週末の10分間FX「ドル円編」@週活FX_2025年1月13日〜1月17日

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この記事では、2004年から20年間一度も退場することなく勝ち抜いてきた兼業トレーダーである私が、"ドル円"を題材にFXの分析方法やリスク管理、マインドなどを紹介しています。

FXで利益を出すにはどうしたらいいのかとお悩みの方に、少しでも参考にしていただけたら幸いです。

それでは、今週も週末にしっかりと振り返りをしてトレードスキルを向上させましょう。

本記事を読むメリット
  • P&Fを主軸としたテクニカル分析を通して、損切りと利確の基準が分かるようになる。
  • FXとちょうどいい距離感で生活できるようになる。
  • FXで成功している人の相場との向き合い方を知ることができる。

私が実践している戦略構築ステップは、こちらの記事で紹介していますので、初めての方はぜひ一度ご覧ください。

目次

STEP1:ファンダメンタル観点での分析

それでは、ドル円の「週間相場予想&トレード戦略構築」を一緒にやっていきましょう。

STEP1は、ファンダメンタル関連の情報をチェックして、マーケット状況や投資家の注目トピックなどを把握します。

今週の注目経済指標&イベント結果

1/7_米求人件数、11月は予想上回る増加 採用減は労働市場の減速示唆

米労働省が7日発表した11月の雇用動態調査(JOLTS)は、求人件数が25万9000件増の809万8000件となった。ロイターがまとめたエコノミスト予想は770万件だった。一方、採用は減少し、連邦準備理事会(FRB)が利下げを急ぐ必要がないペースで労働市場が減速し続けていることを示唆した。

10月分は、前回発表の774万4000件から783万9000件に上方修正された。

失業者一人当たりの求人件数は1.13と、前月の1.12から上昇した。

業種別の求人件数は、専門・ビジネスサービスでは27万3000件、金融・保険は10万5000件、私立教育は3万8000件、それぞれ増加した一方、情報セクターでは8万9000人減少した。

求人率は前月の4.7%から4.8%に上昇した。

採用件数は12万5000件減少し、526万9000件となった。企業規模別では、従業員数が1─9人の企業と従業員数が50─249人の企業で減少が顕著だった。専門・ビジネスサービスと製造業で大幅に減少した。採用率は3.3%と、前月の3.4%から低下した。

ロイター

1/7_米12月ISM非製造業総合指数54.1に上昇、投入価格2年ぶり高水準

米供給管理協会(ISM)が7日発表した12月の非製造業総合指数は54.1に上昇した。11月は52.1だった。ロイター調査のエコノミスト予想53.3も上回った。

需要の増加に伴い、投入コストが上昇。投入価格指数は11月の58.2から64.4に急上昇し、2023年2月以来約2年ぶりの高水準となった。

これはインフレの上昇を示しており、米連邦準備理事会(FRB)による今年の利下げ幅予想縮小と一致している。

新規受注指数は11月の53.7から12月は54.2に上昇した。企業活動指数は11月の53.7から58.2に大きく上昇した。

雇用指数は51.4とほぼ変わらずだった。

ロイター

1/8_米12月ADP民間雇用、12.2万人増 伸び鈍化し予想下回る

米ADPリサーチ・インスティテュートが8日発表した2024年12月の全米雇用報告によると、民間部門雇用者数は12万2000人増だった。伸びは11月の14万6000人増から鈍化し、エコノミスト予想の14万人増を下回った。

10日に発表される12月の米雇用統計が注目されている。ロイター調査によると、非農業部門雇用者数は13万5000人増、失業率は4.2%と予想されている。

ロイター

1/8_トランプ政策に警戒、利下げ停止の「利点」指摘も=FOMC議事要旨

米連邦準備理事会(FRB)が8日公表した2024年12月17─18日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨によると、当局者はインフレが今年も引き続き減速する公算が大きいとの見解で一致した。
同時に、トランプ次期政権が実施する可能性のある政策の影響で、物価上昇圧力が高止まりするリスクが増したという認識を示した。
議事要旨では「インフレ率は引き続き2%に向けて低下すると予想しているものの、足元の予想を上回る物価状況のほか、貿易や移民政策の変更の可能性を踏まえると、従来予想よりも鈍化への過程が長引く可能性があることを参加者は指摘した」と指摘。「インフレ鈍化が一時的に停滞している、あるいは停滞するリスクがあるとの意見も出た」とした。
一部が主張するインフレ鈍化の停滞を踏まえ、利下げしないことの「利点」を指摘する参加者もあり、24年12月の0.25%の利下げ決定は「微妙なバランス」だったと議事要旨は言及した。

