週末の10分間FX「ドル円編」@週活FX_2022WEEK-39

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私は、個人トレーダーが生き残るのが難しいと言われるFX相場で17年間戦ってきました。リーマンショックやギリシャ金融危機、コロナなど様々な局面を退場することなく乗り越えられてきたのは、毎日相場と向き合い続けているからだと思っています。

この記事では、そんな私がどのような分析・リスク管理・マインドのもとで相場と向き合い、トレードしているのかを出来るだけ分かりやすくお伝えしていきます。

今週、FXで利益を出せた方も損をしてしまった方も、週末に振り返りをしてトレードスキルを着実に向上させましょう。

この記事でわかること
  • 損切り位置が明確にわかるようになる。
  • FXとちょうどいい距離感で生活できるようになる。
  • FXで成功している人の相場との向き合い方を知ることができる。
目次

週活FX流 トレード戦略構築STEP

私が続けている戦略構築は以下の6ステップだけ。これを続けるだけで誰でもトレードスキルを向上させることができますよ。具体的には次章で紹介します。

STEP
ファンダメンタル観点での分析
  • 経済ニュース等を斜め読みして、取引通貨に関するトピックを収集します。
  • 収集した情報が相場に与える影響をまとめてください。
  • 正確性は重要ではありません。自分なりの見解・解釈をアウトプットすることが重要です。
STEP
相場予想とトレード戦略の評価
  • (最初のみ)自分のトレードルールを定めましょう。
  • ルールは売買基準・損切りと利確の位置設定基準・ポジション量管理方法を明確にすることが大切です。
  • 前週のトレード戦略とトレード内容を振り返り、ルールの改善点を考察します。
  • 利益が出た場合でも強欲になり過ぎていないかなど、
  • ルール通りにトレードできなかったことがあれば、改善策を検討した方がよいかもしれません。
  • 評価を繰り返していると自分のトレード癖が見えてくるはずです。
  • 大きな損失に発展する潜在リスクに、事前に気づくことができれば完璧です。
STEP
テクニカル観点での長期トレンド分析
  • テクニカル分析に基づいて、直近数ヶ月間の大きな流れ(方向性)を捉えてみましょう。
  • 自分なりの長期的な相場への見解をまとめます。
  • 予想の当たりorはずれは、それほど重要ではありません。自分なりの見解をアウトプットすることが重要です。
  • 使用するテクニカルは問いません。ご自分の考えに合致するテクニカルを選定しましょう。
STEP
テクニカル観点での中期トレンド分析
  • テクニカル分析に基づいて、直近数週間の方向性を捉えてみましょう。
  • 使用するテクニカルは問いません。ご自分の考えに合致するテクニカルを選定しましょう。
STEP
テクニカル観点での短期トレンド分析
  • テクニカル分析に基づいて、直近1週間の方向性を予想してみましょう。
  • 使用するテクニカルは問いません。ご自分の考えに合致するテクニカルを選定しましょう。
STEP
トレード方針決定
  • 来週の具体的なトレード指針を立てましょう。
  • エントリー基準だけでなく、損切りと利確の位置・ポジション量を明確にします。
  • トレード指針が立てれらない時は、無理にトレードする必要はありません。見送ることも大切です。
FX基礎知識

STEP1〜6を繰り返すことで自分のトレード癖が掴めるようになってきます。FXでは利益を上げることに目が向きがちですが、一番大切なのは大きな損失を出さないことです。もし大きな損失を出してしまったときには、何が問題だったのか改善策を必ず検討しましょう。

STEP1:ファンダメンタル観点での分析

それでは、ドル円の「週間相場予想&トレード戦略構築」を一緒にやっていきましょう。

STEP1は、ファンダメンタル関連の情報をチェックして、マーケット状況や投資家の注目トピックなどを把握しましょう。

9/21_米連邦公開市場委員会(FOMC)「来年末の水準は市場予想(4.4%程度)を上回る」

FRBがまとめた委員らの政策金利見通しは2022年末で4.4%、23年末は4.6%となった。前回6月会合の予想(それぞれ3.4%、3.8%)から引き上げた。来年末の水準は市場予想(4.4%程度)を上回り、想定よりタカ派的と受け止められた。

