。

スクロールできます
シグナル点灯状況目標値レジスタンスサポート
水平なし157.9円155.2円
垂直なし
短期P&F分析状況まとめ
FX基礎知識
  • テクニカル分析は、長期から短期の順に進めていくことをおすすめします。
  • 短期トレンドに対しては順張りでも、長期トレンドに対しては逆張りという場面が多々あります。
    短期・中期・長期の全てが同じトレンドであった場合は強気、逆行している場合には弱気とするなど、
    状況に合わせてポジション量をコントロールすることが大切です。
  • 複数のテクニカル指標を用いて分析する場合、それぞれのテクニカル分析結果の方向が分かれた際の方針を決めておくとトレードが安定するのでおすすめです。
    私の場合、トレードは主軸とするテクニカルに従うこととし、方向性の分かれ具合に応じて取引量を調整することにしています。

週初時点のP&Fまとめ

スクロールできます
チャートシグナル点灯状況目標値レジスタンスサポート
長期P&F水平円安163.5-9円158.0-4円150.0-4円
垂直なし
中期P&F水平なし158.2-3円155.2-3円
垂直なし
短期P&F水平なし157.9円155.2円
垂直なし
P&F分析結果まとめ

STEP6:トレード方針の決定

来週のトレード方針

現在、長期チャートで水平Cによる円安シグナルが点灯中となっていますので、目線は円安で行きたいと思います。直近の具体的な注目ポイントは下表の通りです。

レート根拠
163.5-9円長期P&F円安目標値(水平C)
158.2-3円中期P&Fレジスタンス
157.9円短期P&Fレジスタンス
156.6円短期P&F前回円高目標値
円安方向の注目ポイント
レート根拠
155.2-3円中期P&Fサポート
155.2円短期P&Fサポート
150.0-4円長期P&Fサポート
円高方向の注目ポイント

トレードに関しては、現在156.0円(長期・水平C)で構築した買いポジションを保持していますが、このまま様子見しようと思います。

吹き出しの色解説「緑:円安・下値抵抗(サポート)要素、赤:円高・上値抵抗(レジスタンス)要素」

以上、私の来週のドル円相場予想&トレード戦略構築でしたが、みなさんも来週のトレード戦略を立てられましたか?

P&Fチャートは初心者の方でも利確位置や損切り位置が明確に決めることができるので、個人的にはとてもおすすめのチャートです。ここまでご覧いただいて「もっとP&Fを勉強したい」と思っていただけた方は、以下の記事でP&Fチャートの詳細を解説していますので、よろしければご覧ください。

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大きな流れに逆らうときは控えめに

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私は平日毎朝、ブログとPostPrimeでFXや株式指数のトレード戦略情報を発信しています。儲かる保証などは到底できませんが、私のトレード戦略情報を読んでいただければ、いきなり大損して即退場に追い込まれるようなリスクは下げられると思っていますので、もしよろしければご覧ください。

以降は毎週同じことを書いていますが、本当に大事なことなのでブログでも書きます。

私はFX歴17年になった今でも必ず「トレードの振り返りと戦略構築」を行うようにしています。トレードしていれば毎回成功なんて言うことはありえません。成功もあれば失敗もあります。

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注意:本記事の記載内容は私の個人的な相場認識やトレード戦略を公開しているものです。読者の皆さんに積極的な取引を推奨しているわけではありません。 投資実行判断は自己責任でお願いします。

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