週末の10分間FX「ドル円編」@週活FX_2022WEEK-49

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私は、個人トレーダーが生き残るのが難しいと言われるFX相場で17年間戦ってきました。リーマンショックやギリシャ金融危機、コロナなど様々な局面を退場することなく乗り越えられてきたのは、毎日相場と向き合い続けているからだと思っています。

この記事では、そんな私がどのような分析・リスク管理・マインドのもとで相場と向き合い、トレードしているのかを出来るだけ分かりやすくお伝えしていきます。

今週、FXで利益を出せた方も損をしてしまった方も、週末に振り返りをしてトレードスキルを着実に向上させましょう。

この記事でわかること
  • 損切り位置が明確にわかるようになる。
  • FXとちょうどいい距離感で生活できるようになる。
  • FXで成功している人の相場との向き合い方を知ることができる。
目次

週活FX流 トレード戦略構築STEP

私が続けている戦略構築は以下の6ステップだけ。これを続けるだけで誰でもトレードスキルを向上させることができますよ。具体的には次章で紹介します。

STEP
ファンダメンタル観点での分析
  • 経済ニュース等を斜め読みして、取引通貨に関するトピックを収集します。
  • 収集した情報が相場に与える影響をまとめてください。
  • 正確性は重要ではありません。自分なりの見解・解釈をアウトプットすることが重要です。
STEP
相場予想とトレード戦略の評価
  • (最初のみ)自分のトレードルールを定めましょう。
  • ルールは売買基準・損切りと利確の位置設定基準・ポジション量管理方法を明確にすることが大切です。
  • 前週のトレード戦略とトレード内容を振り返り、ルールの改善点を考察します。
  • 利益が出た場合でも強欲になり過ぎていないかなど、
  • ルール通りにトレードできなかったことがあれば、改善策を検討した方がよいかもしれません。
  • 評価を繰り返していると自分のトレード癖が見えてくるはずです。
  • 大きな損失に発展する潜在リスクに、事前に気づくことができれば完璧です。
STEP
テクニカル観点での長期トレンド分析
  • テクニカル分析に基づいて、直近数ヶ月間の大きな流れ(方向性)を捉えてみましょう。
  • 自分なりの長期的な相場への見解をまとめます。
  • 予想の当たりorはずれは、それほど重要ではありません。自分なりの見解をアウトプットすることが重要です。
  • 使用するテクニカルは問いません。ご自分の考えに合致するテクニカルを選定しましょう。
STEP
テクニカル観点での中期トレンド分析
  • テクニカル分析に基づいて、直近数週間の方向性を捉えてみましょう。
  • 使用するテクニカルは問いません。ご自分の考えに合致するテクニカルを選定しましょう。
STEP
テクニカル観点での短期トレンド分析
  • テクニカル分析に基づいて、直近1週間の方向性を予想してみましょう。
  • 使用するテクニカルは問いません。ご自分の考えに合致するテクニカルを選定しましょう。
STEP
トレード方針決定
  • 来週の具体的なトレード指針を立てましょう。
  • エントリー基準だけでなく、損切りと利確の位置・ポジション量を明確にします。
  • トレード指針が立てれらない時は、無理にトレードする必要はありません。見送ることも大切です。
FX基礎知識

STEP1〜6を繰り返すことで自分のトレード癖が掴めるようになってきます。FXでは利益を上げることに目が向きがちですが、一番大切なのは大きな損失を出さないことです。もし大きな損失を出してしまったときには、何が問題だったのか改善策を必ず検討しましょう。

STEP1:ファンダメンタル観点での分析

それでは、ドル円の「週間相場予想&トレード戦略構築」を一緒にやっていきましょう。

STEP1は、ファンダメンタル関連の情報をチェックして、マーケット状況や投資家の注目トピックなどを把握しましょう。

11/28_FRB高官「利上げ継続を示唆する発言相次ぐ」

28日は利上げ継続を示唆する米連邦準備理事会(FRB)高官の発言も円相場の重荷となった。ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は講演で2023年中もインフレが政策目標を上回る状態が続くとみて、インフレ抑制に向けて「やらなければならない仕事はまだ多い」と述べた。セントルイス連銀のブラード総裁も一段の利上げ余地や24年にかけて政策金利が高止まりする可能性を示した。

11/30_FRBパウエル議長「利上げペースの減速時期が12月の会合になるかもしれない」

パウエル議長はブルッキングス研究所主催の講演で「利上げペースの減速時期が12月の会合になるかもしれない」と述べた。今週に入って複数のFRB高官がインフレ抑制のために一段の利上げ余地があると指摘していたため、パウエル議長もタカ派発言をするとの観測が強かった。

12/1_10月米個人消費支出(PCE)物価指数「前月比0.2%上昇と市場予想(0.3%上昇)を下回る」

朝方に発表された10月の米個人消費支出(PCE)の物価指数(食品とエネルギーを除く)は、前月比0.2%上昇と市場予想(0.3%上昇)を下回った。前月の0.5%上昇からも上げ幅を縮め、インフレが沈静化しているとの受け止めが広がった。
前日に米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が12月にも利上げ幅を縮めるとの考えを示した後とあって、米長期金利の低下に伴って、円買い・ドル売りが進んだ。一時は135円21銭近辺と、8月中旬以来の円高・ドル安水準を付けた。

