週末の10分間FX「ドル円編」@週活FX_2023WEEK-18

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この記事では、個人トレーダーが生き残るのが難しいと言われるFXの世界で、18年間一度も退場することなく勝ち抜いてきた私が、どのような分析・リスク管理・マインドのもとで相場と向き合い、トレードしているのかを紹介しています。

FXでなかなか利益を上げられないとお悩みの方に、少しでも参考にしていただけたら幸いです。

それでは、今週も週末にしっかりと振り返りをしてトレードスキルを向上させましょう。

この記事でわかること
  • P&Fを主軸としたテクニカル分析を通して、損切りと利確の基準が分かるようになる。
  • FXとちょうどいい距離感で生活できるようになる。
  • FXで成功している人の相場との向き合い方を知ることができる。
目次

週活FX流 トレード戦略構築STEP

私が続けている戦略構築は以下の6ステップだけ。これを続けるだけで誰でもトレードスキルを向上させることができますよ。具体的には次章で紹介します。

STEP
ファンダメンタル観点での分析
  • 経済ニュース等から、取引通貨に関するトピックを収集します。
  • 収集した情報が相場に与える影響をまとめてください。
  • 見解が正しいかどうかは重要ではありません。まずは自分なりの見解・解釈をアウトプットすることが大事です。知識は後から付いてきます。
STEP
先週のトレード戦略の評価
  • (最初のみ)自分のトレードルールを定めましょう。
  • ルールは売買基準・損切りと利確の位置設定基準・ポジション量管理方法を明確にすることが大切です。
  • 前週のトレード戦略とトレード内容を振り返り、ルールの改善点を考察します。
  • 利益が出た場合でも強欲になり過ぎていないかなど、
  • ルール通りにトレードできなかったことがあれば、改善策を検討した方がよいかもしれません。
  • 評価を繰り返していると自分のトレード癖が見えてくるはずです。
  • 大きな損失に発展する潜在リスクに、事前に気づくことができれば完璧です。
STEP
テクニカル観点での長期トレンド分析
  • テクニカル分析に基づいて、直近数ヶ月間の大きな流れ(方向性)を捉えてみましょう。
  • 自分なりの長期的な相場への見解をまとめます。
  • 予想の当たりorはずれは、それほど重要ではありません。自分なりの見解をアウトプットすることが重要です。
  • 使用するテクニカルは問いません。ご自分の考えに合致するテクニカルを選定しましょう。
STEP
テクニカル観点での中期トレンド分析
  • テクニカル分析に基づいて、直近数週間の方向性を捉えてみましょう。
  • 使用するテクニカルは問いません。ご自分の考えに合致するテクニカルを選定しましょう。
STEP
テクニカル観点での短期トレンド分析
  • テクニカル分析に基づいて、直近1週間の方向性を予想してみましょう。
  • 使用するテクニカルは問いません。ご自分の考えに合致するテクニカルを選定しましょう。
STEP
トレード方針決定
  • 来週の具体的なトレード指針を立てましょう。指針は日々の値動きに合わせて微修正していきます。
  • エントリー基準だけでなく、損切りと利確の位置・ポジション量を明確にします。
  • トレード指針が立てれらない時は、無理にトレードする必要はありません。見送ることも大切です。
FX基礎知識

STEP1〜6を繰り返すことで自分のトレード癖が掴めるようになってきます。FXでは利益を上げることに目が向きがちですが、一番大切なのは大きな損失を出さないことです。もし大きな損失を出してしまったときには、何が問題だったのか必ず振り返りを行って改善策を検討しましょう。

STEP1:ファンダメンタル観点での分析

それでは、ドル円の「週間相場予想&トレード戦略構築」を一緒にやっていきましょう。

STEP1は、ファンダメンタル関連の情報をチェックして、マーケット状況や投資家の注目トピックなどを把握しましょう。

4/24_米ファースト・リパブリック「預金1000億ドル超流出ー選択肢模索

米中堅銀ファースト・リパブリック・バンクは24日、第1・四半期に1000億ドル余りの預金が流出したと明らかにした。バランスシート再構築を含む選択肢を模索していると発表したことも嫌気され、株価は引け後の時間外取引で20%超急落した。

