週末の10分間FX「ドル円編」@週活FX_2022WEEK-31

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私は、個人トレーダーが生き残るのが難しいと言われるFX相場で17年間戦ってきました。リーマンショックやギリシャ金融危機、コロナなど様々な局面を退場することなく乗り越えられてきたのは、毎日相場と向き合い続けているからだと思っています。

この記事では、そんな私がどのような分析・リスク管理・マインドのもとで相場と向き合い、トレードしているのかを出来るだけ分かりやすくお伝えしていきます。

今週、FXで利益を出せた方も損をしてしまった方も、週末に振り返りをしてトレードスキルを着実に向上させましょう。

こんな人におすすめ
  • FXで利益が上げられない
  • 損切りができなくて困っている
  • FXでリアルに成功している人の習慣を知りたい
目次

週活FX流 トレード戦略構築STEP

私が続けている戦略構築は以下の5ステップだけ。これを続けるだけで誰でもトレードスキルを向上させることができますよ。具体的には次章で紹介します。

STEP
ファンダメンタル観点での分析
  • 経済ニュース等を斜め読みして、取引通貨に関するトピックを収集します。
  • 収集した情報が相場に与える影響をまとめてください。
  • 当たりはずれは、さほど重要ではありません。自分なりの見解をアウトプットすることが重要です。
STEP
今週の相場予想とトレード戦略の評価
  • 前週のトレード戦略とトレード内容を振り返り、改善点を考察します。
  • 継続していると自分なりのトレード癖が見えてくるはずです。
  • 大きな損失に結びつくような失敗に気づくことができれば完璧です。
STEP
テクニカル観点での長期トレンド分析
  • テクニカル分析に基づいて、長期的な相場への見解をまとめます。
  • 直近数ヶ月間の方向性を予想してみましょう。
  • 使用するテクニカルは問いません。ご自分の考えに合致するテクニカルを選定しましょう。
  • 予想結果の当たりはずれよりも、自分なりの見解をアウトプットすることが重要です。
STEP
テクニカル観点での中期トレンド分析
  • テクニカル分析に基づいて、中期的な相場への見解をまとめます。
  • 直近数週間の方向性を予想してみましょう。
  • 使用するテクニカルは問いません。ご自分の考えに合致するテクニカルを選定しましょう。
  • 予想結果の当たりはずれよりも、自分なりの見解をアウトプットすることが重要です。
STEP
テクニカル観点での短期トレンド分析
  • テクニカル分析に基づいて、短期的な相場への見解をまとめます。
  • 直近1週間の方向性を予想してみましょう。
  • 使用するテクニカルは問いません。ご自分の考えに合致するテクニカルを選定しましょう。
  • 自分のトレードルールを定めましょう。特に損切りと利確位置・ポジション量管理は大切です。
  • 予想が外れることは問題ありませんが、ルール通りにトレードできなかったことがあれば問題です。
    損益に関わらず改善策を考えましょう。
FX基礎知識

STEP1〜5を繰り返すことで自分のトレード癖が掴めるようになってきます。FXでは利益を上げることに目が向きがちですが、一番大切なのは大きな損失を出さないことです。大きな損失を出してしまったときには、何が問題だったのか改善策を必ず検討しましょう。

STEP1:ファンダメンタル観点での分析

それでは、ドル円の「週間相場予想&トレード戦略構築」を一緒にやっていきましょう。

STEP1は、ファンダメンタル関連の情報をチェックして、マーケット状況や投資家の注目トピックなどを把握しましょう。

7/27_ロシアからEUへの天然ガス供給問題によりドル買い進展

たロシアからの天然ガス供給の縮小を受け、欧州連合(EU)が26日、来年3月まで天然ガス消費を過去5年平均に比べ15%減らすことで合意した。欧州の経済活動が縮小し、景気後退入りすると警戒された。ユーロ安・ドル高が進み、対円でのドル買いにつながった。

