週末の10分間FX「ドル円編」@週活FX_2022WEEK-44

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私は、個人トレーダーが生き残るのが難しいと言われるFX相場で17年間戦ってきました。リーマンショックやギリシャ金融危機、コロナなど様々な局面を退場することなく乗り越えられてきたのは、毎日相場と向き合い続けているからだと思っています。

この記事では、そんな私がどのような分析・リスク管理・マインドのもとで相場と向き合い、トレードしているのかを出来るだけ分かりやすくお伝えしていきます。

今週、FXで利益を出せた方も損をしてしまった方も、週末に振り返りをしてトレードスキルを着実に向上させましょう。

この記事でわかること
  • 損切り位置が明確にわかるようになる。
  • FXとちょうどいい距離感で生活できるようになる。
  • FXで成功している人の相場との向き合い方を知ることができる。
目次

週活FX流 トレード戦略構築STEP

私が続けている戦略構築は以下の6ステップだけ。これを続けるだけで誰でもトレードスキルを向上させることができますよ。具体的には次章で紹介します。

STEP
ファンダメンタル観点での分析
  • 経済ニュース等を斜め読みして、取引通貨に関するトピックを収集します。
  • 収集した情報が相場に与える影響をまとめてください。
  • 正確性は重要ではありません。自分なりの見解・解釈をアウトプットすることが重要です。
STEP
相場予想とトレード戦略の評価
  • (最初のみ)自分のトレードルールを定めましょう。
  • ルールは売買基準・損切りと利確の位置設定基準・ポジション量管理方法を明確にすることが大切です。
  • 前週のトレード戦略とトレード内容を振り返り、ルールの改善点を考察します。
  • 利益が出た場合でも強欲になり過ぎていないかなど、
  • ルール通りにトレードできなかったことがあれば、改善策を検討した方がよいかもしれません。
  • 評価を繰り返していると自分のトレード癖が見えてくるはずです。
  • 大きな損失に発展する潜在リスクに、事前に気づくことができれば完璧です。
STEP
テクニカル観点での長期トレンド分析
  • テクニカル分析に基づいて、直近数ヶ月間の大きな流れ(方向性)を捉えてみましょう。
  • 自分なりの長期的な相場への見解をまとめます。
  • 予想の当たりorはずれは、それほど重要ではありません。自分なりの見解をアウトプットすることが重要です。
  • 使用するテクニカルは問いません。ご自分の考えに合致するテクニカルを選定しましょう。
STEP
テクニカル観点での中期トレンド分析
  • テクニカル分析に基づいて、直近数週間の方向性を捉えてみましょう。
  • 使用するテクニカルは問いません。ご自分の考えに合致するテクニカルを選定しましょう。
STEP
テクニカル観点での短期トレンド分析
  • テクニカル分析に基づいて、直近1週間の方向性を予想してみましょう。
  • 使用するテクニカルは問いません。ご自分の考えに合致するテクニカルを選定しましょう。
STEP
トレード方針決定
  • 来週の具体的なトレード指針を立てましょう。
  • エントリー基準だけでなく、損切りと利確の位置・ポジション量を明確にします。
  • トレード指針が立てれらない時は、無理にトレードする必要はありません。見送ることも大切です。
FX基礎知識

STEP1〜6を繰り返すことで自分のトレード癖が掴めるようになってきます。FXでは利益を上げることに目が向きがちですが、一番大切なのは大きな損失を出さないことです。もし大きな損失を出してしまったときには、何が問題だったのか改善策を必ず検討しましょう。

STEP1:ファンダメンタル観点での分析

それでは、ドル円の「週間相場予想&トレード戦略構築」を一緒にやっていきましょう。

STEP1は、ファンダメンタル関連の情報をチェックして、マーケット状況や投資家の注目トピックなどを把握しましょう。

10/24_日本政府・日銀の3度目の円買い介入の可能性「一時1ドル=145円台半ばまで急速にドル安が進行」

日本政府・日銀が21日に続き、24日も円買い・ドル売りの為替介入をしたとの観測が広がった。相場の変動率が高まるなか、ニューヨーク市場では持ち高調整の円売り・ドル買いが優勢だった。
市場では「金融引き締めを進める米連邦準備理事会(FRB)と金融緩和を維持する日銀の政策の違いを背景とした円売り・ドル買いの基調は変わらない」(ジェフリーズのブラッド・ベクテル氏)との声が聞かれた。米長期金利が前週末比0.02%高い4.24%で終え、日米金利差の拡大観測も円相場の重荷となった。
半面、積極的に円売り・ドル買いの持ち高を積み上げる動きは限られた。日本政府・日銀が再び為替介入に動くとの警戒感は円相場を下支えした。

10/24~_米経済指標相次いで市場予想下回る結果に米長期金利が低下

10月の米総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は47.3となり、9月の確定値の49.5から低下した。製造業、サービス業ともに顧客需要の低下を報告し、高インフレと米連邦準備理事会(FRB)による政策金利引き上げによる景気悪化を裏付けた。