9/22_日銀金融政策決定会合「大規模緩和の維持を決定」

日銀は22日まで開いた金融政策決定会合で大規模緩和を維持すると決めた。金融政策の先行き指針(フォワードガイダンス)は修正せず、新型コロナウイルス感染症対応金融支援特別オペ(コロナオペ)の期限も再延長。21日にはFRBが大幅利上げを実施し、政策金利見通しも上方修正していたため、日銀による緩和姿勢が鮮明となり円売り・ドル買いに拍車がかかった。

9/22_政府・日銀24年ぶりの円買い為替介入実施「前月比0.3%増と市場予想を上回る」

政府・日銀は17時過ぎに、円買い・ドル売り介入を実施した。1998年6月以来およそ24年ぶり。財務省の神田真人財務官が同日夕、省内で記者団に明らかにした。介入に伴って円相場は上昇に転じ、140円台まで買われた。

 22日午後、日本の通貨当局は、円ドル為替レートが1ドル=145円を上回る激しい円安が続くと、電撃的な為替介入を断行した。日銀の為替介入は、韓国など東アジアで為替危機が起きた1998年6月以来24年ぶり。

ドル円にとっての今週の3大ニュースは、FOMC・日銀金融政策決定会合・政府日銀為替介入でしたね。FOMCおよび日銀金融政策決定会合の結果を受け、145.9円台まで円安が進む中での円買い介入により、一時は140円台まで円高とありました。

今回の介入を受けての専門家の方々の分析方は様々のようですが、協調介入への発展性は現時点では低く、効果は一時的との見方が大勢のようです。

今週ビッグイベントを通過したことで、来週からは新しいトピック探しとなりそうですが、基本的には現在の日米金利差に注目した展開が続くのではないかと個人的には考えています。あとは追加為替介入への警戒感がどこまで続くのかにも注目です。

日米長期金利差とドル円の相関性

次に日米長期金利差とドル円の相関性に変化があったのかを見ていきます。以下のチャートをご覧ください。

原因不明ですが、日米長期金利差とドル円の相関性チャートが正しく表示されない状況が続いています。(逆に今が正しいかな?)

今の相関係数チャートを信じるならば逆相関の状態です。金利差の拡大の割には円安が進んでいないということですね。いじれにせよ日米金利差が注目される状況は続くと思われますので、当面は米長期金利の動向に注目していきましょう。

以上でファンダメンタル観点での状況把握はできましたね。今週のファンダメンタル要素が、現在のドル円相場にどのような影響を及ぼしているのか。その辺りは、次章からのテクニカル分析を通してみてみましょう。

FX基礎知識

FXで利益を上げたいなら、投資先の経済や政治に関する情勢を理解することが重要。経済ニュース等から情報収集し、自分なりの解釈を記録していきましょう。「円売りが当面続く」といった簡単な記録でも構いません。

ただ、経済情報は無数にありますので、収集しすぎれば良いというものでもなく、長期間継続することが大事ですので、ご自身の負担にならない程度に続けてみてください。

私たち個人投資家は、生活を豊かにするためのお金が欲しいのであって、経済のプロになりたいわけではないという方が大半かと思いますので、大まかな状況が分かれば十分です。

STEP2:今週の相場予想とトレード戦略の評価

さて、ファンダメンタル観点で状況を押さえた後はテクニカル観点で相場を捉えていきましょう。
まずは、今週の相場予想とトレード戦略を振り返りたいと思います。

吹き出しの色解説「緑:円安・サポート要素、赤:円高・レジスタンス要素」

今週は予想レンジを「137.7円〜145.5円」に設定したものの、トレードは見送りを基本として臨みました。結果としては、前述のとおり、FOMCや日銀会合の結果を受けて円安方向は145.5円到達、円高方向は円買い介入で140.3円台まで円高となりました。

