私は、個人トレーダーが生き残るのが難しいと言われるFX相場で17年間戦ってきましたが、これまで退場することなく続けられているのは、相場と毎日向き合い続けているからだと思っています。
この記事では、そんな私がどのような分析・リスク管理・マインドのもとで相場と向き合い、トレードしているのかを出来るだけ分かりやすくお伝えしていきます。
今週、FXで利益を出せた方も損をしてしまった方も、週末に振り返りをしてトレードスキルを着実に向上させましょう。
- FXで利益が上げられない
- 損切りができなくて困っている
- FXでリアルに成功している人の習慣を知りたい
週活FX流 トレード戦略構築STEP
私が続けている戦略構築は以下の4ステップだけ。これを続けるだけで誰でもトレードスキルを向上させることができますよ。具体的には次章で紹介します。
経済ニュース等を斜め読みして、取引通貨に関するトピックを収集
収集した情報が相場に与える影響をまとめてください。
当たりはずれは、さほど重要ではありません。自分なりの見解をアウトプットすることが重要です。
前週のトレード戦略とトレード内容を振り返り、改善点を考察します。
継続していると自分なりのトレード癖が見えてくるはずです。
大きな損失に結びつくような失敗に気づくことができれば完璧です。
中長期トレンド判断に使用するテクニカルを選定
テクニカル分析に基づく中長期的な相場への見解をまとめます。
当たりはずれより、自分なりの見解をアウトプットすることが重要です。
短期トレンド判断に使用するテクニカルを選定
テクニカル分析に基づく短期的な相場への見解をまとめます。
当たりはずれより、自分なりの見解をアウトプットすることが重要です。
STEP1〜4を繰り返すことで自分のトレード癖が掴めるようになってきます。FXでは利益を上げることに目が向きがちですが、一番大切なのは大きな損失を出さないことです。大きな損失を出してしまったときには、何が問題だったのか改善策を必ず検討しましょう。
STEP1:今週の振り返り<ファンダメンタル観点>
それでは、ドル円の「週間相場予想&トレード戦略構築」を一緒にやっていきましょう。
まず初めに米ドル関連ニュースを日本経済新聞のNY市場記事からファンダメンタル観点で状況をおさらいしていきます。
7/6_ISM非製造業景況感指数「市場予想を上回る結果で米経済への過度な懸念和らぐ」
6日午前発表の6月の米サプライマネジメント協会(ISM)非製造業景況感指数は55.3と市場予想(54.0)を上回り、米経済への過度な懸念が和らいだ。午後公表のFOMC議事要旨では、参加者が次回7月会合で「0.5%か0.75%の利上げが適切になるだろう」とみていたことがわかった。金融引き締めが続くとの見方から米長期金利が上昇し、円売りにつながった。
7/7_FRBウォラー理事「高インフレ減速の兆しがみえない」
米長期金利が終値で2.99%と前日終値から0.06%上昇し、円売りを促した。7日は米連邦準備理事会(FRB)のウォラー理事が高インフレについて「減速の兆しがみえない」と指摘し、26~27日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)でも通常の3倍にあたる0.75%の利上げを支持する姿勢を示した。FRBの積極的な金融引き締め姿勢も引き続き円の重荷だった。
7/8_6月米雇用統計「市場予想上回る内容で米景気懸念の後退」
雇用統計は非農業部門雇用者数が前月比37万2000人増と市場予想(25万人増)を大きく上回った。平均時給も高い伸びが続き、労働市場が強さを保っていると受け止められた。米経済が景気後退に陥るとの懸念が和らぎ、円売りを誘った。米長期金利が上昇し、日米金利差が拡大したのも円の重荷となった。
今週も要人発言がありましたが、利上げに積極的な姿勢を意識させられる内容だったようです。ただ、景況感を示す経済指標は先週までと異なり市場予想を上回る内容で、市場の景気後退懸念が和らいだようです。
とはいえ、完全払拭するには至らないと思われますので、インフレ率の推移と今年に入ってからの景気後退への警戒感が注目される状況は、当面続くものと個人的には考えております。
米長期金利との相関性