ロイター

4/26_米ファースト・リパブリック「複数の米銀大手に対して追加支援策を要請」

米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは、FRCが複数の米銀大手に対して追加支援策を要請したと伝えた。FRCの融資債権や保有債券を、時価を上回る価格で買い取る内容が柱という。FRCが拡大してきた富裕層向けなどの融資は、金利上昇に伴い実質的な価値が目減りし、含み損は22年末時点で221億ドル(約2兆9500億円)に及ぶ。

資産の買い手はFRCの含み損の一部を実質的に引き受けることになる。大手行側は損失を最小限にするために規制当局の積極的な関与を期待する。一方、当局側は民間主導の救済案を望み、FRC救済を巡って関係者間に思惑の相違があると米ブルームバーグ通信は伝えている。

日本経済新聞

4/27_米GDP「1-3月速報値は前期比年率1.1%増に減速ー市場はインフレ指標の伸び加速に注目

実質GDPは前期比年率1.1%増と市場予想(2.0%増)を下回った。ただ、内訳では在庫投資の減少が押し下げ要因となった半面、個人消費支出(PCE)が3.7%増と力強い伸びを示した。米連邦準備理事会(FRB)が重視するインフレ指標のPCE価格指数のエネルギー・食品を除くコア指数は前期比年率4.9%上昇と10~12月期(4.1%上昇)から伸びが加速した。

インフレなどの指標次第ではFRBが5月2~3日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25%の利上げを決めた後、6月以降も利上げを続ける可能性がある。日銀は28日まで開く金融政策決定会合を含め、当面は金融緩和策を続けるとみられており、日米の金融政策の方向性の違いが意識された。

日本経済新聞

4/28_日銀金融政策決定会合金融政策の現状維持を決定」

 日銀は27―28日に開いた金融政策決定会合で、金融政策の現状維持を全員一致で決めた。マイナス金利、10年物国債金利の誘導目標ゼロ%をいずれも維持し、10年物国債金利の変動幅もプラスマイナス0.5%で据え置いた。1990年代後半以降の金融緩和策を対象に1年から1年半程度かけてレビューを実施することも決めた。

ロイター

4/28_米個人消費支出「根強いインフレ示唆-5月利上げの論拠強まる

3月の米個人消費支出(PCE)統計で、基調的インフレの高止まりが明らかになった。米連邦公開市場委員会(FOMC)が来週の会合で追加利上げを実施する論拠が強まった格好だ。

キーポイント
PCEコア価格指数(食品とエネルギー除く)は前月比0.3%上昇市場予想に一致-2月も0.3%上昇前年同月比では4.6%上昇(市場予想4.6%上昇)PCE総合価格指数は前月比0.1%上昇市場予想に一致前年同月比では4.2%上昇(市場予想4.1%上昇)
ブルームバーグ

今週は米中堅銀行のファースト・リパブリック・バンクの経営不安が再燃する中、四半期GDP速報値や個人消費支出が発表されましたが、最もインパクトを与えたのは日銀金融政策決定会合でした。決定内容自体は市場予想どおりだったものの、日米金利差の拡大を見込んだ円売り・ドル買いが膨らむ結果となりました。日銀が早期に政策修正することを見越した円買いが事前に入っていたのかもしれませんね。この値動きが相場に与えた影響はテクニカルで見ていきたいと思います。

さて、来週は1日のISM製造業景況指数を皮切りにADP雇用統計や雇用統計など多くの米経済指標が発表されます。また、3日夜にはFOMCの結果発表もありますので、相場が大きく動く可能性がありますよ。要注目です。

ワンポイントアドバイス

経済メディアではインフレの落ち着く時期やFRB利上げペース等について、経済学者などの著名人がもっともらしい見解を述べています。しかし、こうした経済のプロフェッショナルでさえ、未来がどうなるのかは誰にも分かりません。

投資初心者の場合、こうした著名人の発言を鵜呑みにしてトレードしてしまう方が本当に多いですが、私はおすすめしません。

少し極端な表現ですが、投資の世界で信じられるのは自分だけです。この世界で長く生き残るためには、自分で相場の動向をいち早く察知して、その流れに付いていくことに専念するしかないと思っています。そして、そのためにはテクニカル分析と適度な情報収集を継続的に行う必要があります。この考えに共感いただける方は、ぜひ私と一緒にやっていきましょう。