今週、大きなイベントを通過した為替相場。来週はそこまで大きな経済指標もなく、新たなトピック探しとなりそうですが、どういうスタンスで臨むのがよいか。次章では来週の相場の行方をテクニカル面から予想していきましょう。

なお、具体的なトレード戦略は日々の値動きに合わせて調整を行っています。日々のトレード戦略はnoteにて公開していますので、よろしければご覧ください。

日々のトレード戦略情報はコチラ

STEP3:テクニカル観点での長期トレンド分析

では、来週のドル円相場予想とトレード戦略を考えていきましょう。私の場合は、"P&F(ポイント&フィギュア)"を中長期相場予想の主軸テクニカルに使用しています。

相場の方向性「中立」

「P&F0.5チャート」powered by TradingView

上記の画像はP&F0.5チャートです。私の場合、長期相場予想にはP&F0.5を主に使用しています。

P&F0.5チャートは大きな変化はありません。9/6に141円付近の円安ターゲットに到達しています。現在の状況は、P&F0.5チャートを見る限りは行き過ぎと見ることができます。さらに、6月につけた◯三つの列を無視してカウントした145円台の円安ターゲットにも到達済みです。よって、今の水準は積極的に買う場面ではないと個人的には考えています。

以上のことから、長期相場目線は中立のままにしようと思います。

FX基礎知識
  • テクニカル分析は、長期から短期の順に進めていくのがおすすめです。
  • 短期トレンドに対しては順張りでも、長期トレンドに対しては逆張りという場面が多々あります。
    短期・中期・長期の全てが同じトレンドであった場合は強気、逆行している場合には弱気とするなど、
    状況に合わせてポジション量をコントロールすることが大切です。
FX裁量トレーダーの方へ
  • 裁量トレードを行うならチャートの変化をチェックすることは必須ですよね。私のPostPrimeでは各種通貨ペアのP&Fチャートにて毎日公開しています。P&Fをご自身のテクニカル分析に取り入れてみたい方は、よろしければ購読ください。2週間は無料で購読可能です。

STEP4:テクニカル観点での中期トレンド分析

相場の方向性「中立〜円高」

上記の画像はP&F0.2チャートです。私の場合、中期相場予想にはP&F0.2を主に使用しています。

P&F0.2チャートでは、新たに水平カウンティングの円安目標146円が出ていました。先日の為替介入直前のレートが145.9円台でしたので、誤差の範囲。ほぼ到達済みとみてよいでしょう。

その後、為替介入により円高シグナルが点灯しており、139円近くまでの円高が想定できる状況です。テクニカル的には円高トレードで臨みたい場面ですが、今回のポジション量は控えめにしようと思います。理由は次の3点です。

  • 日米金利差による大きな円売りの流れに逆行するため
  • 為替介入という人為的に発生したシグナルであるため
  • 円安目標146円にほぼ到達済みで相場エネルギーを吐き出している可能性があるため

以上のことから、中期相場目線としては中立〜円高にしようと思います。

STEP5:テクニカル観点での短期トレンド分析

相場の方向性「中立」

さて、中期的な相場予想まで立てることができたら、最後に短期相場予想を行いましょう。

吹き出しの色解説「緑:円安・下値抵抗(サポート)要素、赤:円高・上値抵抗(レジスタンス)要素」

上記の画像は移動平均線&ボリンジャーバンドのチャートです。私の場合、短期相場予想には移動平均線(50,100,200)&ボリンジャーバンド(21)にMACDとRSIを組み合わせて、具体的なトレード水準を考えています。

まず円安方向から見ていきます。今週は145.5円(赤点線)を上抜けしそうな状況でしたが、為替介入により阻まれたように読み取れます。財務大臣が追加介入も示唆していることから、しばらく上値が重くなることも考えられます。

一方、円高方向は142円付近に前回安値と21MAのサポートがありますが、ここを割り込むと円高が進むかもしれません。中期予想では円高シグナルが出ていますので、同水準の下抜けを警戒したい場面かと思います。