7/26,27_FOMCで0.75%利上げも利上げペースが緩むとの見方が強まる

FRBは27日までのFOMCで通常の3倍となる0.75%の利上げを決めた。FRBのパウエル議長は記者会見でインフレ抑制に注力すると強調した。ただ、金融引き締め効果を確認しながら「利上げペースを緩めることが適切になるだろう」とも述べた。今後の米利上げ幅の縮小を見込んだドル売りが対主要通貨で優勢となった。

7/28_米実質国内総生産(GDP)速報値「2四半期連続のマイナス成長」

4~6月期の米実質GDPは前期比年率0.9%減と市場予想(0.3%増)に反して減少し、1~3月期に続いてマイナス成長となった。住宅投資が落ち込み、消費の減速も目立った。米長期金利が一時前日比0.14%低い2.64%と4月中旬以来の低水準を付け、日米金利差の縮小を手がかりとした円買いが優勢になった。

7/29_6月米個人消費支出物価指数「インフレ圧力を意識したドル買い発生も続かず」

ニューヨーク市場ではドルが買われ、円相場は上げ幅を縮小する場面もあった。29日に発表された物価指標の6月の米個人消費支出(PCE)物価指数が前年同月比6.8%上昇となり、伸び率は5月(6.3%)から拡大した。インフレ圧力の強さが改めて意識され、米利上げ減速観測がやや薄れ、ドルの買い直しを誘った。

今週はFOMCやGDPなどの注目イベントがありましたね。FOMCでは予想通り0.75%の利上げだったものの、FRBパウエル議長が「利上げペースを緩めることが適切になるだろう」と発言したことでドル売りの流れが強まる結果となりました。
さらに、翌日発表された米GDPでは市場予想に反しての減少となり、1~3月期に続いてマイナス成長となったこともドル売り・円買いに拍車をかけたようです。

今週も各種経済指標に一喜一憂する相場展開となりましたが、経済指標や要人発言に対して注目が集まっている状況は変わらないと思われますので、来週以降も注目していきたいと思います。

米長期金利との相関性

今週も米長期金利の急落がトピックとして挙がっていますので、ドル円との相関性に変化があったのかを見ていきましょう。以下のチャートをご覧ください。

7月21日以降の円高場面では高い相関性を示しているようにも見えると先週の記事で指摘しましたが、やはり急速に相関性が出ていていますね。こうなってくると、長期金利の展開をドル円のトレード判断に反映された方がよさそうです。

以上でファンダメンタル観点での状況把握はできましたね。今週の円高展開が、今年3月から続いている円安トレンドにどのような影響を及ぼしているのか。その辺りは、次章からのテクニカル分析を通してみてみましょう。

FX基礎知識

FXで利益を上げたいなら、投資先の経済や政治に関する情勢を理解することが重要。経済ニュース等から情報収集し、自分なりの解釈を記録していきましょう。「円売りが当面続く」といった簡単な記録でも構いません。

ただ、経済情報は無数にありますので、収集しすぎれば良いというものでもなく、長期間継続することが大事ですので、ご自身の負担にならない程度に続けてみてください。

私たち個人投資家は、生活を豊かにするためのお金が欲しいのであって、経済のプロになりたいわけではないという方が大半かと思いますので、大まかな状況が分かれば十分です。

STEP2:今週の相場予想とトレード戦略の評価

さて、ファンダメンタル観点で状況を押さえた後はテクニカル観点で相場を捉えていきましょう。
まずは、今週の相場予想とトレード戦略を振り返りたいと思います。

吹き出しの色解説「緑:円安・サポート要素、赤:円高・レジスタンス要素」

今週はFOMC前までは予想通りの展開でしたが、FOMCを受けて円高の流れ加速。予想していた135円台のサポートは下抜ける結果となりました。

先週末の記事で「中期予想の140.6円の円安目標を除いて、全て到達済みですので引き続き円安の勢いが低下する可能性はあるとみています。また、日足MACDも再びデッドクロスしています。ただ一方で、135円台にはサポート候補が多く、また超長期目線も円安方向と考えていますので、来週初めは後者を軸に戦略構築しようと思います。」と紹介しましたので、結果論としては前者を選択しておくことが正解でしたね。これまでずっと日足MACDデッドクロスを警戒していただけに悔しさが残ります。