さて、ここまでで今週の日米の経済指標の概況は把握できましたね。次章では、日米金利差との相関状況を確認していきましょう。

おすすめFX会社
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日米長期金利差とドル円の相関性

次に日米長期金利差とドル円の相関性を見ていきます。以下のチャートをご覧ください。

直近20日間の日米金利差とドル円のCC(相関係数)は"-0.02"となっていることから、直近では相関性はないようです。

米長期金利の行方には現在も注目が集まっていますので、日米金利差とドル円の関係性に関する報道を鵜呑みにせず、定期的にチャートをチェックして客観的に評価していきましょう。

以上で、ファンダメンタル観点での状況把握ができましたね。今週のファンダメンタル要素が、現在のドル円相場にどのような影響を及ぼしているのか。その辺りは、次章からのテクニカル分析を通してみてみましょう。

FX基礎知識

FXで利益を上げたいなら、投資先の経済や政治に関する情勢を理解することが重要。経済ニュース等から情報収集し、自分なりの解釈を記録していきましょう。「円売りが当面続く」といった簡単な記録でも構いません。

ただ、経済情報は無数にありますので、収集しすぎれば良いというものでもなく、長期間継続することが大事ですので、ご自身の負担にならない程度に続けてみてください。

私たち個人投資家は、生活を豊かにするためのお金が欲しいのであって、経済のプロになりたいわけではないという方が大半かと思いますので、大まかな状況が分かれば十分と私は考えています。

STEP2:今週の相場予想とトレード戦略の評価

さて、ファンダメンタル観点で状況を押さえた後はテクニカル観点で相場を捉えていきましょう。
まずは、今週の相場予想とトレード戦略を振り返りたいと思います。

吹き出しの色解説「緑:円安・サポート要素、赤:円高・レジスタンス要素」

今週は予想レンジを「134.1円〜134.8円」に設定し、134.1円を割り込むことがあれば売りでエントリーすることとしてスタートしました。

その後、4月25日にはNY終値で134.1円を下抜け、短期チャートで円高目標値132.9円とする円高シグナルが点灯したことを受けて、戻り売りスタンスをとってきました。

翌26日には133.0円付近まで円高が進みましたが、円高目標値にはわずかに届かず反発。エネルギー蓄積不足を指摘しつつも教科書通りに売りスタンスを継続しました。しかし、昨日の日銀金融政策決定会合の結果が公表されると相場の流れが急変。日銀は金融政策の現状維持を全員一致で決めたものの、円売りが膨らみNY終値では136円台を回復する結果となりました。

そのため、保有していた売りポジションは残念ながら全て逆指値で損切り済みとなっています。

さて、次章ではテクニカル面から来週の相場の行方を予想していきましょう。

なお、具体的なトレード戦略は日々の値動きに合わせて調整を行っています。日々のトレード戦略は当ブログで毎日公開していますので、よろしければご覧ください。

STEP3:テクニカル観点での長期トレンド分析

では、来週のドル円相場予想とトレード戦略を考えていきましょう。私の場合は、"P&F(ポイント&フィギュア)"を中長期相場予想の主軸テクニカルに使用しています。

相場の方向性「中立」

「P&F0.5チャート」powered by TradingView

上記の画像はP&F0.5チャート(1枠:50銭)です。私の場合、長期相場予想にP&F0.5を主に使用しています。

P&F0.5チャートは、今週の値動きにより×印が3枠増えましたね。ただ、現状ではシグナル点灯には至っておらず、水平カウンティングの目標値136.5円到達後の相場エネルギー蓄積期間との認識です。

現在、円高方向のサポート候補は131円の枠、円安方向のレジスタンス候補は137円の枠が予想される状況です。

以上のことから、週初時点では長期相場目線としては「中立」にしようと思います。

FX基礎知識
  • テクニカル分析は、長期から短期の順に進めていくのがおすすめです。
  • 短期トレンドに対しては順張りでも、長期トレンドに対しては逆張りという場面が多々あります。
    短期・中期・長期の全てが同じトレンドであった場合は強気、逆行している場合には弱気とするなど、
    状況に合わせてポジション量をコントロールすることが大切です。