こうした先行き不透明感のほか、24年に政策金利が1%ポイント引き下げられていることを考慮し、「大半の参加者は、委員会がさらなる利下げを検討するにあたり、慎重なアプローチを取る可能性があると述べた」とし、現時点ではさらなる利下げのハードルが比較的高いことが示唆された。

議事要旨の発表後、金利先物市場では、FRBが今後数回の会合で政策金利を現行の4.25─4.50%に据え置くとの見方が続き、最初の利下げは早くても25年5月とし、25年に2度目の利下げが行われる可能性も50%程度にとどまっている。

FRB当局者は、不法移民の国外追放や国境の強化、輸入品への関税引き上げを掲げる次期政権が今後どのような政策を打ち出すかを見極めることの「難しさを強調」すると同時に、成長率の鈍化と失業率の上昇につながる可能性があると言及した。

議事要旨では、1月20日のトランプ氏の大統領就任後の政策に関する当局者の評価に関して「最近のデータや政策変更を巡る予備的な仮定に基づくと、実質国内総生産(GDP)の伸び率は従来のベースライン予測よりもやや低くなり、失業率は少し高くなると予測された」と記した。

ロイター

1/10_米12月雇用25.6万人増、予想上回る 失業率は4.1%に低下

米労働省が10日発表した2024年12月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は25万6000人増加し、市場予想の16万人増を上回った。

同時に、失業率は4.1%と、前月の4.2%から低下し、米連邦準備理事会(FRB)が今年は利下げを慎重に進める可能性を示唆した。

FRBが2022─23年に大幅な利上げを行った影響で雇用は鈍化しているものの、主に歴史的に低い解雇を反映した労働市場の回復力が賃金上昇を通じて消費支出を支え、経済をけん引している。米経済はFRB当局者がインフレを伴わない成長率とみなす1.8%を大きく上回るペースで拡大している。

キャピタル・エコノミクスの北米エコノミスト、トーマス・ライアン氏は「トランプ新政権が関税と移民制限を組み合わせたスタグフレーション政策を推進すれば、FRBが金融緩和サイクルをほぼ終了させる可能性が高まっている」と述べた。

BMOキャピタル・マーケッツの米国担当チーフエコノミスト、スコット・アンダーソン氏も「労働市場の回復力」が示されたとし、堅調な非農業部門雇用者数の伸びと一定の所得の伸びを背景に「米経済は年初から堅固な基盤に基づき拡大し、FRBは1月の会合で様子見姿勢を維持する公算が大きい」と述べた。

ロイター

今週は正月も明けて経済指標が多く発表され、相場に活気が戻ってきた週でしたね。今週発表された米経済指標は堅調な内容が多く、米景気の好調さを裏付ける結果となったようです。またトランプ大統領の政策による財政悪化懸念から米長期金利の高止まりが意識され、全般的にドル買い優勢の展開になったようです。


注目経済指標&イベント

来週も米消費者物価指数をはじめ、多くの経済指標が発表されます。どれも結果次第ではドル円相場が大きく動く可能性がありますので要注目です。

スクロールできます
日付時間経済指標・イベント予想
1/14(火)22:30(米)12月卸売物価指数(PPI)(前月比)0.4%
22:30(米)12月卸売物価指数(PPI)(前年同月比)
22:30(米)12月卸売物価指数(PPIコア指数、食品・エネルギー除く)(前月比)0.3%
22:30(米)12月卸売物価指数(PPIコア指数、食品・エネルギー除く)(前年同月比)
1/15(水)22:30(米)12月消費者物価指数(CPI)(前月比)0.3%
22:30(米)12月消費者物価指数(CPI)(前年同月比)2.9%
22:30(米)12月消費者物価指数(CPIコア指数)(前月比)0.2%
22:30(米)12月消費者物価指数(CPIコア指数)(前年同月比)3.3%
1/16(木)22:30(米)12月小売売上高(前月比)0.5%
22:30(米)12月小売売上高(除自動車)(前月比)0.5%
主な日米経済指標カレンダー