ただ、個々のトレードでは過剰ポジションの反省点はあるものの段階的損切りのよるポジション量の調整や135円割れでの完全撤退も計画通りに実行できていますので、そこは良い判断だったと思います。

現在は、ノーポジションですので、次章以降ではニュートラルな目線で分析していけると思っています。

さて、今週後半の円高展開が、どの程度相場の方向性に影響を与えそうなのかは、次の章からテクニカルで見ていきましょう。

なお、具体的なトレード戦略は日々の値動きに合わせて調整を行っています。日々のトレード戦略はnoteにて公開していますので、よろしければご覧ください。

日々のトレード戦略情報はコチラ

STEP3:テクニカル観点での長期トレンド分析

では、来週のドル円相場予想とトレード戦略を考えていきましょう。私の場合は、"P&F(ポイント&フィギュア)"を中長期相場予想の主軸テクニカルに使用しています。

相場の方向性「円高」

「P&F0.5チャート」powered by TradingView

上記の画像はP&F0.5チャートです。私の場合、長期相場予想にはP&F0.5を主に使用しています。

今週の円高によりP&F0.5チャートでは円高シグナルが点灯しています。P&F0.5チャートに基づけば、円高ターゲットは129円付近となります。

ただ、チャート内の青吹き出しで記載した通り、6月下旬の○マークが3つしかありませんので、ダマシの可能性もありそうです。私の場合は、3枠転換を採用していますので、○が記録されるか否かの境界だったということです。

ではもし、6月下旬の○が記録されていなかったと仮定すると、円高転換点は132.5円台となりますので、まさに29日の安値と一致します。

以上のことから、現状でも長期円高転換の可能性があるが、132.5円を割り込むと一層可能性が高くなると見るのが良いかなと個人的には思っています。

ただ、現状は円買い要素に乏しい状況ですので、円売り・ドル買いの流れが大きく変わる可能性は低いと見ています。今回の円高シグナルは、あくまでここ最近の投機筋を中心とした過剰な円売りの流れが是正されるもので、超長期的な円安目線は維持で良いと考えています。

FX基礎知識
  • テクニカル分析は、長期から短期の順に進めていくのがおすすめです。
  • 短期トレンドに対しては順張りでも、長期トレンドに対しては逆張りという場面が多々あります。
    短期・中期・長期の全てが同じトレンドであった場合は強気、逆行している場合には弱気とするなど、
    状況に合わせてポジション量をコントロールすることが大切です。

STEP4:テクニカル観点での中期トレンド分析

相場の方向性「円高」

上記の画像はP&F0.2チャートです。私の場合、中期相場予想にはP&F0.2を主に使用しています。

P&F0.2チャートでも円高シグナルが出ています。円高ターゲットは132円割れあたりと個人的には予想しています。ただ、ここ最近一方的に円高が進んだ関係で、損切り地点が遠いのがネックです。最低でも135円台までの戻し場面を待ちたい状況かなと思います。

STEP5:テクニカル観点での短期トレンド分析

相場の方向性「円高」

さて、中期的な相場予想まで立てることができたら、最後に短期相場予想を行いましょう。

吹き出しの色解説「緑:円安・下値抵抗(サポート)要素、赤:円高・上値抵抗(レジスタンス)要素」

上記の画像は移動平均線&ボリンジャーバンドのチャートです。私の場合、短期相場予想には移動平均線(50,100,200)&ボリンジャーバンド(21)にMACDとRSIを組み合わせて、具体的なトレード水準を考えています。