STEP4:テクニカル観点での中期トレンド分析

相場の方向性「中立」

上記の画像はP&F0.2チャート(1枠:20銭)です。私の場合、中期相場予想にはP&F0.2を主に使用しています。

今週の値動きにより、P&F0.2チャートは2列増えていますね。現在は前回の円安目標値134.8円到達からの相場エネルギーが蓄積が不十分のままに円安が進んでいるように見えます。

現在のところは、P&Fチャートではシグナルが点灯しているわけではないことから、この先深追いすることは避けたいと思います。

以上のことから、週初時点では中期相場目線としては「中立」にしようと思います。

STEP5:テクニカル観点での短期トレンド分析

相場の方向性「中立」

さて、中期的な相場予想まで立てることができたら、最後に短期相場予想を行いましょう。

吹き出しの色解説「緑:円安・下値抵抗(サポート)要素、赤:円高・上値抵抗(レジスタンス)要素」
吹き出しの色解説「緑:円安・下値抵抗(サポート)要素、赤:円高・上値抵抗(レジスタンス)要素」

上記の画像は、P&F0.1チャート(1枠:10銭)です。短期相場予想にはP&F0.1チャートを使用しています。

P&F0.1チャートは前述の通り週中に円高シグナルが点灯していましたが、目標値にはわずかに届かないまま、昨日逆指値にかかってしまいました。

さらにNY終値が前回高値134.6円上抜けていますので円安シグナルに転換するところですが、取引時間中に円安目標値に到達済みとなっています。

よって、この先は再びレンジ相場の形成を経て次のシグナル点灯を待ちたいと思います。

よって、週初時点の短期相場目線としては「中立」とします。

FX基礎知識
  • 複数のテクニカル指標を用いて分析する場合、方向性が分かれた際の考え方を決めておくのがおすすめです。
    私の場合、トレードは主軸とするテクニカルに従うこととし、方向性が分かれ具合に応じて取引量を調整するようにしています。

STEP6:トレード方針の決定

来週のトレード方針

吹き出しの色解説「緑:円安・下値抵抗(サポート)要素、赤:円高・上値抵抗(レジスタンス)要素」

ここまでの情報を踏まえて、来週のトレード戦略を考えていきましょう。私の場合、具体的なトレード戦略構築には、ここまで紹介してきたP&Fの他、トレンド系から「移動平均線」「ボリンジャーバンド」、オシレーター系から「MACD」「RSI」を総合的に見て判断しています。

現在、短中長期すべてのチャートでシグナルは点灯していないことから、来週は横ばいの展開を想定したいです。次のシグナル点灯までトレードは見送りたいと思います。

なお、週初は先週の流れを継いで円安が進む可能性もありますが、137円台では上値が重くなると個人的には予想しています。また、円高方向はサポートラインが明確になるのを待ちたいと思います。

よって、来週は予想レンジを「134.6円〜137.0円」に設定し、様子見スタンスで臨もうと思います

以上、来週のドル円相場予想&トレード戦略構築でした。

みなさんも来週のトレード戦略はしっかりと立てられたでしょうか?P&Fチャートは初心者の方でも利確位置や損切り位置が明確に決めることができるので、個人的にはとてもおすすめのチャートです。

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大きな流れに逆らうときは控えめに

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抵抗線を抜けた際の損切りは潔く

統計上、抵抗線を抜けた場合、逆方向の抵抗線になる可能性が高いです。

つまり、損切りをしないということは、損失拡大につながる可能性が高いというわけです。抵抗線を抜けた際には躊躇なく損切りしましょう。

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以降は毎週同じことを書いていますが、本当に大事なことなのでブログでも書きます。

私はFX歴17年になった今でも必ず「トレードの振り返りと戦略構築」を行うようにしています。トレードしていれば毎回成功なんて言うことはありえません。成功もあれば失敗もあります。

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最近FXトレードを始めたばかりの方や成績が安定しない方は、騙されたと思って来週の戦略構築を立てて記録する習慣をつけてください。

記録はノートでも何でも構いません。
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注意:本記事の記載内容は私の個人的な相場認識やトレード戦略を公開しているものです。読者の皆さんに積極的な取引を推奨しているわけではありません。 投資実行判断は自己責任でお願いします。

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