また、今は投資家の注目が米経済の行方に集まっています。上の表には載せていない経済指標でも結果次第では大きく変動する可能性がありますので、以下のようなサイトで情報を入手しておきましょう。

ワンポイントアドバイス

経済メディアではインフレの落ち着く時期やFRB利下げ転換時期等について、経済学者などの著名人がもっともらしい見解を述べています。しかし、こうした経済のプロフェッショナルでさえ、未来がどうなるのかは誰にも分かりません。

こうした著名人の発言を鵜呑みにして、トレードを実行してしまう方が多いのですが、私はおすすめしません。

少し極端な表現ですが、投資の世界で最終的に信じられるのは自分だけです。この世界で長く生き残るためには、自分で相場の動向をいち早く察知して、その流れに付いていくことしかないと思っています。そして、そのためにはテクニカル分析と適度な情報収集を継続的に行う必要があります。

テクニカル分析の方法については、このブログで定期的にお伝えしていきますので、共感いただける方は、ぜひ一緒にやっていきましょう。

日米長期金利差とドル円の相関性

次に、参考程度ですが日米長期金利差とドル円の相関性を見ていきます。以下のチャートをご覧ください。

直近20日間の日米金利差とドル円のCC(相関係数)は"-0.14"ということで、相関性はない状況のようです。

現在、市場の注目は日本と米の長期金利の行方に集まっていますが、日々の報道を鵜呑みにせず、自分でも定期的にチャートをチェックして客観的に評価していくようにしましょう。

FRB利下げ予想時期

CMEのFedWatchツールによると、次回1月FOMCでは据え置きが"93.6%"と確実視されているようですね。

次々回3月のFOMCでは利下げを予想する割合も4割強となっているようです。


以上で、ファンダメンタル観点での状況把握ができましたね。今週のファンダメンタル要素が、現在のドル円相場にどのような影響を及ぼしているのか。その辺りは、次章からのテクニカル分析を通してみてみましょう。

FX基礎知識

FXで利益を上げたいなら、投資先の経済や政治に関する情勢を理解することが重要。経済ニュース等から情報収集し、自分なりの解釈を記録していきましょう。「円売りが当面続く」といった簡単な記録でも構いません。

ただ、経済情報は無数にありますので、収集しすぎれば良いというものでもなく、長期間継続することが大事ですので、ご自身の負担にならない程度に続けてみてください。

私たち個人投資家は、生活を豊かにするための"資産"が欲しいのであって、"経済のプロ"になりたいわけではないという方が大半かと思いますので、大まかな状況が分かれば十分です。

STEP2:今週の相場予想とトレード戦略の評価

さて、ファンダメンタル観点で状況を押さえた後は、テクニカル観点で相場を捉えていきましょう。
まずは、今週の相場予想とトレード戦略を振り返りです。

吹き出しの色解説「緑:円安・サポート要素、赤:円高・レジスタンス要素」

今週は予想レンジを「156.4円〜158.3円」に設定、目線は円安とし、具体的な注目ポイントとしては、下表の通りとしていましたね。

レート根拠
164.2-3円中期P&F円安目標値(垂直C)
163.5-9円長期P&F円安目標値(水平C)
158.2-3円中期P&F円安目標値(水平C)
157.9円短期P&Fレジスタンス
157.8-9円中期P&Fレジスタンス
円安方向の注目ポイント
レート根拠
156.9円短期P&Fサポート
156.4-5円中期P&Fサポート
156.0-4円長期P&F前回レジスタンス
円高方向の注目ポイント

結果としては、今週も全体的には円売り優勢の展開は変わらず、火曜日には中期P&F円安目標値158.2-3円に到達しました。また米雇用統計発表直後には158.8円台まで円安が進む場面もありました。

トレードに関しては、今週の新規構築はなし。157.4円(中期・垂直C)と156.0円(長期・水平C)で構築した買いポジションを保持したままで様子見を続けています。


なお、日々の具体的なトレード戦略は値動きに合わせて調整を行っています。日々のトレード戦略は当ブログで毎日公開していますので、よろしければ毎朝ご覧ください。

では、来週のドル円相場予想とトレード戦略を考えていきましょう。私の場合は、"P&F(ポイント&フィギュア)"を主軸テクニカルに使用しています。現在のボラリティ状況から、長期は「1枠50銭」、中期は「1枠20銭」、短期は「1枠:10銭」を採用しています。