今年春以降、米長期金利とドル円は高い相関性を示していましたが、ここ最近になって急激に相関性が低くなっています。
この背景要因については、日米の長期金利差拡大がある程度相場に織り込まれてきた可能性、もしくは、円を買い進めるほどの要素がないという点あたりが考えられると個人的には思います。
さて、今週発表された経済指標や要人発言が、今後の値動きにどのような影響を及ぼすことになりそうなのか。その辺りは、テクニカル分析を通して予想してみましょう。
FXで利益を上げたいなら、投資先の経済や政治に関する情勢を理解することが重要。経済ニュース等から情報収集し、自分なりの解釈を記録していきましょう。「円売りが当面続く」といった簡単な記録でも構いません。
ただ、経済情報は無数にありますので、収集しすぎれば良いというものでもなく、長期間継続することが大事ですので、ご自身の負担にならない程度に続けてみてください。
私たち個人投資家は、生活を豊かにするためのお金が欲しいのであって、経済のプロになりたいわけではないという方が大半かと思いますので、大まかな状況が分かれば十分です。
今週の相場予想とトレード戦略振り返り
さて、ファンダメンタル観点で状況を押さえた後はテクニカル観点で相場を捉えていきましょう。
まずは、今週の相場予想とトレード戦略を振り返りたいと思います。
今週は予想レンジ「132.2円〜138.4円」に設定。日足MACDデッドクロスを警戒して積極的な取引は控え、135円付近のサポートに注目することとしていました。
結果としては、週明け早々に一時的に134.7円台まで円高となる場面がありましたが、すぐに反発となり底堅さが確認されると、それ以降は堅調な推移となり136円台での攻防に突入している状況です。ただ、日足MACDのデッドクロスが続いていますので、今週のトレードは見送りしています。
現状の日足チャートを見る限りはMACDを除いては円高を示唆する状況には見えませんが、細かいところは次の章からテクニカルで見ていきましょう。
なお、具体的なトレード戦略は日々の値動きに合わせて調整を行っています。日々のトレード戦略はnoteにて公開していますので、よろしければご覧ください。
来週のドル円相場予想&トレード戦略構築
では、来週のドル円相場予想とトレード戦略を考えていきましょう。私の場合は、"P&F(ポイント&フィギュア)"を中長期相場予想の主軸テクニカルに使用しています。
長期相場予想「円安」
上記の画像はP&F0.5チャートです。私の場合、長期相場予想にはP&F0.5を主に使用しています。
P&F0.5チャートでは引き続き円安シグナル点灯中です。円安ターゲットは138円台(138.3-4円あたり)と考えられます。通常ドル円のP&F0.5チャートシグナルの的中確率は高くはありませんが、現在はボラティリティも高いため十分に現実的なターゲットと言えるかもしれません。
なお、円高転換基準は135円のままで変更ありません。
前段で米長期金利とドル円の相関性低下を紹介しましたが、円買い要素に乏しい現状では円売り・ドル買いの流れが大きく変わる可能性は低いと見ていますので、超長期的な円安目線は維持で良いと考えています。
- テクニカル分析は、長期から短期の順に進めていくのがおすすめです。
- 短期トレンドに対しては順張りでも、長期トレンドに対しては逆張りという場面が多々あります。
短期・中期・長期の全てが同じトレンドであった場合は強気、逆行している場合には弱気とするなど、
状況に合わせてポジション量をコントロールすることが大切です。
中期相場予想「中立〜円安」
上記の画像はP&F0.2チャートです。私の場合、中期相場予想にはP&F0.2を主に使用しています。
P&F0.2チャートでは三角持ち合いのようにも見える状況で、高値の切り下げ&安値の切り上げが起きている状況です。円安方向は136.6円、円高方向は135.2円を抜けてくると抜けた方向に大きく動く可能性があると仮説を立てることができます。(この通りになるかどうかはもちろんわかりません。あくまで戦略構築のプロセスに関する説明と捉えてください。)
短期相場予想「中立」
さて、中期的な相場予想まで立てることができたら、最後は短期相場予想を行いましょう。
