週末の10分間FX「ドル円編」@週活FX_2023WEEK-37

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この記事では、個人トレーダーが生き残るのが難しいと言われるFXの世界で、18年間一度も退場することなく勝ち抜いてきた私が、どのような分析・リスク管理・マインドのもとで相場と向き合い、トレードしているのかを紹介しています。

FXでなかなか利益を上げられないとお悩みの方に、少しでも参考にしていただけたら幸いです。

それでは、今週も週末にしっかりと振り返りをしてトレードスキルを向上させましょう。

本記事を読むメリット
  • P&Fを主軸としたテクニカル分析を通して、損切りと利確の基準が分かるようになる。
  • FXとちょうどいい距離感で生活できるようになる。
  • FXで成功している人の相場との向き合い方を知ることができる。
目次

週活FX流 トレード戦略構築STEP

私が続けている戦略構築は以下の6ステップだけ。これを続けるだけで誰でもトレードスキルを向上させることができますよ。具体的には次章で紹介します。

STEP
ファンダメンタル観点での分析
  • 経済ニュース等から、取引通貨に関するトピックを収集します。
  • 収集した情報が相場に与える影響をまとめてください。
  • 見解が正しいかどうかは重要ではありません。まずは自分なりの見解・解釈をアウトプットすることが大事です。知識は後から付いてきます。
STEP
先週のトレード戦略の評価
  • (最初のみ)自分のトレードルールを定めましょう。
  • ルールは売買基準・損切りと利確の位置設定基準・ポジション量管理方法を明確にすることが大切です。
  • 前週のトレード戦略とトレード内容を振り返り、ルールの改善点を考察します。
  • 利益が出た場合でも強欲になり過ぎていないかなど、
  • ルール通りにトレードできなかったことがあれば、改善策を検討した方がよいかもしれません。
  • 評価を繰り返していると自分のトレード癖が見えてくるはずです。
  • 大きな損失に発展する潜在リスクに、事前に気づくことができれば完璧です。
STEP
テクニカル観点での長期トレンド分析
  • テクニカル分析に基づいて、直近数ヶ月間の大きな流れ(方向性)を捉えてみましょう。
  • 自分なりの長期的な相場への見解をまとめます。
  • 予想の当たりorはずれは、それほど重要ではありません。自分なりの見解をアウトプットすることが重要です。
  • 使用するテクニカルは問いません。ご自分の考えに合致するテクニカルを選定しましょう。
STEP
テクニカル観点での中期トレンド分析
  • テクニカル分析に基づいて、直近数週間の方向性を捉えてみましょう。
  • 使用するテクニカルは問いません。ご自分の考えに合致するテクニカルを選定しましょう。
STEP
テクニカル観点での短期トレンド分析
  • テクニカル分析に基づいて、直近1週間の方向性を予想してみましょう。
  • 使用するテクニカルは問いません。ご自分の考えに合致するテクニカルを選定しましょう。
STEP
トレード方針決定
  • 来週の具体的なトレード指針を立てましょう。指針は日々の値動きに合わせて微修正していきます。
  • エントリー基準だけでなく、損切りと利確の位置・ポジション量を明確にします。
  • トレード指針が立てれらない時は、無理にトレードする必要はありません。見送ることも大切です。
FX基礎知識

STEP1〜6を繰り返すことで自分のトレード癖が掴めるようになってきます。FXでは利益を上げることに目が向きがちですが、一番大切なのは大きな損失を出さないことです。もし大きな損失を出してしまったときには、何が問題だったのか必ず振り返りを行って改善策を検討しましょう。

STEP1:ファンダメンタル観点での分析

それでは、ドル円の「週間相場予想&トレード戦略構築」を一緒にやっていきましょう。

STEP1は、ファンダメンタル関連の情報をチェックして、マーケット状況や投資家の注目トピックなどを把握しましょう。

9/6_米ISM非製造業景況指数、8月は6カ月ぶり高水準ー受注が加速

米供給管理協会(ISM)が発表した8月の非製造業総合景況指数は6カ月ぶりの高水準となった。新規受注と雇用の加速が寄与した。

ブルームバーグ

9/8_ニューヨーク連銀ウィリアムズ総裁発言

ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は7日の米ブルームバーグ通信のインタビューで、米連邦準備理事会(FRB)が再び利上げすべきかどうかについて言及を避けつつも「金融政策は良い方向にあり、我々は今後もデータ次第だ」と述べたと伝わった。利上げ継続への過度な警戒感が後退し、米長期金利が低下。日米金利差が縮小し、円を下支えした。