12/2_11月米雇用統計「労働市場の強さを示す結果に円売り一時優勢に」

米雇用統計で非農業部門の雇用者数が前月比26万3000人増と市場予想(20万人増)を上回った。平均時給も前月比0.6%増と市場予想(0.3%上昇)以上に伸び、労働需給が引き締まった状態が続いていると受け止められた。米長期金利が3.6%台に上昇し、日米金利差の拡大を受けて円が売られた。

米雇用統計を受けても米連邦準備理事会(FRB)が12月会合で利上げ幅を0.75%から0.5%に縮小するとの観測は後退しなかった。雇用統計後に上昇した米長期金利が3.4%台と前日終値を下回る水準に下がったのも円買いを誘った。ニューヨーク市場での円の高値は134円05銭だった。

今週は要人発言から米雇用統計をはじめとする各種経済指標まで多数のトピックがありましたね。特に今は利上げペースに注目が集まっており、市場では利上げペース減速の方向にバイアスがかかっている印象を受けています。

来週以降もFOMCに向けて思惑含めた各種情報が飛び交う可能性があり、注視していく必要がありそうです。今後の戦略についてはテクニカルで冷静に見ていきたいと思います。

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日米長期金利差とドル円の相関性

次に日米長期金利差とドル円の相関性に変化があったのかを見ていきます。以下のチャートをご覧ください。

チャートを見る限り、ここ最近は日米金利差とドル円は逆相関の関係にあるようです。直近では金利動向よりも株価の動向に連動しているとの専門家の意見も出ていました。

とはいえ、まだまだ米長期金利の行方については目が離せない状況だと思いますので、ドル円のトレードを行うのであれば、当面の間チェックしていきましょう。

以上でファンダメンタル観点での状況把握はできましたね。今週のファンダメンタル要素が、現在のドル円相場にどのような影響を及ぼしているのか。その辺りは、次章からのテクニカル分析を通してみてみましょう。

FX基礎知識

FXで利益を上げたいなら、投資先の経済や政治に関する情勢を理解することが重要。経済ニュース等から情報収集し、自分なりの解釈を記録していきましょう。「円売りが当面続く」といった簡単な記録でも構いません。

ただ、経済情報は無数にありますので、収集しすぎれば良いというものでもなく、長期間継続することが大事ですので、ご自身の負担にならない程度に続けてみてください。

私たち個人投資家は、生活を豊かにするためのお金が欲しいのであって、経済のプロになりたいわけではないという方が大半かと思いますので、大まかな状況が分かれば十分です。

STEP2:今週の相場予想とトレード戦略の評価

さて、ファンダメンタル観点で状況を押さえた後はテクニカル観点で相場を捉えていきましょう。
まずは、今週の相場予想とトレード戦略を振り返りたいと思います。

吹き出しの色解説「緑:円安・サポート要素、赤:円高・レジスタンス要素」

今週は予想レンジを134.0円〜141.0円に設定。11/15安値137.6円台を割り込むか否かに注目し、サポートになれば141円台までの反発、割り込むようなら日足200MA付近まで円高を意識したいとしていました。

結果としては、11/15安値137.6円台付近での抵抗が続いていましたが、前述のパウエル議長発言を受けて円高が再燃。一時は133.6円台まで円高になりました。終値は134.3円台とほぼ日足200MA付近に位置しており、来週の展開は目が離せない状況となっています。

さて、次章ではテクニカル面から来週の相場の行方を予想していきましょう。

なお、具体的なトレード戦略は日々の値動きに合わせて調整を行っています。日々のトレード戦略はnoteにて公開していますので、よろしければご覧ください。

日々のトレード戦略情報はコチラ

STEP3:テクニカル観点での長期トレンド分析

では、来週のドル円相場予想とトレード戦略を考えていきましょう。私の場合は、"P&F(ポイント&フィギュア)"を中長期相場予想の主軸テクニカルに使用しています。

相場の方向性「中立〜円高」

「P&F0.5チャート」powered by TradingView

上記の画像はP&F0.5チャートです。私の場合、長期相場予想にはP&F0.5を主に使用しています。

現在のP&F0.5チャートは、11/30に円高シグナルが点灯し、12/2に水平カウンティングの目標値に到達済みの状況です。水平カウンティングの目標値に到達により円高圧力はほぼ解消されたものと考えられますが、勢いが収まらないようですと垂直カウンティングの目標値131円台を目指す可能性もありそうですので要注目です。

以上のことから、長期相場目線は「中立〜円高」にしようと思います。

FX基礎知識
  • テクニカル分析は、長期から短期の順に進めていくのがおすすめです。
  • 短期トレンドに対しては順張りでも、長期トレンドに対しては逆張りという場面が多々あります。
    短期・中期・長期の全てが同じトレンドであった場合は強気、逆行している場合には弱気とするなど、
    状況に合わせてポジション量をコントロールすることが大切です。