米コンファレンスボードが発表した10月消費者信頼感指数は102.5と、9月107.8から予想以上に低下し7月来で最低となった。
同時刻に発表された米10月リッチモンド連銀製造業指数も‐10と、9月0から予想以上に低下しパンデミックによる経済封鎖直後の20年5月来で最低。

10/26_カナダ中央銀行予想外の利上げペース減速「FRBが年内に金融引き締めを緩めるとの連想」

米長期金利が一時は前日終値比0.11%低い3.99%をつけ、円買いが強まった。26日はカナダ銀行(中央銀行)が0.5%の利上げを決め、利上げ幅が前回の0.75%から縮小した。同中銀は金融引き締めによる景気減速について言及した。FRBも景気に配慮し、年内に利上げ幅を縮小するとの観測が広がった。

10/27_ECB通常の3倍の0.75%の利上げも今後は利上げペース鈍化との見方でユーロ売り

欧州中央銀行(ECB)は27日の理事会で通常の3倍の0.75%の利上げを決め、公表文では「理事会は金融緩和からの撤退を相当程度進められた」と指摘した。今後の利上げペースが鈍化するとの見方が強まり、ユーロを売る動きが広がった。

10/27_米GDPは3四半期ぶりにプラスに転じるも個人消費は鈍化

27日発表の7~9月期の米実質国内総生産(GDP)は前期比年率2.6%増と3四半期ぶりにプラスに転じたが、米経済の大部分を占める個人消費は鈍化した。景気の先行き不安から相対的に安全資産とされる米国債が買われ、米長期金利が低下。円買い・ドル売りを促した。

10/28_日銀政策発表 金融緩和維持で円売り・ドル買いが優勢に

日銀は28日までの金融政策決定会合で大規模な金融緩和策を維持する方針を決めた。黒田東彦総裁は記者会見で「今すぐ金利引き上げとか、(緩和策の)出口が来るとは考えていない」と述べた。米連邦準備理事会(FRB)は来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.75%の利上げを決める見通し。日米の金利差の拡大を見込んだ円売り・ドル買いが優勢となった。

今週はカナダ・欧州・日銀と政策金利発表がありましたね。日銀のサプライズはありませんでしたが、カナダ中央銀行・欧州中央銀行ともに利上げペースの鈍化が示唆されるなど、今後の流れが変わる兆しになるかもしれませんので、覚えておきましょう。また米経済指標も悪化・鈍化の内容が目立ってきていますので、こちらも押さえておきたいです。

今後の状況次第では、円売り一辺倒だったここ半年の流れが収まって、いったん落ち着きをみせる展開になるかもしれません。

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日米長期金利差とドル円の相関性

次に日米長期金利差とドル円の相関性に変化があったのかを見ていきます。以下のチャートをご覧ください。

相関係数のチャートを見る限り、日米金利差とドル円の相関関係はないように見えます。ただ最近は、米長期金利の行方に関するニュースを見ない日はないくらい注目が集まっていますね。ドル円のトレードを行うのであれば、日米金利差は引き続きチェックしておきましょう。

以上でファンダメンタル観点での状況把握はできましたね。今週のファンダメンタル要素が、現在のドル円相場にどのような影響を及ぼしているのか。その辺りは、次章からのテクニカル分析を通してみてみましょう。

FX基礎知識

FXで利益を上げたいなら、投資先の経済や政治に関する情勢を理解することが重要。経済ニュース等から情報収集し、自分なりの解釈を記録していきましょう。「円売りが当面続く」といった簡単な記録でも構いません。

ただ、経済情報は無数にありますので、収集しすぎれば良いというものでもなく、長期間継続することが大事ですので、ご自身の負担にならない程度に続けてみてください。

私たち個人投資家は、生活を豊かにするためのお金が欲しいのであって、経済のプロになりたいわけではないという方が大半かと思いますので、大まかな状況が分かれば十分です。

STEP2:今週の相場予想とトレード戦略の評価

さて、ファンダメンタル観点で状況を押さえた後はテクニカル観点で相場を捉えていきましょう。
まずは、今週の相場予想とトレード戦略を振り返りたいと思います。

吹き出しの色解説「緑:円安・サポート要素、赤:円高・レジスタンス要素」

今週は予想レンジを「143.0円〜155.0円」に設定。長期チャートの円安最大目標値をレンジ上限に設定しつつも、中期円安目標到達による横ばいの展開をメインシナリオとしていました。

結果としては、日本政府・日銀による介入?もあって、予想通りの横ばいの展開となりました。また、木曜日には一時145.1円まで円買いが進みましたので、押し目買いも順調に進められている状況です。