FX基礎知識
  • 複数のテクニカル指標を用いて分析する場合、方向性が分かれた際の考え方を決めておくのがおすすめです。
    私の場合、トレードは主軸とするテクニカルに従うこととし、方向性が分かれ具合に応じて取引量を調整するようにしています。

STEP6:トレード方針決定

来週のトレード方針

来週の予想レンジは「138.2円〜145.9円」に設定。138.2円は日足50MA(数日後の水準を予想)、145.9円は前回高値(9/22終値)が設定理由です。

トレードについては売りスタンスで臨みたいと思います。ただ、前述の通り長期的な円安圧力は続くと思われますので、ポジション量は控えめでいきたいと個人的には思います。

FX基礎知識

大きな流れに逆らうときは控えめに

流れに逆らって泳ぐのは大変ですよね。トレードも同じです。大きな流れに沿った形の方が良い結果が出やすいと思います。今のトレードは大きな流れに沿っているのか?それとも逆らっているのかを意識するようにしましょう。

抵抗線を抜けた際の損切りは潔く

統計上、抵抗線を抜けた場合、逆方向の抵抗線になる可能性が高いです。

つまり、損切りをしないということは、損失拡大につながる可能性が高いというわけです。抵抗線を抜けた際には躊躇なく損切りしましょう。

以上、来週のドル円相場予想&トレード戦略構築でした。noteでは上記の相場予想・戦略を基本としつつ、毎日の相場動向に合わせてトレード方針を紹介していますので、よろしければご覧いただけると嬉しいです。

来週の相場予想とトレード戦略まとめ

最後に来週の相場予想とトレード戦略をまとめます。

来週の相場予想とトレード戦略まとめ

【相場予想】
<長期相場予想>
・中立
<中期相場予想>
・中立〜円高
<短期相場予想>
・中立

【トレード戦略】

今週の予想レンジ:138.2円〜145.9円 
新規売りレンジ:143.4円〜144.0円 
売り保有レンジ:142.7円〜143.3円 
<相場予想概況>
為替介入により中期チャートは円高シグナル点灯。
ただ、継続的な円買い要素は乏しい状況に変化なし。
サポートを見極めたい状況だが、142円割れなら139円台がターゲットになるか?
<注目ポイント>週初時点
円安方向:144.5円付近、145.9円付近
円高方向:142円付近、日足50MA

さいごに

FX裁量トレードにおいては、長期間退場せずに生き残ることが最も大切です。長期間FXを継続することができればトレードスキルは自ずと身について来るからです。

私は平日毎朝、noteとPostPrimeでFXトレード戦略情報を無料で発信しています。儲かる保証などは到底できませんが、私のFXトレード戦略情報を読んでいただければ、FXで大損して即退場となるリスクは下げられると思っていますので、もしよろしければご覧ください。

以降は毎週同じことを書いていますが、本当に大事なことなのでブログでも書きます。

私はFX歴17年になった今でも必ず「トレードの振り返りと戦略構築」を行うようにしています。トレードしていれば毎回成功なんて言うことはありえません。成功もあれば失敗もあります。

そして、成功したときには自制が、失敗したときには改善が必要です。

そのためには、過去に自分がどういう考え方で取引したのかを振り返り、改善して次に活かしていく必要があるんです。

最近FXトレードを始めたばかりの方や成績が安定しない方は、騙されたと思って来週の戦略構築を立てて記録する習慣をつけてください。

記録はノートでも何でも構いません。
もし継続して実践することができれば成績は自ずとついてきます。

あなたが無理なく続けられる範囲で、少しずつアウトプットしてみませんか?

「具体的な記録の仕方がわからない」など質問や要望があれば遠慮なく、質問箱等で連絡ください。質問箱なら匿名で質問できますので、どうがお気軽に連絡いただければと思います。

注意:本記事の記載内容は私の個人的な相場認識やトレード戦略を公開しているものです。読者の皆さんに積極的な取引を推奨しているわけではありません。 投資実行判断は自己責任でお願いします。

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