この記事では、19年間一度も退場することなく勝ち抜いてきた兼業トレーダーである私の分析方法・リスク管理・マインドを紹介しています。
FXでなかなか利益を上げられないとお悩みの方に、少しでも参考にしていただけたら幸いです。
それでは、今週も週末にしっかりと振り返りをしてトレードスキルを向上させましょう。
- P&Fを主軸としたテクニカル分析を通して、損切りと利確の基準が分かるようになる。
- FXとちょうどいい距離感で生活できるようになる。
- FXで成功している人の相場との向き合い方を知ることができる。
週活FX流 トレード戦略構築STEP
私が続けている戦略構築は以下の6ステップだけ。これを続けるだけで誰でもトレードスキルを向上させることができますよ。具体的には次章で紹介します。
- 経済ニュース等から、取引通貨に関するトピックを収集します。
- 収集した情報が相場に与える影響をまとめてください。
- 見解が正しいかどうかは重要ではありません。まずは自分なりの見解・解釈をアウトプットすることが大事です。知識は後から付いてきます。
- (最初のみ)自分のトレードルールを定めましょう。
- ルールは売買基準・損切りと利確の位置設定基準・ポジション量管理方法を明確にすることが大切です。
- 前週のトレード戦略とトレード内容を振り返り、ルールの改善点を考察します。
- 利益が出た場合でも強欲になり過ぎていないかなど、
- ルール通りにトレードできなかったことがあれば、改善策を検討した方がよいかもしれません。
- 評価を繰り返していると自分のトレード癖が見えてくるはずです。
- 大きな損失に発展する潜在リスクに、事前に気づくことができれば完璧です。
- テクニカル分析に基づいて、直近数ヶ月間の大きな流れ(方向性)を捉えてみましょう。
- 自分なりの長期的な相場への見解をまとめます。
- 予想の当たりorはずれは、それほど重要ではありません。自分なりの見解をアウトプットすることが重要です。
- 使用するテクニカルは問いません。ご自分の考えに合致するテクニカルを選定しましょう。
- テクニカル分析に基づいて、直近数週間の方向性を捉えてみましょう。
- 使用するテクニカルは問いません。ご自分の考えに合致するテクニカルを選定しましょう。
- テクニカル分析に基づいて、直近1週間の方向性を予想してみましょう。
- 使用するテクニカルは問いません。ご自分の考えに合致するテクニカルを選定しましょう。
- 来週の具体的なトレード指針を立てましょう。指針は日々の値動きに合わせて微修正していきます。
- エントリー基準だけでなく、損切りと利確の位置・ポジション量を明確にします。
- トレード指針が立てれらない時は、無理にトレードする必要はありません。見送ることも大切です。
STEP1〜6を繰り返すことで自分のトレード癖が掴めるようになってきます。FXでは利益を上げることに目が向きがちですが、一番大切なのは大きな損失を出さないことです。もし大きな損失を出してしまったときには、何が問題だったのか必ず振り返りを行って改善策を検討しましょう。
STEP1:ファンダメンタル観点での分析
それでは、ドル円の「週間相場予想&トレード戦略構築」を一緒にやっていきましょう。
STEP1は、ファンダメンタル関連の情報をチェックして、マーケット状況や投資家の注目トピックなどを把握しましょう。
3/29_米PCE価格指数、2月は+2.5%に加速 コア2年11カ月ぶり低水準
米商務省が29日発表した2月の個人消費支出(PCE)価格指数は前年同月比2.5%上昇でロイターがまとめたエコノミスト予想と一致した。1月は2.4%上昇だった。
前月比では0.3%上昇。エコノミストの予想は0.4%上昇だった。1月分は0.3%上昇から0.4%上昇に小幅上方修正された。
変動の大きい食品とエネルギーを除いたコアPCE価格指数は、前年比2.8%上昇と、伸び率は2021年3月以来、2年11カ月ぶりの低水準だった。1月は2.9%上昇だった。前月比では0.3%上昇で1月の0.5%上昇(0.4%上昇から小幅上方修正)から減速した。
FRB当局者が「スーパーコア」として注目する住宅・エネルギーを除くPCEサービス上昇率は前月比0.2%で1月の0.7%から鈍化した。
個人消費支出は前月比0.8%増と、伸び率は2023年1月以来の大きさだった。1月の0.2%増から伸びが拡大した。
ロイター
3/29_米PCE指数、FRBの期待に沿ったもの=パウエル議長
米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は29日、この日公表された2月の米個人消費支出(PCE)価格指数は「私たちの期待に沿った」内容だったとの見解を示した。
サンフランシスコ地区連銀での公共ラジオ番組のインタビューに応じたパウエル氏は「昨年下半期に得られた多くの良好な数値ほど低くはなかったものの、私たちの期待により沿っていたことは間違いない」と発言。今回の結果に「過剰に反応することはない」と述べた。
今回の発言は先週の連邦公開市場委員会(FOMC)後の会見内容に沿ったものだった。