上記の画像は移動平均線&ボリンジャーバンドのチャートです。私の場合、短期相場予想には移動平均線(50,100,200)&ボリンジャーバンド(21)にMACDとRSIを組み合わせて、具体的なトレード水準を考えています。
現在は中長期共に円安のシグナルが出ている状況ですので、円安に傾けていきたい気持ちはあります。具体的には135円台でサポートを受ける可能性があるとも予想しています。しかし、現在も日足MACDがデッドクロスしていることから、現時点で積極的にトレードする必要はないと考えています。
よって、前述の通り三角持ち合いを抜けた後からの順張りで臨みたいと思います。
来週の予想レンジは三角持ち合いを抜けることを想定して「131.6円〜139.6円」と広めに設定してあります。
139.6円の設定理由は、三角持ち合いを上抜けた場合における水平カウンティングによる円安目標値です。
来週のトレード戦略「様子見スタート、三角持ち合いの動きに注目」
まず来週初めは、円高方向:135円台前半、円安方向:136円台半ば〜後半に注目してスタート。抜けた方向に順張りスタンスで臨みたいと思います。
抵抗線を抜けた際の損切りは潔く
統計上、抵抗線を抜けた場合、逆方向の抵抗線になる可能性が高いです。
つまり、損切りをしないということは、損失拡大につながる可能性が高いというわけです。抵抗線を抜けた際には躊躇なく損切りしましょう。
以上、来週のドル円相場予想&トレード戦略構築でした。Noteでは上記の相場予想・戦略を基本としつつ、毎日の相場動向に合わせてトレード方針を紹介していますので、よろしければご覧いただけると嬉しいです。
来週の相場予想とトレード戦略まとめ
最後に来週の相場予想とトレード戦略をまとめます。
【相場予想】
<長期相場予想>
・中立〜円安
<中期相場予想>
・中立〜円安
<短期相場予想>
・中立
【トレード戦略】
今週の予想レンジ:131.6円〜139.6円
新規売りレンジ:設定なし
新規買いレンジ:設定なし
<相場予想概況>
三角持ち合いで相場エネルギー蓄積中
そろそろどちらかに動き出す可能性あり。
日足MACDデッドクロスは要警戒だが、
週初は「円高方向は135円台前半」、
「円安方向は136円台半ば〜後半」に注目してスタート。
トレードは抜けた後に順張りでも遅くないと判断
さいごに
FX裁量トレードでは長期間継続することが最も大切です。長期間継続することができればトレードスキルは自ずと身について来るからです。
私は平日毎朝、noteとPostPrimeでFXトレード戦略情報を無料で発信しています。儲かる保証などは到底できませんが、私のFXトレード戦略情報を読んでいただければ、FXで大損して即退場となるリスクは下げられると思っていますので、もしよろしければご覧ください。
以降は毎週同じことを書いていますが、本当に大事なことなのでブログでも書きます。
私はFX歴17年になった今でも必ず「トレードの振り返りと戦略構築」を行うようにしています。トレードしていれば毎回成功なんて言うことはありえません。成功もあれば失敗もあります。
そして、成功したときには自制が、失敗したときには改善が必要です。
そのためには、過去に自分がどういう考え方で取引したのかを振り返り、改善して次に活かしていく必要があるんです。
最近FXトレードを始めたばかりの方や成績が安定しない方は、騙されたと思って来週の戦略構築を立てて記録する習慣をつけてください。
記録はノートでも何でも構いません。
もし継続して実践することができれば成績は自ずとついてきます。
あなたが無理なく続けられる範囲で、少しずつアウトプットしてみませんか?
「具体的な記録の仕方がわからない」など質問や要望があれば遠慮なく、質問箱等で連絡ください。質問箱なら匿名で質問できますので、どうがお気軽に連絡いただければと思います。
注意:本記事の記載内容は私の個人的な相場認識やトレード戦略を公開しているものです。読者の皆さんに積極的な取引を推奨しているわけではありません。 投資実行判断は自己責任でお願いします。
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