それでは長期チャートから順番に見ていきましょう。

STEP3:テクニカル観点での長期トレンド分析

「P&F0.5チャート」powered by TradingView

P&F0.5チャートは、今週の値動きにより×枠が1枠増えましたが、チャートの見方は変わりません。現在、水平カウンティングによる円安シグナルが点灯しており、円安目標値は163.5円付近となっています。

スクロールできます
シグナル点灯状況目標値レジスタンスサポート
水平円安163.5-9円150.0-4円
垂直なし
長期P&F分析状況まとめ

STEP4:テクニカル観点での中期トレンド分析

「P&F0.2チャート」powered by TradingView

P&F0.2チャートは、今週の値動きにより157.8円付近のレジスタンスを上抜けてきました。現在、垂直カウンティングによる円安シグナルが点灯中で、円安目標値は164.2円付近となっています。

なお、水平カウンティングによる円安シグナル(円安目標値:158.2円付近)は、先週目標値に到達しました。参考にされた方は、おめでとうございます!

スクロールできます
シグナル点灯状況目標値レジスタンスサポート
水平157.0-1円
垂直円安164.2-3円
中期P&F分析状況まとめ

STEP5:テクニカル観点での短期トレンド分析

「P&F0.1チャート」powered by TradingView

P&F0.1チャートは今週の値動きにより157.9円付近のレジスタンスを上抜けましたが、157.7円付近まで再び押し戻されている状況です。

スクロールできます
シグナル点灯状況目標値レジスタンスサポート
水平なし158.3円156.9円
垂直なし
短期P&F分析状況まとめ
FX基礎知識
  • テクニカル分析は、長期から短期の順に進めていくことをおすすめします。
  • 短期トレンドに対しては順張りでも、長期トレンドに対しては逆張りという場面が多々あります。
    短期・中期・長期の全てが同じトレンドであった場合は強気、逆行している場合には弱気とするなど、
    状況に合わせてポジション量をコントロールすることが大切です。
  • 複数のテクニカル指標を用いて分析する場合、それぞれのテクニカル分析結果の方向が分かれた際の方針を決めておくとトレードが安定するのでおすすめです。
    私の場合、トレードは主軸とするテクニカルに従うこととし、方向性の分かれ具合に応じて取引量を調整することにしています。

週初時点のP&Fまとめ

スクロールできます
チャートシグナル点灯状況目標値レジスタンスサポート
長期P&F水平円安163.5-9円150.0-4円
垂直なし
中期P&F水平なし157.0-1円
垂直円安164.2-3円
短期P&F水平なし158.3円156.9円
垂直なし
P&F分析結果まとめ

STEP6:トレード方針の決定

来週のトレード方針

現在、長期チャートと中期チャートで水平Cによる円安シグナルが点灯中となっていますので、目線は円安で行きたいと思います。直近の具体的な注目ポイントは下表の通りです。

レート根拠
164.2-3円中期P&F円安目標値(垂直C)
163.5-9円長期P&F円安目標値(水平C)
158.2-3円中期P&F前回円安目標値(水平C)
円安方向の注目ポイント
レート根拠
156.9円短期P&Fサポート
156.4-5円中期P&Fサポート
156.0-4円長期P&F前回レジスタンス
円高方向の注目ポイント

トレードに関しては、現在、157.4円(中期・垂直C)と156.0円(長期・水平C)で構築した買いポジションを保持していますが、このまま様子見しようと思います。

吹き出しの色解説「緑:円安・下値抵抗(サポート)要素、赤:円高・上値抵抗(レジスタンス)要素」

以上、私の来週のドル円相場予想&トレード戦略構築でしたが、みなさんも来週のトレード戦略を立てられましたか?

P&Fチャートは初心者の方でも利確位置や損切り位置が明確に決めることができるので、個人的にはとてもおすすめのチャートです。ここまでご覧いただいて「もっとP&Fを勉強したい」と思っていただけた方は、以下の記事でP&Fチャートの詳細を解説していますので、よろしければご覧ください。

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以降は毎週同じことを書いていますが、本当に大事なことなのでブログでも書きます。

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注意:本記事の記載内容は私の個人的な相場認識やトレード戦略を公開しているものです。読者の皆さんに積極的な取引を推奨しているわけではありません。 投資実行判断は自己責任でお願いします。

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