STEP4:テクニカル観点での中期トレンド分析

相場の方向性「中立」

上記の画像はP&F0.2チャートです。私の場合、中期相場予想にはP&F0.2を主に使用しています。

現在のP&F0.2チャートは、今週の値動きで水平カウンティングの目標値137円付近、垂直カウンティングの目標値134.4円付近ともに到達済みとなっています。よって、中期相場予想の観点では円高圧力はほぼ解消されたものと考えられます。

以上のことから、中期相場目線としては「中立」にしようと思います。

STEP5:テクニカル観点での短期トレンド分析

相場の方向性「中立」

さて、中期的な相場予想まで立てることができたら、最後に短期相場予想を行いましょう。

吹き出しの色解説「緑:円安・下値抵抗(サポート)要素、赤:円高・上値抵抗(レジスタンス)要素」

上記の画像は、P&F0.1チャートです。短期相場予想にはP&F0.1チャートを使用しています。

現在のP&F0.1チャートは、今週の値動きで垂直カウンティングの目標値135.6円付近に到達済みとなっています。よって、短期相場予想の観点でも円高圧力はほぼ解消されたものと考えられます。

なお、日足200MA割り込みによる短期トレードは、日足200MA到達を受けて利確済みの状況です。

以上のことから、短期相場目線としては「中立」にしようと思います。

FX基礎知識
  • 複数のテクニカル指標を用いて分析する場合、方向性が分かれた際の考え方を決めておくのがおすすめです。
    私の場合、トレードは主軸とするテクニカルに従うこととし、方向性が分かれ具合に応じて取引量を調整するようにしています。

STEP6:トレード方針決定

来週のトレード方針

吹き出しの色解説「緑:円安・下値抵抗(サポート)要素、赤:円高・上値抵抗(レジスタンス)要素」

ここまでの情報を踏まえて、来週のトレード戦略を考えていきましょう。私の場合、トレード戦略構築にはトレンド系から「移動平均線」「ボリンジャーバンド」、オシレーター系から「MACD」「RSI」を総合的に見て判断しています。

今週は急速な円高展開となりましたが、ほぼ全ての目標値に到達済みとなっていることから、短期相場としては横ばいの展開をメインシナリオにしたい状況です。ただ、やはり日足200MAを割り込むようですと、131円付近までの円高を警戒せざるを得ません。

以上のことから、来週の予想レンジは131.0円〜141.0円に設定したいと思います。短期トレードは積極的に行く場面ではないですが、日足200MA割り込みで早期に損切りするのであれば、比較的よい条件でのトレードになるのではないかと個人的には思っています。また、長期的な買いポジションは131円まで買い増す戦略に変更したいと思います。

なお、長期スタンスの買いポジションは引き続き日足200MA付近まで買い増しを継続しようと思います。

以上、来週のドル円相場予想&トレード戦略構築でした。

みなさんも来週のトレード戦略立てられたでしょうか。P&Fチャートは初心者の方でも利確位置や損切り位置が明確に決めることができるので、個人的にはとてもおすすめのチャートです。

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FX裁量トレーダーの方へ
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  • そもそもP&Fチャートって何?というからは、こちらの解説記事をご覧ください。
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FX基礎知識

大きな流れに逆らうときは控えめに

流れに逆らって泳ぐのは大変ですよね。トレードも同じです。大きな流れに沿った形の方が良い結果が出やすいと思います。今のトレードは大きな流れに沿っているのか?それとも逆らっているのかを意識するようにしましょう。

抵抗線を抜けた際の損切りは潔く

統計上、抵抗線を抜けた場合、逆方向の抵抗線になる可能性が高いです。

つまり、損切りをしないということは、損失拡大につながる可能性が高いというわけです。抵抗線を抜けた際には躊躇なく損切りしましょう。

さいごに

FX裁量トレードにおいては、長期間退場せずに生き残ることが最も大切です。長期間FXを継続することができればトレードスキルは自ずと身について来るからです。

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以降は毎週同じことを書いていますが、本当に大事なことなのでブログでも書きます。

私はFX歴17年になった今でも必ず「トレードの振り返りと戦略構築」を行うようにしています。トレードしていれば毎回成功なんて言うことはありえません。成功もあれば失敗もあります。

そして、成功したときには自制が、失敗したときには改善が必要です。

そのためには、過去に自分がどういう考え方で取引したのかを振り返り、改善して次に活かしていく必要があるんです。

最近FXトレードを始めたばかりの方や成績が安定しない方は、騙されたと思って来週の戦略構築を立てて記録する習慣をつけてください。

記録はノートでも何でも構いません。
もし継続して実践することができれば成績は自ずとついてきます。

あなたが無理なく続けられる範囲で、少しずつアウトプットしてみませんか?

「具体的な記録の仕方がわからない」など質問や要望があれば遠慮なく、質問箱等で連絡ください。質問箱なら匿名で質問できますので、どうがお気軽に連絡いただければと思います。

注意:本記事の記載内容は私の個人的な相場認識やトレード戦略を公開しているものです。読者の皆さんに積極的な取引を推奨しているわけではありません。 投資実行判断は自己責任でお願いします。

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