日本経済新聞

9/6など_鈴木俊一財務相発言

財務省の神田真人財務官は6日、為替相場の足元の変動を巡り「こういった動きが続くようであれば、政府としてはあらゆる選択肢を排除せずに適切に対応する」などと述べた。円安をけん制したと受け止められ「市場関係者は為替介入を警戒している」(ジェフリーズのブラッド・ベクテル氏)との声が聞かれた。

日本経済新聞

日本政府・日銀による円買いの為替介入への警戒を背景に、円は下げ渋る場面もあった。鈴木俊一財務相は8日、円相場について「過度な変動に対してはあらゆる選択肢を排除せず適切な対応をとりたい」などと述べた。147円台後半まで円安が進んだ後の相場は膠着感を強めた。

日本経済新聞

今週発表された米ISM非製造業景況指数は、6ヶ月ぶりの高水準で市場予想を上回る結果になりました。ただ、市場では想定以上に米経済が底堅い可能性を示すとの見方が予めあったようですので、円安が一段と進展することはありませんでした。

来週は消費者物価指数・小売売上高など注目指標が多く発表されますので確認しておきましょう。

日付時間経済指標・イベント
9/13(水)21:308月消費者物価指数(CPI)(前月比、前年同月比)
21:308月消費者物価指数(CPIコア指数)(前月比、前年同月比)
9/14(木)21:308月小売売上高(前月比)
21:308月小売売上高(除自動車)(前月比)
21:308月卸売物価指数(PPI)(前月比、前年同月比)
21:308月卸売物価指数(PPIコア指数、食品・エネルギー除く)(前月比、前年同月比)
21:30前週分新規失業保険申請件数
21:30前週分失業保険継続受給者数
9/15(金)21:309月ニューヨーク連銀製造業景気指数
23:009月ミシガン大学消費者態度指数・速報値
主な米経済指標カレンダー

来週は米雇用統計を筆頭に多くの経済指標が発表されますので、結果は必ずチェックするようにしましょう。

ワンポイントアドバイス

経済メディアではインフレの落ち着く時期やFRB利上げペース等について、経済学者などの著名人がもっともらしい見解を述べています。しかし、こうした経済のプロフェッショナルでさえ、未来がどうなるのかは誰にも分かりません。

こうした著名人の発言を鵜呑みにして、トレードを実行してしまう方が多いのですが、私はおすすめしません。

少し極端な表現ですが、投資の世界で最終的に信じられるのは自分だけです。この世界で長く生き残るためには、自分で相場の動向をいち早く察知して、その流れに付いていくことしかないと思っています。そして、そのためにはテクニカル分析と適度な情報収集を継続的に行う必要があります。

テクニカル分析の方法については、このブログで定期的にお伝えしていきますので、共感いただける方は、ぜひ一緒にやっていきましょう。

さて、ここまでで今週の日米の経済指標の概況は把握できましたね。次章では、日米金利差との相関状況を確認していきましょう。

日米長期金利差とドル円の相関性

次に、参考程度ですが日米長期金利差とドル円の相関性を見ていきます。以下のチャートをご覧ください。

直近20日間の日米金利差とドル円のCC(相関係数)は、"-0.54"となっていますので、やや逆相関の関係にあるようです。

現在も市場の注目は米長期金利の行方に集まっていますが、日米金利差とドル円の関係性に関する報道を鵜呑みにせず、定期的にチャートをチェックして客観的に評価していきましょう。

以上で、ファンダメンタル観点での状況把握ができましたね。今週のファンダメンタル要素が、現在のドル円相場にどのような影響を及ぼしているのか。その辺りは、次章からのテクニカル分析を通してみてみましょう。

FX基礎知識

FXで利益を上げたいなら、投資先の経済や政治に関する情勢を理解することが重要。経済ニュース等から情報収集し、自分なりの解釈を記録していきましょう。「円売りが当面続く」といった簡単な記録でも構いません。

ただ、経済情報は無数にありますので、収集しすぎれば良いというものでもなく、長期間継続することが大事ですので、ご自身の負担にならない程度に続けてみてください。

私たち個人投資家は、生活を豊かにするための"資産"が欲しいのであって、"経済のプロ"になりたいわけではないという方が大半かと思いますので、大まかな状況が分かれば十分です。