現在は長期・中期ともに円高展開予想のため、短期についても円高目線で臨みたいと思います。今週の終値を見てみますと注目していた日足50MAを割り込んでいますね。日足50MAは5月下旬にサポートとして機能した水準ですので、これを割り込んだことは注目ポイントであると個人的には思っています。よって、来週は戻り売りスタンスで戦略構築しようと思います。

来週のトレード戦略

前述の通り来週は円高目線で臨みたいと思います。ただ現在は、中期円安転換地点(損切り地点)が139円台とだいぶ遠い状況ですので、本格的な売り参入は損切り地点が下がってきた後にしたいです。とはいえ、短期チャートでは日足50MAなどレジスタンス候補がありますので、まずは前哨戦として日足50MAを損切り基準にしてトレードしていきたいと個人的には思います。(直近での日足50MAでのサポートは短時間であったのは懸念材料。理想的には日足50MA付近で数日間攻防があって欲しかった。)

というわけで、来週の予想レンジは「130.0円〜135.0円」に設定したいと思います。
135.0円は「今までのサポートラインだった」から、130.0円は「中期円高目標を行き過ぎたと仮定した場合の日足チャート100MA」が設定理由です。そして、売りレンジは「134.0円〜135.0円」とします。日足で135円に乗せてきたら損切りします。

FX基礎知識

抵抗線を抜けた際の損切りは潔く

統計上、抵抗線を抜けた場合、逆方向の抵抗線になる可能性が高いです。

つまり、損切りをしないということは、損失拡大につながる可能性が高いというわけです。抵抗線を抜けた際には躊躇なく損切りしましょう。

以上、来週のドル円相場予想&トレード戦略構築でした。Noteでは上記の相場予想・戦略を基本としつつ、毎日の相場動向に合わせてトレード方針を紹介していますので、よろしければご覧いただけると嬉しいです。

来週の相場予想とトレード戦略まとめ

最後に来週の相場予想とトレード戦略をまとめます。

来週の相場予想とトレード戦略まとめ

【相場予想】
<長期相場予想>
・円高
<中期相場予想>
・円高
<短期相場予想>
・円高

【トレード戦略】
今週の予想レンジ:130.0円〜135.0円 
新規売りレンジ:134.0円〜135.0円 
新規買いレンジ:設定なし
<相場予想概況>
中長期ともに円高シグナル点灯により、円高目線に変更。
134円台から135円まで段階的に売り上がる戦略で臨む。
損切りは日足135円乗せ。注:個人的なトレード戦略です。

さいごに

FX裁量トレードでは長期間継続することが最も大切です。長期間継続することができればトレードスキルは自ずと身について来るからです。

私は平日毎朝、noteとPostPrimeでFXトレード戦略情報を無料で発信しています。儲かる保証などは到底できませんが、私のFXトレード戦略情報を読んでいただければ、FXで大損して即退場となるリスクは下げられると思っていますので、もしよろしければご覧ください。

以降は毎週同じことを書いていますが、本当に大事なことなのでブログでも書きます。

私はFX歴17年になった今でも必ず「トレードの振り返りと戦略構築」を行うようにしています。トレードしていれば毎回成功なんて言うことはありえません。成功もあれば失敗もあります。

そして、成功したときには自制が、失敗したときには改善が必要です。

そのためには、過去に自分がどういう考え方で取引したのかを振り返り、改善して次に活かしていく必要があるんです。

最近FXトレードを始めたばかりの方や成績が安定しない方は、騙されたと思って来週の戦略構築を立てて記録する習慣をつけてください。

記録はノートでも何でも構いません。
もし継続して実践することができれば成績は自ずとついてきます。

あなたが無理なく続けられる範囲で、少しずつアウトプットしてみませんか?

「具体的な記録の仕方がわからない」など質問や要望があれば遠慮なく、質問箱等で連絡ください。質問箱なら匿名で質問できますので、どうがお気軽に連絡いただければと思います。

注意:本記事の記載内容は私の個人的な相場認識やトレード戦略を公開しているものです。読者の皆さんに積極的な取引を推奨しているわけではありません。 投資実行判断は自己責任でお願いします。

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