さて、買いポジションを抱えている状況で今後どのように判断・対応していくのか。週末に最新のチャート状況をチェックして変化点を掴み、来週に備えましょう。

次章ではテクニカル面から来週の相場の行方を予想していきましょう。

なお、具体的なトレード戦略は日々の値動きに合わせて調整を行っています。日々のトレード戦略はnoteにて公開していますので、よろしければご覧ください。

日々のトレード戦略情報はコチラ

STEP3:テクニカル観点での長期トレンド分析

では、来週のドル円相場予想とトレード戦略を考えていきましょう。私の場合は、"P&F(ポイント&フィギュア)"を中長期相場予想の主軸テクニカルに使用しています。

相場の方向性「中立〜やや円安」

「P&F0.5チャート」powered by TradingView

上記の画像はP&F0.5チャートです。私の場合、長期相場予想にはP&F0.5を主に使用しています。

現在のP&F0.5チャートは、大きな変化点はありません。前回高値を更新しており垂直カウンティングを用いると155円の円安目標が算出できている状況です。なお、水平カウンティングの円安目標149円は到達済みです。

今週は為替介入等の影響により、終値ベースで146円台まで円高になったことで"○"の数が増えていますね。順調に相場エネルギーを蓄積している状況でしょう。引き続き、垂直カウンティングの円安目標を目指す可能性も想定しておきたいです。

以上のことから、長期相場目線は「中立〜やや円安」にしようと思います。

FX基礎知識
  • テクニカル分析は、長期から短期の順に進めていくのがおすすめです。
  • 短期トレンドに対しては順張りでも、長期トレンドに対しては逆張りという場面が多々あります。
    短期・中期・長期の全てが同じトレンドであった場合は強気、逆行している場合には弱気とするなど、
    状況に合わせてポジション量をコントロールすることが大切です。

STEP4:テクニカル観点での中期トレンド分析

相場の方向性「中立」

上記の画像はP&F0.2チャートです。私の場合、中期相場予想にはP&F0.2を主に使用しています。

P&F0.2チャートでは、「一度円安の勢いが収まることを期待したい」と言っていましたが、まさにその通りの展開となっています。週半ばに点灯した円高シグナルはForex.comのチャートが正しくなかった?ことにより知得できなかったものの、結果としては円高目標も到達している状況です。

従って現在は目標到達後の横ばいの展開が続くことをメインシナリオにしたいです。ただし、為替介入により無理やり作られたレートであることは考慮する必要があります。

今週の日銀発表を通過しましたし、日米長期金利差の状況に変化がない限り現状の流れは変わらないものと思いますので、一時できな円高場面は挟むかもしれませんが、中長期的にはまだ円安目線で良いかと個人的には考えています。

以上のことから、中期相場目線としては「中立」にしようと思います。

STEP5:テクニカル観点での短期トレンド分析

相場の方向性「中立」

さて、中期的な相場予想まで立てることができたら、最後に短期相場予想を行いましょう。

吹き出しの色解説「緑:円安・下値抵抗(サポート)要素、赤:円高・上値抵抗(レジスタンス)要素」

上記の画像は、移動平均線&ボリンジャーバンドのチャートです。私の場合、短期相場予想には移動平均線(50,100,200)&ボリンジャーバンド(21)にMACDとRSIを組み合わせて、具体的なトレード水準を考えています。

今週は3度目の為替介入?による円買いや米長期金利低下からの円買いにより、MACDがデッドクロス。円売り優勢の展開が一旦落ち着きを見せているようにもみえます。ただ、冷静に見てみると日足50MA,100MAも下に従えている状況には変わりなく。完全な弱気相場に突入したとも言い難い状況です。

以上のことから、短期相場目線としては「中立」にしようと思います。

FX基礎知識
  • 複数のテクニカル指標を用いて分析する場合、方向性が分かれた際の考え方を決めておくのがおすすめです。
    私の場合、トレードは主軸とするテクニカルに従うこととし、方向性が分かれ具合に応じて取引量を調整するようにしています。

STEP6:トレード方針決定

来週のトレード方針

吹き出しの色解説「緑:円安・下値抵抗(サポート)要素、赤:円高・上値抵抗(レジスタンス)要素」

来週の予想レンジは「144.3円〜152.0円」に設定。144.3円は日足50MA、152.0円は10月21日の最高値付近(円安)が設定理由です。来週は、円安・円高双方の見方が交錯して横ばいの展開になることを想定しています。

トレードについては、引き続き押し目買いレンジ内では買いで臨みたいと思います。

以上、来週のドル円相場予想&トレード戦略構築でした。

みなさんも来週のトレード戦略立てられたでしょうか。P&Fチャートは初心者の方でも利確位置や損切り位置が明確に決めることができるので、個人的にはとてもおすすめのチャートです。

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FX基礎知識

大きな流れに逆らうときは控えめに

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統計上、抵抗線を抜けた場合、逆方向の抵抗線になる可能性が高いです。

つまり、損切りをしないということは、損失拡大につながる可能性が高いというわけです。抵抗線を抜けた際には躊躇なく損切りしましょう。

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以降は毎週同じことを書いていますが、本当に大事なことなのでブログでも書きます。

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注意:本記事の記載内容は私の個人的な相場認識やトレード戦略を公開しているものです。読者の皆さんに積極的な取引を推奨しているわけではありません。 投資実行判断は自己責任でお願いします。

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