STEP2:今週の相場予想とトレード戦略の評価

さて、ファンダメンタル観点で状況を押さえた後はテクニカル観点で相場を捉えていきましょう。
まずは、今週の相場予想とトレード戦略を振り返りたいと思います。

吹き出しの色解説「緑:円安・サポート要素、赤:円高・レジスタンス要素」

今週は予想レンジを「145.6円〜149.2円」に設定したうえで、中期・長期予想に基づいた買いポジションは保持。今後のシグナルの変化に従って、淡々取引していくこととしていました。

結果としては、9/4のNY終値により短期チャートで円安シグナル点灯し、翌9/5には円安目標値147.4円台に到達。その後は147円台を中心とした横ばいの展開が続きました。このような値動きはP&Fチャートの目標値到達後の典型的な値動きです。

トレードに関してはシグナル点灯に合わせて買い指値を行いましたが、押し目が来ることなく円安目標値到達となりましたので、新規注文はキャンセルしています。中期・長期の買いポジションを保持していますので、今後の戦略は次章以降で検討したいと思います。

さて、次章ではテクニカル面から来週の相場の行方を予想していきましょう。

なお、具体的なトレード戦略は日々の値動きに合わせて調整を行っています。日々のトレード戦略は当ブログで毎日公開していますので、よろしければ毎朝ご覧ください。

STEP3:テクニカル観点での長期トレンド分析

では、来週のドル円相場予想とトレード戦略を考えていきましょう。私の場合は、"P&F(ポイント&フィギュア)"を主軸テクニカルに使用しています。

相場の方向性「円安」

「P&F0.5チャート」powered by TradingView

上記の画像はP&F0.5チャート(1枠:50銭)です。私の場合、長期相場予想にP&F0.5を主に使用しています。

P&F0.5チャートは、今週の値動きにより×印が2枠増えていますが、チャートの見方に変化点はありません。現在、P&F0.5チャートは円安シグナル点灯中で、円安目標値は列数のカウント方法にもよりますが"149円付近"との認識です。円安目標値に向かって順調に推移しています。

以上のことから、週初時点における長期相場目線は「円安」のままにしようと思います。

スクロールできます
シグナル点灯状況(目線)目標値レジスタンスサポート
円安(水平)149.0~4円139.5~9円
長期P&F分析状況まとめ
FX基礎知識
  • テクニカル分析は、長期から短期の順に進めていくことをおすすめします。
  • 短期トレンドに対しては順張りでも、長期トレンドに対しては逆張りという場面が多々あります。
    短期・中期・長期の全てが同じトレンドであった場合は強気、逆行している場合には弱気とするなど、
    状況に合わせてポジション量をコントロールすることが大切です。

STEP4:テクニカル観点での中期トレンド分析

相場の方向性「円安」

上記の画像はP&F0.2チャート(1枠:20銭)です。私の場合、中期相場予想にはP&F0.2を主に使用しています。

P&F0.2チャートは、今週の値動きにより×印が7枠増えています。一時レジスタンス候補に挙げていた146.4円台も上抜けていますね。現在、P&F0.2チャートは円安シグナル点灯中で、円安目標値は"149.2円付近"との認識です。円安目標値に向かって順調に推移しています。

よって、週初時点における中期相場目線は「円安」にしようと思います。

スクロールできます
シグナル点灯状況(目線)目標値レジスタンスサポート
円安149.2-3円145.6~7円
中期P&F分析状況まとめ

STEP5:テクニカル観点での短期トレンド分析

相場の方向性「中立」

さて、中期的な相場予想まで立てることができたら、最後に短期相場予想を行いましょう。

吹き出しの色解説「緑:円安・下値抵抗(サポート)要素、赤:円高・上値抵抗(レジスタンス)要素」

上記の画像は、P&F0.1チャート(1枠:10銭)です。短期相場予想にはP&F0.1チャートを使用しています。

P&F0.1チャートは今週の値動きにより円安シグナルへの転換・目標値到達を経て、折り返し列の形成と多くの変化がありました。現在は次回シグナルの点灯待ちの状況ですが、円安方向は147.7円付近・円高方向は147.3円付がレジサポになっていますので、どちらかに抜けるとシグナルが点灯することになりますので要注目です。

以上のことから、週初時点における短期相場目線は「中立」にしようと思います。

スクロールできます
シグナル点灯状況(目線)目標値レジスタンスサポート
中立147.7円147.3円
短期P&F分析状況まとめ
FX基礎知識
  • 複数のテクニカル指標を用いて分析する場合、それぞれのテクニカル分析結果の方向が分かれた際の考え方を決めておくのがおすすめです。
    私の場合、トレードは主軸とするテクニカルに従うこととし、方向性の分かれ具合に応じて取引量を調整することにしています。