変動の大きい食品とエネルギーを除いたコアPCE価格指数は2月に前月比0.3%上昇。パウエル氏は先週、0.3%を「かなり下回る」と予想していたが、2月の結果がFRBの基本的な見通しを損なうものではないと言及した。
パウエル氏は、利下げを開始する前にインフレ率の鈍化が進むことを「より確認する必要がある」と指摘。「利下げを開始するという決定は非常に、非常に重要なものだ」とし、「現在は経済が力強く、労働市場も力強い。インフレ率も縮小してきている。私たちは慎重に決定することができるし、そうする」と説明した。
ロイター
今週発表された米2月コアPCE価格指数は前月比では0.3%上昇で1月の0.5%上昇(0.4%上昇から小幅上方修正)から減速したようですね。パウエルFRB議長は「2月の結果がFRBの基本的な見通しを損なうものではない」と言及したようですので、ドル円には大きな影響はなかったようです。。
現在のところ、FRBの利下げは6月予想が有力候補のようですが、利下げ時期に注目が集まっている状況は当面続くと思われます。そのため、当面は経済指標への注目度が高い状況が続くものと思われますので、私たち個人投資家も一層注目していきましょう。
さて、来週は米雇用統計など多くの注目指標が発表されます。ドル円も大きく動く可能性がありますので、各指標の結果は要チェックです。
日付 | 時間 | 経済指標・イベント | 予想 |
---|---|---|---|
4/1(月) | 23:00 | 3月ISM製造業景況指数 | 48.4 |
4/2(火) | 21:30 | 2月雇用動態調査(JOLTS)求人件数 | 878.5万件 |
4/3(水) | 21:15 | 3月ADP雇用統計(前月比) | 15.0万人 |
23:00 | 3月ISM非製造業景況指数(総合) | 52.7 | |
25:10 | パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、発言 | ー | |
4/5(金) | 21:30 | 3月非農業部門雇用者数変化(前月比) | 20.5万人 |
21:30 | 3月失業率 | 3.9% | |
21:30 | 3月平均時給(前月比) | 0.3% | |
21:30 | 3月平均時給(前年同月比) | 4.1% |
経済メディアではインフレの落ち着く時期やFRB利下げ転換時期等について、経済学者などの著名人がもっともらしい見解を述べています。しかし、こうした経済のプロフェッショナルでさえ、未来がどうなるのかは誰にも分かりません。
こうした著名人の発言を鵜呑みにして、トレードを実行してしまう方が多いのですが、私はおすすめしません。
少し極端な表現ですが、投資の世界で最終的に信じられるのは自分だけです。この世界で長く生き残るためには、自分で相場の動向をいち早く察知して、その流れに付いていくことしかないと思っています。そして、そのためにはテクニカル分析と適度な情報収集を継続的に行う必要があります。
テクニカル分析の方法については、このブログで定期的にお伝えしていきますので、共感いただける方は、ぜひ一緒にやっていきましょう。
さて、ここまでで今週発表された日米経済指標の概況は把握できましたね。次章では、日米金利差との相関状況を確認していきましょう。
日米長期金利差とドル円の相関性
次に、参考程度ですが日米長期金利差とドル円の相関性を見ていきます。以下のチャートをご覧ください。
直近20日間の日米金利差とドル円のCC(相関係数)は、"0.67"と直近20日間ではやや強めの相関関係にあるようですね。
現在も市場の注目は米長期金利の行方に集まっていますが、日米金利差とドル円の関係性に関する報道を鵜呑みにせず、定期的にチャートをチェックして客観的に評価していきましょう。
以上で、ファンダメンタル観点での状況把握ができましたね。今週のファンダメンタル要素が、現在のドル円相場にどのような影響を及ぼしているのか。その辺りは、次章からのテクニカル分析を通してみてみましょう。
FXで利益を上げたいなら、投資先の経済や政治に関する情勢を理解することが重要。経済ニュース等から情報収集し、自分なりの解釈を記録していきましょう。「円売りが当面続く」といった簡単な記録でも構いません。
ただ、経済情報は無数にありますので、収集しすぎれば良いというものでもなく、長期間継続することが大事ですので、ご自身の負担にならない程度に続けてみてください。
私たち個人投資家は、生活を豊かにするための"資産"が欲しいのであって、"経済のプロ"になりたいわけではないという方が大半かと思いますので、大まかな状況が分かれば十分です。
STEP2:今週の相場予想とトレード戦略の評価
さて、ファンダメンタル観点で状況を押さえた後はテクニカル観点で相場を捉えていきましょう。
まずは、今週の相場予想とトレード戦略を振り返りたいと思います。
今週は予想レンジを「147.0円〜153.7円」と広めに設定し、目線は円安としました。直近の注目ポイントとしては円安方向は152.6円台に到達できるか?円高方向は新たなサポート形成の動きがあるか?に注目することにしていました。