週初時点のP&Fまとめ

現在、中期・長期チャートは水平カウンティングによる円安シグナルが点灯中、短期チャートもかなり狭いレンジが形成されてきていますので、近々シグナルの点灯が見込めそうな状況です。

スクロールできます
チャートシグナル点灯状況目標値レジスタンスサポート
長期P&F円安(水平)149.0-4円139.5-9円
中期P&F円安(水平)149.2-3円146.4-5円145.6円
短期P&F中立147.7円147.3円
P&F分析結果まとめ

STEP6:トレード方針の決定

来週のトレード方針

吹き出しの色解説「緑:円安・下値抵抗(サポート)要素、赤:円高・上値抵抗(レジスタンス)要素」

ここまでの情報を踏まえて、来週のトレード戦略を考えていきましょう。私の場合、具体的なトレード戦略構築には、ここまで紹介してきたP&Fの他、トレンド系から「移動平均線」「ボリンジャーバンド」、オシレーター系から「MACD」「RSI」を総合的に見て判断しています。

まずはおさらいですが、現在P&Fは中期と長期チャートで水平Cによる円安シグナルが点灯しており、円安目標値は149円台、サポート位置は145.6円付近となっていましたね。よって、来週は予想レンジを「145.6円〜149.2円」に設定しようと思います。

そして、直近では短期チャートにおいて、円安方向は147.7円付近・円高方向は147.3円付がレジサポになっていますので、同水準をどちらに抜けるかに注目したいです。

トレードに関しては、中期と長期チャートに基づく買いポジションを保有したまま。短期ポジションは短期チャートの状況に合わせて構築していこうと思います。

まとめますと、来週は予想レンジを「145.6円〜149.2円」に設定したうえで、中期・長期予想に基づいた買いポジションは保持。短期ポジションは今後の短期シグナルの変化に従って、淡々取引していくこととします。

以上、来週のドル円相場予想&トレード戦略構築でした。

みなさんも来週のトレード戦略はしっかりと立てられたでしょうか?P&Fチャートは初心者の方でも利確位置や損切り位置が明確に決めることができるので、個人的にはとてもおすすめのチャートです。ここまでご覧いただいてもっとP&Fを勉強したいと思っていただけた方は、以下の記事で詳細を解説していますので、よろしければご覧ください。

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大きな流れに逆らうときは控えめに

流れに逆らって泳ぐのは大変ですよね。トレードも同じです。大きな流れに沿った形の方が良い結果が出やすいと思います。今のトレードは大きな流れに沿っているのか?それとも逆らっているのかを意識するようにしましょう。

抵抗線を抜けた際の損切りは潔く

統計上、抵抗線を抜けた場合、逆方向の抵抗線になる可能性が高いです。

つまり、損切りをしないということは、損失拡大につながる可能性が高いというわけです。抵抗線を抜けた際には躊躇なく損切りしましょう。

さいごに

FX裁量トレードにおいては、長期間退場せずに生き残ることが最も大切です。長期間FXを継続することができればトレードスキルは自ずと身について来るからです。

私は平日毎朝、ブログとPostPrimeでFXや株式指数のトレード戦略情報を発信しています。儲かる保証などは到底できませんが、私のトレード戦略情報を読んでいただければ、いきなり大損して即退場に追い込まれるようなリスクは下げられると思っていますので、もしよろしければご覧ください。

以降は毎週同じことを書いていますが、本当に大事なことなのでブログでも書きます。

私はFX歴17年になった今でも必ず「トレードの振り返りと戦略構築」を行うようにしています。トレードしていれば毎回成功なんて言うことはありえません。成功もあれば失敗もあります。

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そのためには、過去に自分がどういう考え方で取引したのかを振り返り、改善して次に活かしていく必要があるんです。

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記録はノートでも何でも構いません。
もし継続して実践することができれば成績は自ずとついてきます。

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「具体的な記録の仕方がわからない」など質問や要望があれば遠慮なく、質問箱等で連絡ください。質問箱なら匿名で質問できますので、どうがお気軽に連絡いただければと思います。

注意:本記事の記載内容は私の個人的な相場認識やトレード戦略を公開しているものです。読者の皆さんに積極的な取引を推奨しているわけではありません。 投資実行判断は自己責任でお願いします。

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