結果としては、円安方向は一時151.9円台まで円安が進む場面がありましたが、為替介入の警戒感から152円台に載せることはありませんでした。ただ、一方で円買いを進める大きな理由もないことから終始151円台での展開となりました。
なお、日々の具体的なトレード戦略は値動きに合わせて調整を行っています。日々のトレード戦略は当ブログで毎日公開していますので、よろしければ毎朝ご覧ください。
STEP3:テクニカル観点での長期トレンド分析
では、来週のドル円相場予想とトレード戦略を考えていきましょう。私の場合は、"P&F(ポイント&フィギュア)"を主軸テクニカルに使用しています。現在のボラリティ状況から私の場合は、長期「1枠50銭」、中期「1枠20銭」、短期「1枠:10銭」を採用しています。
P&F0.5チャートは、今週の値動きによる変化点はありませんでした。現在のところ、垂直カウンティングによる円安シグナル目標値"153円台半ば"に向けた展開が継続している状況です。
以上のことから、週初時点における長期相場目線は「やや円安」とします。
シグナル点灯状況 | 目標値 | レジスタンス | サポート |
---|---|---|---|
なし | ー | ー | 147.0~4円 |
STEP4:テクニカル観点での中期トレンド分析
P&F0.2チャートは、今週の値動きによる変化点はありませんでした。現在は水平カウンティングによるシグナルが点灯中で、円安目標値は"153.6円付近"となっています。ただ、現状ではリスクリワードが1以下となっており、トレード条件が良くない状況となっています。
以上のことから、週初時点における中期相場目線は「円安」とします。
シグナル点灯状況 | 目標値 | レジスタンス | サポート |
---|---|---|---|
円安 | 153.6~7円 | ー | 147.0~1円 |
STEP5:テクニカル観点での短期トレンド分析
さて、中期的な相場予想まで立てることができたら、最後に短期相場予想を行いましょう。
P&F0.1チャートは、今週の値動きによる変化点はありませんでした。現在は水平カウンティングによるシグナルが点灯中で、円安目標値は"152.6円付近"となっています。ただ、現状ではリスクリワードが1以下となっており、トレード条件が良くない状況となっています。
以上のことから、週初時点における短期相場目線は「円安」にしようと思います。
シグナル点灯状況 | 目標値 | レジスタンス | サポート |
---|---|---|---|
円安 | 152.6円 | ー | 147.0円 |
- テクニカル分析は、長期から短期の順に進めていくことをおすすめします。
- 短期トレンドに対しては順張りでも、長期トレンドに対しては逆張りという場面が多々あります。
短期・中期・長期の全てが同じトレンドであった場合は強気、逆行している場合には弱気とするなど、
状況に合わせてポジション量をコントロールすることが大切です。 - 複数のテクニカル指標を用いて分析する場合、それぞれのテクニカル分析結果の方向が分かれた際の方針を決めておくとトレードが安定するのでおすすめです。
私の場合、トレードは主軸とするテクニカルに従うこととし、方向性の分かれ具合に応じて取引量を調整することにしています。
週初時点のP&Fまとめ
チャート | シグナル点灯状況 | 目標値 | レジスタンス | サポート |
---|---|---|---|---|
長期P&F | なし | ー | ー | 147.0~4円 |
中期P&F | 円安 | 153.6~7円 | ー | 147.0~1円 |
短期P&F | 円安 | 152.6円 | ー | 147.0円 |
STEP6:トレード方針の決定
来週のトレード方針
それでは、来週のトレード戦略を考えていきましょう。私の場合、前述のP&Fを主軸にトレンド系から「移動平均線」「ボリンジャーバンド」、オシレーター系から「MACD」「RSI」を加えて、総合的に判断しています。
現在、P&Fは長期チャートで垂直Cによる円安シグナルが点灯中、短期・中期チャートで水平Cによる円安シグナルが点灯中という状況でしたね。従って、来週もテクニカル的には円安優勢の展開を想定したいです。
ただ、現状ではリスクリワードが1以下となっており、トレード条件が良くありません。また為替介入の警戒感が高まっていることから、今週と同様に円安ペースが鈍化する可能性は考慮してトレードに臨みたい場面です。
よって、来週は予想レンジを「147.0円〜152.7円」と広めに設定し、目線は円安とします。直近の注目ポイントとしては円安方向は152.6円台に到達できるか?円高方向は新たなサポート形成の動きがあるか?に注目したいです。
トレードに関しては、すでに150.6円付近で買いポジションを建てていますので、トレード条件が改善されるまで新規指値は見送りたいと思います。
以上、来週のドル円相場予想&トレード戦略構築でした。
みなさんも来週のトレード戦略を立てられたでしょうか?
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